こんにちは!元公務員のHiroshiです。
本屋に行ってもたくさんありすぎて、どれを買えばいいのか分からない…
同じく独学で合格した人が使っていた参考書・問題集を知りたい。
公務員試験に挑戦する際、大事になるのが「参考書」です。
選び方を間違えると不合格の可能性が高まるので、良質なものを選びたいところ。
そこで書店に足を運ぶものの、参考書が多すぎてどれが良いのか分かりません…
自分で選ぶとなると、膨大な時間がかかる→勉強時間が足りなくなる可能性もあります。
参考書は大事ですが、選ぶ時間自体が合格につながるわけではありません。
なるべく効率的に選び、勉強に時間を割くべきです。
そこで今回は「公務員試験のおすすめ参考書」をまとめました。
本記事の内容
- 公務員試験の参考書選びのポイント
- 公務員試験のおすすめ参考書【専門・教養・論文・面接】
- 参考書を使った公務員試験のおすすめ勉強法
今回紹介する参考書は、僕自身が公務員試験を受けた際に使ったものになります。
ちなみに僕は独学で公務員試験に挑み、以下の成績を残しました。
- 県庁:3位合格・首席入庁(受験者約1,000人)※上が辞退したため
- 特別区:上位合格
- 国家一般職:上位合格
→特別区・国家一般職ともに合格者の上位10%以内
自分で言うのも何ですが、かなり良い成績を残した自負があります。
※僕のYouTubeの視聴者さんも多数合格しており、信頼性担保につながるかと。
本記事によって買うべき参考書が分かるので、参考書選びの時間を大幅に短縮できます。
必然的に勉強に割ける時間が増えるので、より合格に近づくはずです。
【独学】公務員試験の参考書選びの4つのポイント
参考書を選ぶ際には、以下の4つのポイントに注意しましょう。
- 過去問を豊富に扱っている参考書を選ぶ
- 古い本はNG。最新版の参考書を選ぶ
- 科目の配点によって参考書を取捨選択する
- 買いすぎない
それぞれについて詳しく解説します。
①:過去問を豊富に扱っている参考書を選ぶ
まず1点目が「過去問を豊富に扱っている参考書」を選ぶこと。
公務員試験は、過去問と似たような問題が繰り返し出題される試験です。
もちろん年によって傾向は若干変わりますが、基本的には過去問の焼き増し的な問題が非常に多くなっています。
つまり、過去問を解くことが対策法として最も有効なんです。
なお、基本的には「スーパー過去問ゼミ」を選べば間違いありません。
スー過去はテーマごとに内容が分かれており、レジュメと過去問が記載されています。
②:古い本はNG。最新版の参考書を選ぶこと
古い本は絶対にNGです。
- 出題傾向はゆるやかに変わる
- 問題のデータが古いと、間違った知識を覚えてしまう
上記の2つの理由からです。
確かに、公務員試験は過去問と似たような問題が出ますが、出題傾向のトレンドがあります。
例えば、10年前の問題と1年前の問題だったら、問題の出され方・出題形式等は1年前のものに近くなるはず
また、法律や社会制度は日々変わっています。
古い参考書は内容も最新ではなく、誤った知識を覚えてしまう可能性が高いです。
以上のことから、参考書は必ず最新版を購入してください。
中古本で参考書代をケチると、頑張っても落ちるので要注意です…
③:科目の配点によって参考書を取捨選択する
公務員試験には、配点が大きい科目と小さい科目があります。
配点が大きい科目は当然重要度が高いので、過去問を豊富に扱った参考書で勉強しましょう。
逆に、配点が小さい=重要度が低い科目はガッツリ問題を解かなくてOK。
スー過去を解く必要はなく、ハンディタイプの参考書を読む+過去問程度で十分です
すべての科目を参考書でガッツリ勉強すると、絶対に時間が足りなくなるので。
試験の配点から重要度の高い科目・低い科目を見極め、ボリュームに応じた参考書選びをしましょう。
④:参考書を買いすぎない(基本的に各科目一冊)
公務員試験は正しい知識を理解して覚え、問題演習を繰り返せば受かる試験です。
そこで大事なのは「1冊の参考書を完璧に仕上げていく」こと。
あれこれ手を出すと結局すべて中途半端になり、知識が定着しません。
一冊を何周も繰り返し解いてこそ、実力がつきます。
どの参考書を選んでも、基本的に扱っている内容に大きな差はありません。
自分が「コレだ!」と決めたものを繰り返し解きましょう。
もちろん「役割が違う場合」などの例外はあります。
しかし、基本的には「各科目1冊」と考えて、その1冊を完成させる方針がおすすめです。
関連:【公務員試験の参考書】各科目一冊で十分。買いすぎると落ちる!?
補足:最初はガイドブック的な本で情報収集
公務員試験の全体像・流れをまだ把握していない方は、初めにガイドブック的な本を買って情報収集をしてください。
なぜなら、全体像が分からない以上、必要な対策が分からないから。
必要な対策が分からないまま勉強すると、無駄な勉強をしたり、十分な学習ができません。
そして当然、落ちる可能性が非常に高くなります。
まずは志望先選び・全体像の把握をして、必要な勉強を知ることが非常に大事です。
なお、ガイドブック的な本としては以下がおすすめ。
- 社会人のための公務員転職ハンドブック(無料)
→基本は社会人向けながら、必要な情報は完全に網羅している - 受験ジャーナル:1,500円くらい
→情報収集をする上での定番書籍
全体像の把握や必要な勉強を知ることができます。
どちらでも良いので、サクッと手に入れてください。
※本記事は受験者が多い&僕が受けた「地方上級・国家一般レベル」を念頭に書いていきます。
【専門試験】科目別・公務員試験のおすすめ参考書13選
上でご紹介した4つのポイントを踏まえた、専門試験のおすすめ参考書をご紹介していきます。
憲法
憲法はスー過去1冊でOK。
スー過去を完璧にしておけば、どの公務員試験でも高得点が期待できます。
民法
民法は「民法Ⅰ」と「民法Ⅱ」に分かれていて、難易度も高い科目。
しかし、スー過去のみで十分です。
量が多くて挫折しやすい科目ですが、スー過去の問題を繰り返し解いて完成させれば、必ず得点源になります。
行政法
行政法もスー過去です。
行政法は非常に分かりづらい科目なので、挫折する方も多い(僕も挫折しました)です。
しかし、スー過去のレジュメを読み込んだり、問題を繰り返し解いているうちに理解できるようになります。
経済原論(ミクロ経済学・マクロ経済学)
ミクロ・マクロもスー過去をしっかり解きましょう。
なお経済学は難しい上に、グラフや表を使う問題が多いです。
インプットの際には内容を読むのに加え、自分の手でグラフ・表を書きながら勉強すると、より理解しやすいですよ。
政治学
政治学は地方公務員では配点が小さいですが、国家一般職では出題数が多い科目。
教養試験や世界史にも関連するので、スー過去を解いておくのがおすすめです。
財政学
財政学は、ミクロとマクロの知識があれば理解しやすいお得科目。
配点も大きくて非常にコスパが良いので、スー過去を解いておくと得点源にできます。
ただ、スー過去の財政学は毎年1月ごろに最新版が発売されるので要注意。
前の年度のものを買うと意味がないので、買う時期には注意してください。
(1〜2月頃から始めても普通に間に合うのでご安心を)
行政学・社会学・社会政策・国際関係
この4科目は、公務員試験での出題数が多くありません。
必然的に、スー過去を1冊=合計4冊仕上げるのは非常にコスパが悪いです。
ちなみに僕は、この4科目は以下の2冊でまるっと対策しました。
- まるごとパスワード:基礎事項のインプット
- まるごとインストール:アウトプット&出題形式に慣れる
(いずれもハンディタイプの参考書です)
あとは後述する「過去問500」や時事対策で十分カバーできますよ。
労働法
労働法は地方上級試験で出題される科目。
内容的にも薄い&理解もしやすいので、余裕があればスー過去をサラッとやっておきましょう。
刑法
難しい上に出題数が少ない刑法。
コスパは最悪の科目なので、迷わず捨てましょう。
※刑法が必須の「裁判所事務官」を受ける方はスー過去を解きましょう。
仕上げに「過去問500」
各科目が仕上がってきた頃(4月頃)には「過去問500」を解きましょう。
過去問500には、その名の通り専門試験の過去問が500問載っています。
つまり、専門試験の勉強は以下の流れでOK。
- スー過去等で各科目を勉強して内容を押さえておく
- 直前期には過去問500で総復習
ここまでやれば、どの公務員試験の専門試験でも7割〜8割はカタいですよ。
【教養試験】公務員試験のおすすめ参考書10選(科目別)
次に教養試験です。
こちらも「選び方の4つのポイント」を踏まえています。
数的処理(数的推理・判断推理)
数的処理は多くの受験生が苦手としていますが、心配は無用。
なぜなら、数的処理は「暗記」だから。
解法を理解&暗記し、それを使えるようになれば点数が取れるようになります
「畑中敦子のザ・ベストプラス」シリーズを使って、まずは解法パターンを覚えましょう。
解法パターンを理解できたら、今度はスー過去で解法を使う練習をしていきます。
解法パターンを覚える→使う訓練を繰り返し行えば、数的処理が足を引っ張ることはなくなるはず。
資料解釈・文章理解
コツさえつかめば得点源にできるこれらの科目。
「1日1題」などと自分でルールを決めて、スー過去を解いていきましょう。
(特に資料解釈は、簡単なテクニックで劇的にできるようになりますよ)
なお、文章理解の現代文は、スー過去を解いて問題に慣れればOK。
しかし英語が苦手な方は、大学受験用の「速読英単語」をやっておきましょう。
公務員試験の英語はセンターレベル。
速単がしっかり読めるようになればほとんど解けます。
文章理解(現代文・英語)は各公務員試験での配点が高いです。
必ず得点源にしてください。
(古文は地方上級で1問しか出ないので捨ててOKです)
社会科学
社会科学の参考書は不要です。
なぜなら、専門試験や時事の対策ですべてカバーできるから。
(時事対策については後述します)
社会科学では、憲法・民法・行政法・経済原論・政治学など基礎的な内容が問われます。
個別に対策しなくても普通に解けるので大丈夫です。
(教養のみの方は、スー過去の社会科学を解いておきましょう)
時事
時事は非常に重要度の高い科目です。
教養試験の「時事」のみならず、他の科目でも時事の知識が絡められて出題されます。
時事をサボると落ちるので、必ずしっかりと勉強してください。
おすすめの参考書は以下の2冊。
「速攻の時事」と「速攻の時事 実践トレーニング編」の2冊。
- 速攻の時事:試験で問われる知識が網羅的にまとまっている
- 実践トレーニング編:アウトプット用。問題を解きながら知識の定着を図る
この2冊を何周もやって知識を完璧にしておけば、時事の大半の問題はできますよ。
(もちろん毎年改訂されるので、例年1〜2月に出る最新版を買ってください)
時事ができれば筆記のみならず、論文や集団討論・面接でも有利に進められます。
速攻の時事の内容を必ずマスターしておきましょう。
人文科学
人文科学は「日本史」「世界史」「地理」「思想」「文学・芸術」の5つに分かれます。
各科目の範囲が膨大で、なおかつ出題数も少ないので、科目を絞りましょう。
具体的には、以下がおすすめ。
- 日本史・世界史・地理から2科目勉強
- 思想と文学・芸術は捨てる
(僕は高校時代に勉強した日本史と世界史を選びました)
「新・光速マスター」で基礎的な事項を押さえ、あとは過去問500で対応しましょう。
人文科学は全部やっていたらキリがありません。
配点も少ないので、勉強してもコスパが非常に悪いです。
ちなみに僕は「他の科目の勉強を頑張った方が点が取れる」と判断。
「光速マスター」をスキマ時間に読む以上のことはしませんでした。
自然科学
自然科学は全て捨てたので、おすすめの参考書はわかりません。スイマセン。。
ただ、文系の方が自然科学を勉強するのは非常にコスパが悪いです。
「地学と生物は勉強すべき」的なサイトやブログもあります。
しかし文系にとって、自然科学は配点が低くて過去の積み上げがない科目です。
それより、他の科目の勉強をした方がトータルの点数が上がるはず。
以上より、文系の受験生は自然科学は捨てて、他に時間を割くのがおすすめ。
なお自然科学でも、時事の知識で解ける問題が出ることがあります(日本人ノーベル賞受賞者など)。
拾える問題だけ解き、あとは鉛筆転がしでOKかと。
仕上げには「過去問500」を解く
専門試験と同様、仕上げに「過去問500」を解きましょう。
教養試験はたくさん問題を解いていくのが大事です。
- これまで勉強したことの総復習
- 新しい問題への対応力を高める
過去問500を直前期に解くことには、この2つの意味があります。
試験の2〜3ヶ月前になったら、過去問500をどんどん解いていくのがおすすめです。
【論文】公務員試験のおすすめ参考書2選
論文試験の勉強は、以下の2つがすべて。
- 論文の「型」を理解する
- テーマごとの知識を覚える
正しい知識を使い、論文の「型」に従って文章を書けば、及第点に達します。
そのために使うおすすめ参考書は、以下の2冊。
- 無敵の論文メソッド:文章の型・構成の仕方を学ぶ
- 頻出テーマのまとめ方:よく問われるテーマの知識をインプット
あとは実際に書いてみることで、そこそこの論文は書けるようになります。
論文試験は、平均的な点数がとれればOKです。
別に画期的なアイディアを取り入れる必要はなく、正しい構成・知識で無難に文章を組み立てることが大事です。
この2冊を使えば、少なくても無難な論文は書けるようになるはずです。
【面接】公務員試験のおすすめ参考書3選
面接の対策は以下の4ステップです。
- 徹底的な自己分析
- 自己分析に基づいた面接カードの作成
- 面接のマナー・良い受け答えの理解
- 模擬面接
まずは自己分析。
ストレングス・ファインダーで徹底的な自己分析を行い、面接でアピールする自分の長所を洗い出します。
(本に書いてあるアクセスコードから、Webサイトにアクセスして行うのが一般的です)
古本だと自己分析ができないので、必ず新品を用意するようにしてください。
自分の長所がわかったら、つぎに面接カードの記入です。
「現職人事が書いた自己PR・志望動機・提出書類の本」を参考に、面接カードを書いていきます。
続いて「現職人事が書いた面接試験・官庁訪問の本」で面接の際のマナー・面接官が見ているポイントなどを学びます。
ここまでやったらいよいよ模擬面接。
面接対策は本でやるというより、実践を繰り返した方が圧倒的にできるようになります。
正直、最後の面接本に関してはそこまでじっくり読む必要はありません。
サラッと読んだらどんどん実践に移りましょう。
なお、以下では面接対策について詳しくまとめています。
独学の人でも実践できるノウハウなので、あわせて参考にしてください。
関連:公務員試験の面接は怖くない!面接のヒミツと対策法を完全解説
【独学】おすすめ参考書を使った公務員試験の具体的な勉強法・スケジュール
公務員試験のおすすめ参考書を紹介しました。
基本的には、紹介した参考書を使ってゴリゴリ勉強していくことが大事。
しかし、試験の日程や時間的な都合もあるので、スケジュール感も重要です。
僕が実践していたスケジュール
◯専門試験
- 〜12月:憲法・民法・行政法・ミクロ・マクロ
- 12月〜3月:その他の科目の勉強をスタート
- 3月〜6月:各科目の総仕上げ
◯教養試験
- 〜2月:数的処理(数的推理・判断推理)
- 2月〜6月:数的処理+その他の科目+全体の仕上げ
※試験は6月でした
最初はとにかく重要度の高い科目に集中し、徐々に配点の低い科目の勉強を始めるイメージです。
詳しくは、【保存版】独学で公務員試験に合格した、対策法のすべてで紹介しています。
詳しい対策法を書いているので、あわせてどうぞ。
独学者におすすめの公務員試験の参考書に関するまとめ
公務員試験のおすすめ参考書について書きました。
まとめると、以下の感じで選べばOKです。
- 配点の大きな科目:スー過去等のレジュメ+過去問の参考書
- 配点の小さな科目:ハンディタイプの参考書で省エネ
- 基本は各科目一冊(役割が違う場合などの例外あり)
ご自身の受ける試験によって違いは出ますが、上記をもとに選べば問題ないでしょう。
なお冒頭でも言った通り、参考書を選ぶ時間自体に価値はありません。
効率的に参考書を選び、なるべく早く勉強に移ることが合格のためには重要です
Amazonで買えば明日には到着するので、勉強を早く始められます。
なので、本記事を参考にしつつ参考書を選び、実際の勉強を開始してください。
早く始めるほど、あなたが公務員試験に合格する確率が高まりますよ。
独学向け・学習ロードマップ公開中
noteにて、公務員を目指す上でのより具体的な指針を徹底解説。
「自分が受験生の頃に欲しかった教材」をテーマに2万5,000字以上の特大ボリュームでお送りしています。
独学で公務員試験に合格するためのロードマップ
※200名以上の方に購入いただき、非常に好評です