こんにちは!元公務員のHiroshiです。
どういう手順で行えばいいのか知りたい。
公務員試験の受験者が悩みがちなのが、面接対策です。
特に独学だと、面接対策のやり方が分からなかったりするので、一層不安が増します。
しかし、実は公務員試験の面接は必要以上にビビる必要なし。
そして本記事で書く内容を頭に入れて、面接対策を進めていけば大丈夫です。
本記事の内容
- 公務員試験の面接を受ける前に知っておくべきこと
- 公務員試験の面接対策の仕方
- 公務員試験の面接における、よくある疑問への回答
この記事を書いている僕は、県庁に首席入庁した経歴を持つ元公務員です。
僕は独学だったので、独学で受験される方にとっても再現性の高い内容になっているはず。
5分ほどで読めるので、ぜひ最後までお付き合いください。
公務員試験の面接を受ける前に知っておくべきこと
まずは、公務員試験の面接を受ける前に知っておくべきことを3つご紹介します。
この3つを知るだけで、公務員試験受験者の不安はかなり軽減されるんじゃないかなと思います。
①:公務員試験の面接官は「面接のプロ」ではない
公務員試験の面接官は、「プロ」ではありません。
なぜなら面接官は、基本的に「人事課」もしくは「人事委員会」の職員だからです。
(もちろん自治体によっても異なるかと思いますが)
公務員は3年程度のスパンで異動があります。
受験生のみなさんも知っているところだと思います。
つまり、面接官の「面接官歴」は長くてもせいぜい3年程度。
面接官1年目・2年目の場合の方が大半ということなんです。
②:公務員試験の面接受験者のレベルは決して高くない
面接の倍率が高い場合、受かるかどうかと不安に感じる受験生も多いですよね。
でもあまり心配する必要はありません。
というのも、公務員試験は、受験生の面接レベルも決して高くないから。
僕がほかの受験生と話したり、 本番の集団討論を行なった印象だと、コミュニケーションを苦手としている方が少なくありませんでした。
言葉を選ばずにいうと、上記の「超コミュ障」の受験生は、面接で勝手にコケてくれます。
つまり、自分が完璧な面接をしなくても、ほかの受験生がミスってくれるため、相対的に自分の評価が上がります。
気負う必要はありませんよ。
③:公務員試験の面接はネガティブチェック
- 面接官のレベルが高くない
- 受験者のレベルも高くない
上の2つを踏まえると、公務員試験の面接は必然的に「ネガティブチェック」になります。
つまり、良い受験生を選ぶ面接ではなく、悪い受験生を落とすための面接です。
公務員試験の面接では、面接がマニュアルにしたがって点数化されます。
「積極性」や「社交性」などの各項目に、数人いる面接官が点数をつけ、その合計(or平均)で合否が決まる仕組みです。
(採用を担当していた上司に教えてもらいました)
前述したように、コミュニケーション能力が低い受験生の場合だと、試験官がつける点数が非常に低くなります。
そして、必然的に落ちます。
一方、無難で平均的な面接をすることができれば、試験官からの評価が極端に下がることはありません。
また、相対的にコミュ力が低い受験生よりも高得点を取れます。
つまり、ネガティブチェック型の面接では、大きなミスをしなければ合格できる可能性がぐっと高まるんです。
- にこにことした笑顔
- 背筋を伸ばす
- 目を見てハキハキと話す
- 面接官と言葉のキャッチボールをしっかりと行う
- 論理的に矛盾のないことを話す
- 清潔感のある服装・髪型
ぶっちゃけ、このあたりの超基本的なことさえできていれば、面接では問題ありません。
公務員試験の受験生の中には、これらの基本的なことができていない方も多いので。
公務員試験の面接対策の方法を徹底解説!
面接対策をする前に知っておくべきことをまとめました。
いかがでしたか?少しは不安がやわらぎましたか?(笑)
それでは、具体的な面接対策に移っていきます。
面接対策で重要なことは、以下の4つ。
- 徹底的な自己分析、およびそれをもとにした面接カードの作成
- 本を読んで面接の基本を覚える
- 想定問答集の作成
- 模擬面接(面接練習)
それぞれについて詳しく解説していきます。
面接対策①:徹底的な自己分析・面接カードの作成
自己分析をあまく見ている受験生もいるかもしれませんが、自己分析は本当に大事です。
自己分析をする目的は次の3つ。
- 自分の長所を見つける
- どの長所を面接でアピールするか決める
- その長所をアピールするエピソードを洗い出す
面接では自分をPRすることが不可欠。
公務員試験は周りのレベルが高くないからといっても、自己PRができないと落ちます。
自己PRをするためには、そもそも自分の長所を知る必要があります。
そして、どんな長所をどんなエピソードに絡めてPRするかを決めるのが重要です。
自己分析のやり方について
自己分析のやり方としては、無料の「グッドポイント診断」を使うのがおすすめです。
グッドポイント診断とは、リクルートが提供している自己分析ツール。
質問に答えていくだけで、あなたの長所を5つ・コメント付きで教えてもらうことができます。
無料にもかかわらず、自分の強みを客観的に教えてくれるので、非常に本格的な自己分析ができると評判になっています。
なお、より本格的な自己分析を行いたい方は、「ストレングス・ファインダー」を使いましょう。
「ストレングス・ファインダー」はアメリカのギャラップ社が開発したもの。
自己理解ツールとしては非常にメジャーなものになっています。
ただ、Amazonで本を買うことになるので、2,000円程度のお金がかかってしまうのが難点。
一方で、グッドポイント診断は無料ですし、確かなクオリティを誇っています。
登録も2分くらい。
10分〜20分くらい質問への回答をすれば、自分の客観的な長所を把握できます。
お金をかけたくない方はグッドポイント診断一択ですね。
※登録3分。しつこい勧誘等はありません
※詳しくは【超簡単&無料】公務員試験の自己分析の方法を解説←サボると落ちるで解説しています。
面接カードの記入
強みがわかったら、自分の強みをアピールしていく上でのエピソードを洗い出し、面接カードを書いていきます。
自己分析ができてしまえば、面接カードは簡単です。
自分の強みのアピールを意識しながら、論理的に矛盾のない内容に仕上げていけばOK。
なお、【実は簡単】公務員試験の面接カードの書き方手順では僕の具体例をを使って、面接カードの書き方を解説しています。
面接対策②:本を読む
面接対策のためには、まず本を1冊買いましょう。
本を買う目的としては、以下の3つです。
- 面接の基本的なマナー等を知るため
- どんなポイントが見られるのかを押さえるため
- どんな質問がされるのかを知るため
熟読するというより、さらっと読んで基本的なことを理解すればOK。
本を読むだけでは面接ができるようにはならないので。
買う本は以下の2冊がおすすめ。
どちらも公務員試験の面接対策では定番的な本で、面接のポイントがよくまとまっています。
※本を使った面接の対策法については以下の記事で詳しく書いています。
面接対策③:よくある質問に対する想定問答集を作る
本番の面接を成功させるために、「想定問答集」をつくりましょう。
どの面接本にも、面接でよくされる質問が載っています。
- どうして公務員なのか
- なぜ県(国・市)なのか
- 長所や短所は?
- 学生時代に頑張ったことは?
- ボランティア経験は?
ざっと例をあげてみました。
面接本にはこの手の頻出質問がたくさん載っているので、自分だったら何と答えるかを考えましょう。
公務員試験の面接は、評価方法も質問事項も毎年さほど変わりません(他の仕事と同様に前例踏襲です)。
なお、「現職採点官が教える!〜」という本は、自治体ごとにどんな質問がされたかがまとまっています。
想定問答集づくりに非常に役立つはず。
ちなみに僕は、質問とそれに対する自分の答えをWordにまとめていました。
上のように思う人がいるかもですが、想定問答集は、面接をスムーズに進めるための戦略。
また実際の面接では、質問に対して回答を考えられる時間は3秒くらいしかありません。
決められた時間の中で自分という人間をアピールするためには、想定問答集をつくっておくことが不可欠です。
なお想定問答集を作る際には、自分の面接カードから掘り下げられる可能性のある質問に対しても、答えも考えておきましょう。
(本に載っている頻出質問に加えて、です)
僕の場合の例をあげると、以下を自己PRとして面接カードに書きました。
長所 | 継続力(目標に向かって粘り強く物事をやり抜く) |
エピソード | 大学生のころ、フルマラソン完走に向けて努力をし、フルマラソンを4時間30分で完走できた |
それに対しては…
- なぜフルマラソンをやろうと思ったのか
- フルマラソンの練習中につらいと思ったことは
- 練習はひとりでしたのか
- フルマラソンを走ってみて何を感じたか
こんな感じの質問が想定されますよね。
いまの公務員試験の面接は、「コンピテンシー型面接」が主流。
自分が採用したエピソードについては結構深掘りされるので、あわせて想定問答集を用意しておくのが効果的ですよ。
面接対策④:模擬面接(面接練習)をする
①〜③で面接の準備ができたら、いよいよ模擬面接です。
実践によってしか面接力は高まらないので、模擬面接は非常に重要。
- 模擬面接
- 面接官からのフィードバッグ
- 自己PR・想定問答集のブラッシュアップ、話し方の改善等
この流れを繰り返すことで、面接がどんどん上達しますよ。
注意点として、上に説明した①〜③を行ってから模擬面接をやるようにしてください。
何も準備ができていない状態でいきなり面接の練習をしても、効果はかなり薄いです。
しっかりと準備をしてから模擬面接を行うことで、改善点が明確にわかり、効率的に面接力を高めることができます。
予備校に通っている方は予備校で面接練習ができます。
独学の方の場合は大学の就職課やハローワークでできるので、一度問い合わせてみてください。
ちなみに僕は、大学の就職課で5回ほどやりました。
5回もやるとかなり上達した実感が得られましたね。
公務員試験の面接で受験生が疑問に思っていること
最後に、公務員試験の面接で受験生が疑問に思っていることに対して、回答をしていきます。
①:公務員試験の面接対策はいつから始めるべき?
結論からいうと、筆記試験が終わってから始めましょう。
「面接対策も早めにやらないと…」と考えている方もいるかもしれませんが、一切不要です。
筆記で落ちたら面接対策の意味がないですし、筆記試験で高得点をとることで最終合格も近づきます。
筆記の点数が合否に与える影響はかなり大きいと言えます。
公務員試験は筆記のウェイトが大きいので、筆記試験が終わるまでは筆記に全力でコミットすべき。
面接は筆記試験が終わってから対策を始めればOKです。
僕もそうしていましたが、全く問題なかったので。
②:公務員試験の面接はどういう服装・髪型で行くべき?
服装は、受験要項に書いてある通りでOKです。
多くの場合では、筆記試験は完全に私服・面接試験はクールビズという感じですね。
髪型についても、清潔感がある髪型ならば何でもOKです。
よく、「ツーブロックはNG」や「ワックスは使っちゃいけない」等と言われますが、そんなことありません。
ツーブロックは耳周りをスッキリと見せてくれるので清潔感がありますし、ワックスは髪を整えるのに不可欠です。
逆に、ツーブロックやワックスが原因で受験生を落とすようなナンセンスな自治体には入らない方が良いです。
なお、公務員試験の服装や髪型は以下の記事に詳しく書いています。あわせてご覧ください。
③:公務員試験の面接はどういう人が受かるの?落ちるの?
公務員試験に受かる人は…
- 勉強ができる人(筆記で高得点の人)
- まじめで誠実な人
- 行動力がある人
逆に公務員試験に落ちる人は…
- 筆記試験をギリギリで通過した人
- コミュニケーション能力が低い人
- 自己分析を怠った人
という感じです。
詳しくは以下の記事にまとめているので、あわせて読んでみてください。
④:公務員試験の面接で嘘をついたらバレる?
その人次第です。
嘘に対して完璧に話を作り込むことができれば、正直バレないでしょう。
辻褄の合った話をされたら、人は嘘だと見抜けないですからね。
一方、嘘の話を掘り下げられた時にボロが出てしまうと、合格が一気に難しくなります。
そのため、完全な嘘をつくのは結構リスキーだと思います。
⑤:公務員試験の面接で併願先を聞かれたら?
併願先を聞かれたら、正直に答えるのがおすすめ。
というより、正直に答えないと不自然になります。
そのため、正直に併願先も伝えましょう。
なお「第一志望ですか?」と聞かれたら、「第一志望です!」と答えるべきです。
多くの合格者が毎年辞退しているので、試験官もこれには慣れています。
仮に第一志望ではないとしても、嘘だと確かめる手段もありません。
本音と建前の使い分けも大事かなと思います。
最後に。良い靴を履いて公務員試験の面接に臨もう
僕も実践していたのですが、良い革靴を履いて面接試験に臨むようにしましょう。
多くの公務員試験受験者は、汚れた革靴や不自然にとんがった革靴、また革靴に似せたスニーカーのような靴を履いています。
そんな中で、自分だけがピカピカに磨いた良い革靴を履いていると、
自分がこんな意味不明な靴を履いている受験生に負けるわけがない
という謎の自信が湧いてきます。
また、靴は意外と目につくところです。
綺麗な靴を履いていれば面接官の方にも好印象を抱かせることもできますよ。
男性の受験生限定の話にはなってしまうのですが、ぜひ3万円以上の本格的な革靴を買って公務員試験に挑みましょう。
ちなみに僕は、「スコッチグレイン」という国産ブランドの革靴(上の写真のもの)で挑みました。
3万円というと高額な印象があるかもしれません。
しかし、3万円以上の革靴は手入れすれば10年以上履けるので、費用対効果も抜群。
就職してからも愛用できること間違いありません。
公務員試験の面接対策に関するまとめ
本記事の内容をまとめておきます。
- 公務員試験の面接はネガティブチェック。大きなミスをしなければ十分合格県内
- 面接対策としては、「グッドポイント診断等による徹底的な自己分析」「それをもとにした面接カードの記入」「本で面接の流れをつかむ」「想定問答集の作成という4つの事前準備をする
- 事前準備が終わったら、面接練習をして面接力を高める
県庁に首席入庁、国家一般職と特別区に上位合格を果たした僕の面接のノウハウを詰め込みました。
なにはともあれ、まずは「自己分析」からです。
本記事で書いたように、公務員試験の面接の難易度はそこまで高くはありません。
しかし、自分の強みを把握し、それを面接官に伝えることができなければ落ちます。
そして強みを把握するのに不可欠なのが「自己分析」です。
つまり、「自己分析」を怠ると面接は非常に厳しいということ。
もしもあなたが「面接に合格したい」「落ちたくない」ならば、最初の1歩として必ず自己分析から始めてください。
グッドポイント診断は、登録するのにかかる時間は3分くらい。
たった3分があなたの合否、そして人生を大きく左右するかもしれませんよ。
※登録3分。しつこい勧誘等はありません
独学で公務員試験の勉強をする方へ【学習ロードマップ公開中】
独学で勉強をしていると、
「いつ何をすれば良いのかわからない」
「具体的な学習スケジュールの立て方に迷う」
というような悩みを抱えがち(僕もそうでした)。
でも、いざネットで情報を得ようと思っても、ぶっちゃけ参考になりそうな情報って全然ない…
このような、過去の僕と境遇にある方を救うべく、noteにて「独学で公務員試験に合格するためのロードマップ」を作成しました。
- 合格のために必要なマインド【公務員試験の事実から】
- 独学での試験対策における全体の基本方針・戦略
- 1日の勉強のスケジュールの立て方
- 試験対策として使うべき参考書・問題集
- 僕が実践していた勉強法・スー過去の使い方
- 独学で公務員試験に合格するためのロードマップ【筆記・論文・面接】
→時期別にやるべき内容を記載
このnoteのミソは、時系列でやることを記載しているところ。
「どの時期に何をすればよいのか」を詳細に紹介しているので、独学での対策をする上では非常に参考になるかと。
なお、このロードマップは県庁に独学で合格した僕の体験から書いているので、他のサイト等とは説得力が違うと自負しています。
価格は980円。ランチ1回分ですね。
独学者が悩みがちな学習の指針となるものですし、「自分が受験生の頃に欲しかった教材」をテーマに2万5,000字以上の特大ボリュームでお送りしています。
ぶっちゃけかなりお手頃かと思うので、この機会にぜひどうぞ。
あわせて読みたい記事
有料noteのほか、公務員試験に関する情報については当ブログでも発信しています。
独学で勉強をする方向けに書いた、勉強・対策法のまとめ記事はこちら(こっちでも十分有益です)。
なお、本記事や当ブログの他の記事を読んでみて、「独学は厳しそうだな」と感じた方向けに、予備校比較の記事も用意しています。
予備校か独学かは「ツール」に過ぎず、「公務員試験合格」というゴールは同じ。
独学にこだわりすぎて勉強がうまく進まず、結果として落ちてしまったら本末転倒なので、独学の自信がない方は必ず予備校も視野に入れましょう。