こんにちは!元公務員のHiroshiです。
大学生の中には、上記の疑問を持つ方がとても多いです。
そこで今回は「公務員か民間で迷っている大学生へのアドバイス」をしていきます。
この記事を書いている僕は、新卒で県庁→その後退職した20代の元公務員です。
現在はフリーランスとして、民間企業と仕事をしたりしています。
僕も大学生だった数年前には「公務員と民間のどちらが良いか」悩んでいました。
本記事では、過去の自分に向けて語りかけるイメージで、昔の僕と同じように悩んでいるあなたに伝えたいことを書いていきます。
この記事を読むことで、公務員と民間のどっちが良いのかを判断できるはず。
3分ほどで読めるので、ぜひ最後までお付き合いください。
公務員か民間のどっちが良いか迷う大学生に考えてほしいこと
公務員と民間で迷う大学生の多くは、以下のイメージを持っていると思います。
民間企業
- 頑張れば若いうちから給料が多くもらえそう
- 仕事のやりがいもある
- でもリストラや倒産のリスク・転勤などのデメリットがある
- 仕事量も多そう…
公務員
- 給料面や福利厚生面が充実していて安定感がある
- 引っ越しを伴う転勤がないのも魅力
- 仕事も民間に比べたらラクそう
- でも試験が難しい上に、仕事もつまらなそうなイメージ
- 給料も年功序列だから大きくは上がっていかないだろうな
それぞれのメリットとデメリットを天秤にかけて、色々と悩んでいるのでしょう。
数年前の僕もそうでした。
大学生に考えてほしいのは「あなたが人生の中で大事にしたい価値観は何か」です。
公務員か民間で迷う大学生は、自分が優先する価値観を考えてみよう
公務員と民間で、どっちが優っている・劣っている等はありません。
すべてはその人の「価値観」次第。
あなたが人生において何を優先したいのかによって、どちらを選ぶべきかは変わっていきます。
もちろん年収や待遇をベースに決めるのも否定しません。
ただ、それ以上に価値観をベースに考えていくのがおすすめですよ。
補足:大学生が抱くイメージには間違ったものも多い
正直、公務員と民間それぞれに対するイメージには、かなり間違ったものも多いです。
- 公務員は楽・民間は残業が多くて忙しい
→激務な公務員も普通にいるし、定時で帰れる民間もある - 公務員は年功序列・民間は成果主義で給料がもらえる
→日系大手企業だと年功序列の色が濃い場合も多い - 公務員はクビにならない・民間はクビの可能性もある
→日本の法律上、企業は簡単に解雇できない
例えば上記のとおり。誤った認識はありませんでしたか?
当然ですが、間違ったイメージで判断すると後悔する可能性が高くなります。
その点からも、イメージではなく、自分の価値観ベースで決めるべきです。
公務員か民間か。どっちを選ぶべきかを決める価値観の判断基準
具体的にどういう価値観で決めればよいのか。
公務員と民間のそれぞれについて、向いている価値観を列挙していきます。
公務員を選ぶべき人の価値観
- 仕事にやりがいは求めない
→仕事はあくまで収入を得るための手段 - 社会的な信頼や世間体が大事
- 収入はほどほどで良い
→それよりもプライベートの充実を優先 - 転勤はしたくない
→地元や好きな場所に居続けない人向け
上記の価値観を持っている方は、民間よりも公務員のほうがおすすめ。
総じて「仕事を仕事として割り切りたい」価値観の人には、公務員はかなり向いています。
公務員のメリットは、転勤なしで大企業並のブランド力・待遇があることです。
- 平均以上の収入があって、ボーナスも年2回・給料の4ヶ月分をもらえる
- 土日祝日もしっかり休めて、有給も取りやすい
- 誰もが知っているので、信頼感がある
確かに大手民間の総合職の方が、給料は良い傾向があります。
しかしその分、多くの場合で全国転勤が避けられません。
加えて、大手民間よりも公務員の方が難易度が低いので、その点でもコスパは良いかなと。
(公務員も難しいですが、勉強を頑張りさえすれば十分なれるので)
ただ正直、公務員の仕事はつまらないと感じる人が多いと思います。
僕もつまらなかったですし、事実として同僚や同期の人の大半がつまらなそうに仕事をしていました。
なぜなら公務員の仕事は、組織内部の調整・上の承認を得るための作業が大半だから。
価値を生む仕事・人から感謝される仕事が本当に少ないんですよね…
(僕が県庁の本庁で働いていたのもありますが)
ただ、待遇・転勤・信頼性等、つまらない仕事を我慢するだけのメリットはあります。
総じて「仕事を収入を得るための手段」と割り切れる人には、公務員は向いているかなと。
「この県を変えたい」「公益性の高い仕事がしたい」など、しっかりした動機がある方は、仕事優先の価値観でも公務員を選ぶべき。
ただ、本記事は「公務員か民間かで迷っている人」がターゲットです。
特に迷っていない=公務員に決めている人は考えていません。
民間を選ぶべき人の価値観
- 転勤は大丈夫
→むしろ全国に行けるのは楽しみ - 仕事は人生を充実させるためのもの
→仕事優先になっても大丈夫 - 個人である程度の裁量を持って仕事をしたい
→自分の仕事で世の中に価値を提供したい - 副業やステップアップの転職など、将来的な可能性を残したい
→自分の力で収入を上げていきたい
上記の価値観を持っている方は、公務員よりも民間の方がおすすめ。
「仕事によって生活や人生における満足度を上げたい」方には合っています。
大手だと公務員に近くなる
注意点として、民間でも日系大手企業だと公務員に近い感じになります。
- 年功序列の給与体系
→若いうちは給料が低め - 社内の調整や手続きの業務が多い
→やりがいがないと感じる場合も
例えば上記のとおりです。
(もちろん業界や企業による部分はありますが)
よりやりがい面・給与面を考えるなら、民間でもベンチャーが良いかなと。
- 成果主義の色が濃い
- 行う業務の幅が広く、スピード感もあるので、経験値が上がる
- スキルアップの転職が普通
(僕の友人もゴリゴリ稼いでいる人はベンチャーですね)
もちろん大手の方が福利厚生や社会的信頼性は上です。
色々な点を踏まえた上で、自分の価値観重視で決めましょう。
追記:女性は民間よりも公務員の方が良いかも
公務員か民間かで迷っている女性の方は、正直「公務員」を選ぶのがおすすめ。
(男女差別みたいで言うのがはばかられたのですが…)
その理由は以下です。
- 男性と同レベルの収入を得られる
- 育休や産休の制度がかなり整っている
- 育休からの復帰も容易で、給料が下がることもない
- 子育てがめちゃしやすい(時短勤務・部署や業務内容の調整)
- 女性を出世させる風潮(アファーマティブアクション)もあり、キャリア志向の人もOK
公務員の女性は、家庭生活を大事にしつつ、高水準の収入を得られるわけです。
一方、民間だと女性に理解のないところもあると思われます。
例えば、結婚や出産でキャリアが犠牲になる・収入が下がる等ですね。
事実、女性の収入は男性に比べるとかなり低い(半分くらい)ので。
女性の中には「将来的に結婚や出産もしたいし、仕事も頑張りたい」方も多いでしょう。
現実的に考えて、公務員がその条件を満たせる仕事なのは間違いありません。
もちろんやりたい仕事がある場合は別です。
ただ、客観的に女性が公務員になるメリットは大きいので、1つの参考にどうぞ。
【迷う人へ】公務員でも民間でも、実際にやってみないと分からないのが現実
「公務員と民間に迷う人は、自分の価値観ベースで決めるべき」と書きました。
しかし、どっちにしてもやってみないと分からない部分が大きいです。
どんな仕事でも、実際にやる前から向き不向きは決められないもの。
まして大半の大学生は、社会で働いたこともないと思うので…
大学生の場合、価値観以外に決め手がない
確かに「価値観」は大事です。
しかし正直、大学生の価値観はまだ形成されていない部分の方が大きいと思います。
- 周りから言われたことに強く影響を受けている(例:公務員は安泰)
- なんとなくの想像(例:自分は仕事はそこまでかな)
上記のような感じで、自分の価値観を考えている大学生も多いはず。
(僕も学生の頃はそうでした)
でも仕事をする上での価値観は、働いてはじめて分かることが多いです。
大学生のいま抱いている価値観が、自分の本当の価値観・考え方ではないことも普通にあり得ます。
つまり、大学生の価値観ってまだ定まっていないものなんですよね。
とはいえ、大学生が公務員か民間かを考えるのに、現在の価値観以外に決める材料・手がかりがないのも事実。
つまり、消去法で「自分の優先したい価値観で決めるべき」と書いただけです。
僕が公務員になった理由、そして2年で県庁をやめた理由
少しだけ過去の僕の話をします。
大学生のころ、僕は以下のような価値観を持っていました。
- 仕事は収入を得るための手段にすぎない
- それなりの収入と安定、地位はほしい
- プライベートを充実させることができればOK
- 世間体の良い仕事に就きたい
このような価値観を持っていたため、公務員試験を受けようと思ったんです。
そこから実際に公務員になって仕事をスタート。
仕事をする中で、僕には上で書いたのとは異なる価値観が芽生えました。
- 自分の仕事で価値を提供したい
- 「仕事のための仕事」で消耗したくない
- 組織で生きるのがしんどい。自由なライフスタイルを実現させたい
- プライベートの充実よりも、自分がのめり込めるような仕事を優先させたい
- 世間体なんていらない。自分がハッピーであることが最優先
つまり、学生時代に持っていた価値観が大きく変わったために、公務員をやめたんです。
価値観なんて環境が変わったり、年を重ねたりするごとに変わっていくものです。
また、自分自身が「自分で思っていたような人間でなかった」ということもあります。
ただ、いずれにしても「違うな」と思った時点で方向転換すれば良いだけ。
個人的にはそんなに迷わなくても大丈夫かなと思います。
とりあえず「行動」をして選択肢を広げよう【公務員と民間で迷う人へ】
まとめると以下です。
- 公務員か民間で迷う大学生は、自分が優先したい価値観によって決めるべき
- でも、公務員でも民間でも、なってみないと分からない部分が大きい
- 若い大学生の価値観は定まっていないものである上に、就職して環境が変わると価値観も変わるため
ここまで読んだ方は「価値観で決めても無駄じゃん。どうすればいいの?」と思うはず。
確かに、悩んでいる現時点での価値観で決めても無駄かもしれません。
ただ、いろいろと「行動」をすれば変わります。
行動することで、あなた自身の価値観の精度が上がり、自分がどういう人間か・何を大事にしたいのかを深く知ることができます。
価値観を研ぎ澄まされれば、自分にあった判断ができるはず。
つまり、行動によってよりベターな選択につながるんです。
悶々と考えているだけでは、あなたの本当の価値観は見えてきません。
- 公務員について情報収集してみる
- 民間企業のインターンや説明会に行ってみる
- 本格的な就活をしてみる
上記のアクションを起こすことで、大きなヒントが得られる可能性もありますよ。
(自分で実際に公務員・民間を体感して、自分で決めたのならば後悔もしないはず)
公務員に関する情報収集をする方法
「情報収集」と言われてもピンと来ない方も多いはず。
そんな方には「公務員試験入門ハンドブック」がおすすめです。
- 公務員の種類や仕事内容
→国家公務員・地方公務員のほとんどを網羅して紹介 - 採用区分と職種
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→科目や例題の紹介。学習プランの立て方など - その他のよくある悩みについて
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(ハンドブックの詳しい中身は以下の記事)
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「やりたいことがないから公務員」はやめよう
「やりたいことがないから公務員」はよくありがちです。
でも、なんとなく公務員を選ぶのは本当にもったいないですよ。
なにかしら行動をすれば、自分に合っている・やりたいと思える仕事が見つかるかもしれません。
最初からこの可能性を消して、思考停止で公務員を選ぶのは機会損失です。
(なんとなく公務員になっても、働き出して後悔する可能性もあります)
第一、行動もしていないのにやりたいことなんて見つかるわけがないんです。
自分で動いてみて、そして自分が人生の中で優先したい価値観をよく考えてみましょう。
公務員or民間で決められないなら、併願を前提に公務員試験の勉強を始めるべき
とりあえず公務員試験の勉強を始めましょう。
公務員試験は筆記の難易度が高い試験だからです。
公務員試験に受かるには、1,000時間ほどの勉強が必要です。
1日3〜4時間の勉強を1年間継続する計算です。
負担が大きいので、悩んでいるうちに時間がなくなります。
民間と公務員に迷う方は、併願前提で公務員の勉強を始める→決断を先送りがベター。
民間就活や公務員試験の準備をするうちに、方向性が固まってくる可能性もあるので。
最終的に民間就活に絞る場合も、公務員試験の知識はSPI試験や社会常識として使えるので、決して無駄にはなりません。
負担は大きくなるかもですが、迷って何も生まない時間を過ごすより全然良いです。
また今では就活も多様化しており、公務員試験と就活を両立できるサービスもあります。
(例:就活エージェントやスカウト型就活サイト)
以下でまとめている就活サイトを活用しながら、未来の自分のために頑張ってください。
【まとめ】公務員と民間で迷う大学生に伝えたいこと
公務員か民間かで迷ったら、以下がおすすめです。
- まずは色々と「行動」してみる
- 行動を通じて、自分が「人生の中で大事にしたい」と感じた価値観に従う
とにかく「行動」して、自分がどんな価値観を大事にする人間かを突き詰めてください。
自然と後悔のない選択につながるはずです。
そして、行動自体は無料でできます。
- 公務員を知る:予備校への資料請求・話を聞くのは無料
- 就活:エージェントとの面談や就活サイトは無料
- インターン:長期インターンはむしろお金がもらえる
つまり、必要なのはほんの少しの勇気だけなんですよね。
いま行動を始めれば、迷いが解消されて、後悔のない職業選びにつながるはず。
一方でダラダラ迷っていると、時間だけが過ぎます。
おそらく時間が経ってから「あの時動いていれば」と思うでしょう…
大学生の方は少し勇気を出して、興味のある物に飛び込んでみてください。
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