こんにちは!元公務員のHiroshiです。
良くも悪くもですが「公務員=楽」のイメージは根強いです。
それ故に「公務員になろうかな」と思っている人は多いはず。
しかし、実情をよく知っておかないと本当に危険です。
公務員になったことを後悔する可能性もあります…
本記事では「公務員は本当に楽なのか」をテーマに取り上げます。
この記事を書いている僕は、県庁に勤めていた経験を持つ元公務員です。
本記事で「公務員が楽なのか」が分かり、後悔のない職業選びにつながるはず。
3分ほどで読めるので、ぜひ最後までお付き合いください。
【本当に楽?】公務員の仕事は「大変」です
「楽で暇」なイメージのある公務員。
しかし僕の経験上、公務員の仕事は間違いなく「大変」です。
①:公務員は残業が多い(サービス残業も)
公務員は「定時帰り」のイメージがあるかもしれません。
しかし実際には、残業をしている人も多いです。
残業時間や頻度は、部署・時期・個人によって異なる部分です。
- 部署:激務部署は特に残業多め
- 時期:忙しさに波があり、閑散期と繁忙期で残業時間に差がある
- 個人:同じ部署でも担当業務が違う
→人によって残業時間に大きな差が出る
ただ、中には連日深夜まで残業をしている人も普通にいました。
霞ヶ関だと毎日深夜残業が普通みたいですね。
そして、残業代(時間外勤務手当)には予算上の制約があります。
必然的に、予算の上限を超えたらサービス残業です。
関連記事:公務員の残業代はちゃんと出るの?データとリアルな実情を解説
残業時間・サービス残業に関しては、人によって異なる部分。
しかし、長時間残業が常態化している部分があるのは否めません。
少なくても「公務員=毎日定時帰り」は誤りです。
②:公務員は異動が多い
公務員は、3年程度のスパンで異動があり、畑違いの仕事を担当するのも普通です。
- 税金関係の部署→農業系の部署
- 産業振興系の部署→保健福祉系の部署
例えば上記のとおりで、以前の部署での知識はほぼ役に立ちません。
実質的には「転職」です。
異動をしたら、当然全く毛色の異なる仕事を行います。
新しい仕事に慣れたり、仕事内容を1から覚えるのは大変です。
人間関係も新たに構築しないといけません。
これが数年スパンで毎回生じるわけですから、普通に考えて大変ですよね。
もちろん異動にはメリットもあります。
- 嫌いな上司・合わない上司とおさらばできる
- 仕事が飽きない
ただ、やはり環境が頻繁に変わることに「キツい」と感じる人も多いです。
また異動希望はほぼ通らないので、全く適性のない業務の担当になることも。
そして適性のない仕事でも、前任者と同じレベルでこなさないといけません。
異動が多いことは、間違いなく公務員が「大変」である要因の1つです。
③:公務員は嫌われがち
公務員は税金で給料をもらっているためか、何かと嫌われます。
公務員をよく思わない人も多く、理不尽なクレーム・嫌がらせを受けることも。
- 電話口で住民からキレられる(業務に関係ないことでも)
→これは僕の体験です - 窓口対応で、暴言を吐かれる
→窓口だとよくあるみたいです
上記は割とあるあるです。
行政側もクレームに正面から反発することはできず、何かと気をつかいます。
「住民の目を気にしないとならない=行動や身なりに制約がある」ので、公務員は大変です。
客観的に考えて、公務員は「楽」です
上記のとおり、公務員の仕事は大変です。
世間のイメージと異なり、ブラック企業レベルの残業がある場合も。
異動やバッシング等、公務員ならではの辛さも存在します。
しかし、客観的に考えて公務員は「楽」です。
なぜなら、公務員は成果を出す必要がないからです。
公務員は成果が求められない
厳密には、出世するには「成果を出す→上司から高い評価を得る」必要があります。
しかし、別に出世を目指さないのであれば関係ありません。
目に見える成果を出さずとも、クビになることはあり得ません。
ノルマもなく、平均以上の待遇が保証されています。
つまり、仕事をする上でのプレッシャーが少ないんです。
確かに、仕事量的に残業が多くなって忙しくなる時期はあります。
しかし、決められた手続きに従って、時間をかけて頑張ればできる類の業務が大半です。
「数字を出さないと」的な重圧はかかりません。
また、仕事ができない・上からの評価が低い場合、出先機関をめぐることになります。
出先の行政職は、総じて定時帰りしやすいです。
それでいて、平均以上の給料・待遇があります。
出世を目指す方には不本意かもですが、ある意味「超コスパ良い」です。
民間の場合
一方、利益を追求する民間だと異なります。
民間企業は「儲けてナンボ」です。
結果や評価がボーナスの金額を左右したりしますよね。
特にベンチャー系だと、昇給・昇進にもかなり反映するはず
つまり、民間は「成果が待遇に反映されやすい」と考えます。
必然的に、民間の方がよほどシビアで、プレッシャーがかかります。
まとめると…
- 公務員:成果を出さなくても給料が上がる
→プレッシャー少 - 民間:成果を出さないと給料が上がらないor減る
→プレッシャー大
もちろん「民間」といっても色々です。
「公務員と民間では100%公務員の方が楽」とも言い切れない部分もあります。
しかし、公務員と民間(特に営業職)に比べると、上記が言える可能性が高いのかなと。
公務員は福利厚生的にも恵まれている
公務員は平均以上の給料・ボーナスのほか、福利厚生はやはり恵まれています。
- いろいろな手当
- 充実した休暇(土日祝日・夏季休暇・結婚休暇など)
- 病気休暇・休職制度あり
- 高い社会的信用
「公務員」の身分を持っているだけで、多くのメリットを享受できるのは大きいです。
休暇などの福利厚生を含め、公務員には「ゆとり」は確実にあるはず。
プレッシャーはかからず、客観的に考えて「楽」につながるかと。
公務員が楽かどうかはその人次第。こんな人にとっては楽じゃない
ここまでをまとめると…
公務員の仕事は大変であるけれど、プレッシャーが少ないから楽でもある
しかし、これはあくまで「客観的に」考えた時の話。
楽かどうかを決めるのは、あくまでその人次第です。
公務員の仕事の性格・やり方を考えると、価値観的に「決して楽ではない」人もいます。
それは「無駄なことを排除し、価値を提供する仕事をどんどんやりたい」と考える人です。
公務員は不毛・無駄な仕事が多い
公務員の仕事には、無駄な手続き・不毛な作業がめちゃくちゃ多いです。
- どんな小さなことでも起案・決裁の手続き
- 文書の体裁に超こだわる(内部の資料でも)
→フォントサイズ・マス目・言い回し - 議会答弁の作成
→1つの言い回し(例:検討しますor努めてまいります)を延々と議論 - 仕事が説明や内部手続きばかり
→価値提供に直結しない - めっちゃ電話がかかってきて、やるべき仕事に集中できない
具体的にはこんな感じですね。
公務員の仕事では「これ意味あるの?」と感じることも、慣例通りに行う必要があります。
無駄を排除したい・価値を提供する仕事がやりたいと考える人には、自分の価値観とは真逆のことが求められるんです。
全く楽じゃないですよね。
「公務員は楽なのか」に関するまとめ
公務員の仕事は大変な部分も多く、よくある「楽で定時帰り」のイメージは間違いです。
しかし「仕事へのプレッシャーが少ない」のは大きな魅力。
成果に関係なく待遇も保証されています。
重圧がかからないので、客観的に考えて、精神的には公務員は楽です。
僕の経験からも言えますが、公務員が恵まれた職業なのは間違いありません。
公務員は本当に守られた身分です…
ただ、価値観のところで「公務員は楽じゃない」方も少なからずいます。
どんな仕事も合うor合わないはあるので、結局はマッチングですね。
公務員の場合だと「割り切って仕事ができるか」「精神的な余裕に価値を置くか」が大きなポイントだと感じます。
(実際に割り切って仕事をしている人はかなり多かった印象です)
ご自身の性格・やりたいことを踏まえた上で、考えてみるのが良いでしょう。
本記事があなたにとって少しでも参考になれば幸いです。
公務員になりたい方へ
ここまで読んで「公務員になりたい」と思った方は、合格するために動きましょう。
以下の記事を参考に、ぜひ情報収集や勉強を始めてください。
公務員試験の予備校比較
公務員は予備校に行く人が多数派です。
以下の記事にて大手の予備校について、元県庁職員の視点からまとめています。
公務員試験の独学対策
独学で県庁に首席入庁した僕の勉強法などを以下の記事でまとめています。
社会人に超おすすめの無料ガイドブック
社会人から公務員に転職したい方は、以下の記事で紹介している無料ガイドブックが必見です。