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公務員の仕事のリアル

元県庁職員が語る、公務員のブラック要素5選【受験生・内定者・新人は知るべき】

こんにちは!元公務員のHiroshiです。

公務員に転職しようと思ってるけど、たまに「公務員はブラック」との声を聞く。
これは本当なのかな…??
ホワイトなところに就職したいけどなかなか見つからない…
公務員もブラックってマジなのかな…

 

「公務員」は、安定職の代名詞的な職業です。

福利厚生も充実&定時帰りでホワイトなイメージを持つ方も多いと思います。

 

しかし、現実的には公務員にもブラックな要素が数多くあります

よく言われるのは「残業」ですが、決してそれだけではないです。

Hiroshi
Hiroshi
「ホワイトだから」と安易に公務員を目指すのは危険かもしれません…

そこで今回は「公務員のブラック要素」をテーマに取り上げます。

 

この記事を書いている僕は、県庁に勤めていた経験を持つ元公務員。

本記事では、経験者の視点からリアルな声をお届けします。

 

この記事を読めば「本当に公務員を目指すのか」を決める1つの参考になるはず。

Hiroshi
Hiroshi
ブラックな部分も知らないと、実際に公務員になってみて後悔する可能性があります…

3分ほどで読めるので、ぜひ最後までお付き合いください。

公務員の5つのブラック要素【元県庁職員が語る】

公務員の5つのブラック要素【元県庁職員が語る】

早速、公務員のブラック要素を5つ紹介します。

  • ほぼ研修なし。初日からガッツリ仕事
  • 超年功序列。頑張っても給料は上がらない
  • サービス残業が多い
  • 嫌われがちで、バッシングの対象になる
  • やりがいを感じられない仕事

すべて元県庁職員の僕の経験に基づいています。

公務員のブラック要素①:初日から仕事を任せられる

まず1つ目が「初日からガッツリと仕事を任せられる」点です。

最初だけですが、公務員になる前に知っておいて損はないはず。

 

よく「公務員はチームで仕事をする」と言います。

しかし実際は、各個人によって担当する業務が細分化しています。

  • A係長→〇〇事業に関すること
  • B主任→△△事業に関すること
  • C主事→□□事業に関すること

それぞれが自分の担当業務を責任持って遂行していくイメージです。

 

1年目の新人も同様に事業を任される上、基本的には自分以外に担当はいません

つまり、仕事に関する知識がゼロの初日から、その業務の担当者として仕事をしないといけないんです。

 

年度始めは急ぎの仕事が多いわけではないので、徐々に覚える形でもOKです。

しかし、業務に関する問い合わせがあった場合には、新人でも担当者として答える必要があります

最初は事業の仕組み・流れを覚えるのが、本当に大変になってきます

もちろん上司や周りの人も助けてくれますが、公務員は異動が多いです。

「直属の上司も今年から異動してきた」場合だと、あまり頼れない可能性も…

実際に僕も、軽い説明を受けただけで初日からガッツリと仕事を任せられました。

 

僕の公務員初日の経験談

同じ課の人
同じ課の人
Hiroshi君、今ちょっといいかな
Hiroshi
Hiroshi
はい。今日からよろしくお願いします。
同じ課の人
同じ課の人
これHiroshi君の担当事業ね。前の担当者が異動しちゃったんだけど、分かる範囲で軽く説明するから。
Hiroshi
Hiroshi
はい、分かりました。(うっ、初日からこんな感じなのか…)
同じ課の人
同じ課の人
直近だと、4月中に事業の委託業者を決めるための公募型プロポーザルをしないといけないから、準備しておいてね。
Hiroshi
Hiroshi
(プロポーザルってなんやねん…初日からワケわからん…公務員ブラックじゃん…)

リアルにこんな感じで「公務員ブラックじゃん」と驚愕した記憶があります。

 

もちろん最初は、仕事の進め方(起案や決済)や事業の進め方の知識は一切ありません。

しかし、自分の担当業務に関してはガッツリと仕事をするわけです。

Hiroshi
Hiroshi
大手民間のように「最初の数週間は研修のみ」ではなく、初日から自分の部署で業務を行います。

それを考えると、やはり「公務員は最初はブラック」と言わざるを得ません

 

もちろん最初は研修の自治体・省庁ももちろんあるでしょう。

しかし僕の経験上、公務員は研修の内容がショボすぎて、業務で重要な知識は全然教えてくれません。

Hiroshi
Hiroshi
僕のいた県庁でもスポットで研修はありましたが、役に立たないマナー研修等ばかりでした…

総じて最初はかなり大変になる」と覚えておいた方が良いでしょう。。

公務員のブラック要素②:年功序列。頑張っても給料が上がらない

公務員は年功序列で給料が上がっていく仕組みです。

「頑張って結果を出したところで、給料が上がらない・差がつきにくい」と言えます。

 

この原因となっているのが「公務員の給与体系」です。

公務員の給料は「俸給表」によって決まる仕組み。

俸給表は役職に相当する「号」と、その役職の中での位を示す「級」に分けられます。

  • 通常は毎年4級ずつ上がっていく:月5〜7,000円程度の昇給
  • 役職が上がると「号」も上がる:号が上がると月に数万円の昇給

「毎年4級上がる」と言いましたが、これは評価がノーマルの場合。

頑張って結果を出して評価が上がると、1年で6級ほど上がったりしますが、これは月給が2〜3,000円多くなるだけです。

Hiroshi
Hiroshi
また、ほとんどの人が平均的な評価をされる仕組みで、高い評価をもらうのは現実的に超難しかったりもします。

 

頑張りがボーナスにも反映されることもありますが、他の同期よりも数万円多い程度。

また、役職が上がるためには年齢制限が設けられているのが普通です。

例えば、一番下っ端の「主事」から「主任」になるために、年齢が「30歳以上」等の条件があったりします

年齢制限がある以上、飛び級で給料が上がることもあり得ません。

つまり公務員の場合、頑張っても見返りが少ない給与体系になっているんです。

 

頑張って結果を出したら、その分は正当に評価してほしい。
何もしてない同期と変わらないのはおかしい。

このように考える人には、ブラックな要素に映るでしょう。

(僕も「頑張らない方が得だ」と思ってしまいました…)

公務員のブラック要素③:サービス残業が多い

「公務員=定時帰り」のイメージを持っている方は多いでしょう。

しかし、部署によっては残業が非常に多い場合もあります

 

また、残業代には予算上の制約があります。

つまり、たくさん残業しても残業代が満額出ることはなく、必然的にサービス残業が多くなる可能性が高いです。

  • 2時間程度の残業では、時間外勤務手当の申請をしない風潮
  • ノー残業デーが実質的に「ノー残業代デー」
  • 残業代を通常よりも少なくなるよう申請する雰囲気

上記は割と「公務員の残業あるある」だと思います…

公務員は労働基準法の適用外なので、いくらサービス残業をしても問題にはなりにくいんですよね。

 関連記事:公務員の残業代はちゃんと出る?データとリアルな実情を解説

同じ行政職の公務員とはいっても、サービス残業が少ない(orほぼない)場合もあります。

  • 出先機関等の部署
    …そもそも仕事が少ないので、基本的に定時帰り
  • 残業実績が豊富な部署
    …その分残業代の予算が多めについている(例:財政課)
  • 財源が豊富な自治体
    …特別区に勤めている友人いわく、サービス残業ができないシステムになっている(出退勤記録と残業代が連動)とのこと。

公務員のブラック要素④:嫌われる対象になる

給料が税金から出ているためか、公務員は何かと批判の対象になることが多いです。

心ない言葉を浴びせられたり、嫌がらせをされたりする話も聞きます。

  • 書類が足りないことを指摘したら、「税金泥棒のくせに偉そうにしやがって!!」とののしられる
  • 生活保護のケースワーカーとして受給者の家に訪問したら、ナイフを振り回された
  • 飲み物を買いに行った職員が、庁舎に来ていた県民に写真を撮られて「税金で飯食ってるんだからちゃんと仕事をしろ!!」と怒鳴られる

僕の聞いた中では上記ですね。

 

もちろん暴言に関しては、部署次第の部分もあります。

Hiroshi
Hiroshi
直接的に住民と接する部署にいると、どうしても罵られる機会は出てきますね。

部署が変われば自ずと暴言を吐かれなくなりますし、数を重ねると割と慣れます。

しかしそれでも、心ない言葉を浴びせられるのは辛いと感じる方もいるでしょう

 

公務員のことを良く思わない人も世の中には多いです。

言われのないバッシング・グレームも、少しだけ覚悟しておいた方が良いと思います…

公務員のブラック要素⑤:やりがいを感じにくい仕事

最後のブラック要素が「やりがいを感じにくい組織体制・仕事のやり方」です。

  • 前例踏襲&保守的なので「失敗しないこと」を最重要視
  • 「上への説明」が仕事の大半。
  • 「てにをは」等の文章の体裁、どうでもいいような言い回しで何時間も議論
  • 担当者の裁量がなく、どんな小さなことでも起案→決済の手続きを経る

(具体的な仕事のリアルについては、以下の記事をどうぞ)

 関連記事:元県庁職員が語る、公務員の仕事内容のリアル

 

公務員は「自分の仕事が何らかの価値を提供している実感」を得にくいです。

「上や議員がどう思うか・納得するか」を考えるのが、いつしか最優先事項になってしまいます

自分の考えを入れる余地がないため「やりがい」を感じられない可能性が高くなりますね。

Hiroshi
Hiroshi
僕はこれがかなりキツく、いつも「自分の仕事は何の役に経っているのか」と自問自答していました…

 

仕事は、人生においてかなり多くの時間を占めるものです。

やりがいを感じられない仕事に対して、ブラック要素を感じる方もいるでしょう。




【経験談】公務員は基本的にホワイト【ブラック要素はあるけど】

【経験談】公務員は基本的にホワイト【ブラック要素はあるけど】

公務員のブラック要素5つを紹介しました。

「公務員になろう」と考えている方は、ぜひ覚えておいてください。

 

ただ、ブラック要素はあるものの、公務員は基本的にホワイトな職業です。

Hiroshi
Hiroshi
僕の経験上、一般的な感覚として公務員がホワイトなのは断言できます。

公務員のホワイトな要素

  • 安定した収入
    →生活に困らないだけの月収・給料の約4ヶ月分のボーナス
  • 年功序列で昇給
    →毎年給料が必ず上がる。最終的に年収800万円くらいはどんな人でも到達
  • 99%クビにならない
  • 充実の福利厚生(手当や休暇制度など)
  • 社会的な信頼性が高い
    →世間体・ローン審査など

公務員の身分があれば、仕事の出来不出来に関係なく、上記が保証されています。

客観的に考えて「超ホワイト」だと言えるでしょう。

 

また、公務員は「結果を出すこと」をあまり求められません。

Hiroshi
Hiroshi
そもそも数字で成果を測れない仕事も多いですし、結果を出さなくても昇給していきます。

必然的に、民間企業に比べると仕事のプレッシャーも圧倒的に小さいでしょう。

(民間だとノルマがある場合も多く、精神的なプレッシャーは大きいはず)

公務員はパワハラもあまりない

また僕の経験上、行政職の公務員はパワハラもほぼ無いです。

  • 上司の側もあまり強いプレッシャーなし(出世欲の強い人もいるけど)
  • 仕事に対してドライに考える人が多い
  • おだやかな性格の人も多し

公務員は身分や給料が保証されている故に、ギスギスした感じにはなりにくいと感じます。

 

上司の側も、自分の部下になった新人が「パワハラによるうつ病で退職」となれば、自分の査定が下がります。

少なくても新人・若手のうちはパワハラを受ける可能性は超低いはず。

 

もちろん100%パワハラをされないとは言い切れません。

しかし、僕は県庁生活の中で「パワハラをされた」と感じたことは全くなかったです。

(僕の同期・先輩・後輩でも、パワハラ被害を聞いたことがありません)

Hiroshi
Hiroshi
責任の重くなる係長級以上(40代くらい)になると、仕事の中で上司から厳しく言われることもあるでしょうが、それまでは基本的に大丈夫かと。

【まとめ】公務員がブラックかは価値観次第

【まとめ】公務員がブラックかは価値観次第

「公務員のブラック要素」について書きました。

総じて、公務員がブラックか否かは「価値観次第」としか言えません。

Hiroshi
Hiroshi
他のサイト等では「公務員はサービス残業があるからブラック」との意見もありますが、かなり薄っぺらいと感じます…

 

公務員がブラックであると感じる人

  • 自分の裁量で仕事をして、結果を出したい
  • 結果を出したら、それは正当に評価されるべき
  • 無駄な仕事は行わず、成果につながる仕事をしたい

上記の価値観の人には、公務員は確実にブラックに映るはず。

仕事のやり方・評価の仕方・給与体系などが確実に合わないでしょう…

 

公務員がホワイトだと感じる人

  • 仕事はお金をもらうための手段
  • 仕事には特にやりがいを求めない。プライベートの充実が大事
  • プレッシャーを感じることなく仕事がしたい

このように考える人には、公務員はホワイトに映るはずです。

確かに残業面のブラック要素はあります。

しかし客観的に、公務員の身分によって受けられるメリットの方が大きいと感じますね。

Hiroshi
Hiroshi
ほぼ定時で帰れる部署も普通にある上、残業代も近年はしっかり支給する傾向なので、よりホワイトになっています。

 

また、特に民間からの転職組の方には「仕事のプレッシャー少」「休みが多いこと」が魅力とのこと。

(社会人で公務員になる方は、金融や不動産の営業で疲弊した方が多いです)

 関連:【要注意】民間から公務員に転職!後悔する人の特徴は?

 

誰しもが自分に合う職場で働きたいと思うはず。

本記事が「公務員は自分にマッチするか」を判断する参考になれば幸いです。

公務員になりたい方へ

ここまで読んで「公務員が自分に合う」「公務員になりたい」と思った方もいるはず。

ぜひ以下の記事を参考に、公務員になるための準備をしましょう。

 

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以下の記事にて詳しく紹介しています。

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