こんにちは!元公務員のHiroshiです。
公務員は、安定の代名詞的な職業です。
そのためか「公務員は羨ましい」との声もよく聞きますよね。
しかし正直、イメージが先行している部分もあります。
具体的に何が羨ましいのか・本当にそんなに良いのかは詳しく知られていません。
そこで今回は「公務員は本当に羨ましい職業か」を取り上げます。
本記事の内容
- 公務員が羨ましいと思われる本当の理由5選
- 公務員は羨ましがられるほどの職業なのか【経験から語る】
- 公務員が羨ましいと思う方へ。なればいいじゃん
この記事を書いている僕は、県庁に勤めていた経験を持つ元公務員。
本記事は僕自身の経験をもとに、リアルな内容をお届けします。
3分ほどで読めるので、ぜひ最後までお付き合いください。
【前提】公務員は羨ましいと思われる職業なのか?
そもそも、公務員は本当に世間から羨ましいと思われている職業なのか。
公務員として働いていた人間の感覚では、分からない部分があるのも否めません。
以下にて、データ等を見ながら参照していきます。
羨ましいと思う勤務先ランキング:1位は公務員
2020年10月に、株式会社リスクモンスターが「羨ましいと思う企業ランキング」を発表しました。
20〜60代の男女を対象にしたランキングが以下です。
- 1位:地方公務員
- 2位:国家公務員
- 3位:トヨタ自動車
- 4位:花王
- 5位:キーエンス
名だたる大企業を抑えて、地方公務員・国家公務員がワンツーフィニッシュ。
データからも、公務員は羨ましいと思われる職業だと言えそうです。
彼氏や旦那・妻が公務員でも羨ましがられる
最近は「公務員を羨ましい」と思うに留まらず、彼氏や旦那・妻が公務員だと羨ましがられるとのこと。
関連ワードを見ても明らかですね…
また2020年7月に、同じくリスクモンスターが「結婚したい企業ランキング」も発表しています。
20〜50代の男女を対象にした調査結果が以下です。
- 1位:国家公務員
- 2位:地方公務員
- 3位:トヨタ自動車
- 4位:任天堂
- 5位:Google
ちなみに、男女ともに国家公務員・地方公務員がワンツーフィニッシュ。
「公務員は結婚相手として人気が高い=公務員と結婚した人は羨ましい」と言えそうです。
公務員が羨ましいと思われる理由
「公務員=羨ましいと思われる職業である」点は、データが証明しています。
ただ、なぜ公務員は羨ましがられるのか。
- とにかく安定している
- 給料・ボーナスがもらえる&確実に昇給
- 福利厚生が手厚く、休日もしっかり取れる
- 社会的な信頼性が高い
- 仕事が楽なイメージ
元県庁職員の僕が思う、その理由は上記の5点です。
理由①:とにかく安定している
公務員の安定性は極めて高い水準にあります。
法を犯す等しない限り、まずクビになりません。
リストラもなく、定年までずっと働けます。
今は大手企業でもリストラ・希望退職者を募っている時代です。
公務員は今のところクビ・リストラ等と無縁なので、その雇用の安定性は大きな魅力に映るのでしょう。
理由②:給料やボーナスが安定してもらえる&毎年昇給
安定にも関連しますが、給与面も羨ましがられるポイントの1つ。
平均以上の安定した給料、ボーナスも給料の約4ヶ月分を確実にもらえます。
公務員の給料は決して高いわけではありませんが、時代や社会情勢による下げ幅が少ないのが特徴です。
毎年確実に昇給していくのも恵まれています。
また「給料面での羨ましさ」は、コロナウィルスでより感じた人が多いはず。
- 民間:コロナで売り上げ減の企業あり
→給料カット・ボーナスカットを行った会社も - 公務員:給料は民間準拠。変動幅は少なめ
→ボーナスはやや下がったが、コロナの影響はほぼ受けていない
公務員は景気が良い時も給料は上がりませんが、逆に悪い時も大して下がりません。
コロナで給料面に打撃を受けた人が多いので、必然的に「公務員は羨ましい」との風潮が出ますね…
理由③:充実した福利厚生・休日もしっかり取れる
給料以外の待遇面も、公務員の魅力です。
- カレンダー通りの休日
- 有給休暇・夏季休暇・年末年始休暇などが充実
- 出産休暇・育児休暇など:子育てしやすい
- 病気休暇・休職:働けない時はお金をもらって休める
- 各種手当:地域手当・住宅手当・扶養手当など
ザッと挙げてみましたが、かなり恵まれている印象。
大企業レベルの福利厚生が整っていて、非常に守られています。
特に子育て面は非常に充実しています。
育休は最長で3年ほど取れる上、男性の育児参加休暇等もあります。
育休から復帰後は時短勤務ができる上、人事・業務内容的にも配慮されます。
それでいて、公務員は男女の給料格差がほとんどありません。
公務員の女性・公務員と結婚した男性が羨ましいと思われるのも納得ですね。
理由④:社会的な信頼性が高い
公務員は安定職であるため、社会的な信頼性も高いです。
高額なローンの審査等も超通りやすい等、実生活でもメリットがあります。
また「社会的な信頼性が高い=イメージが良い」とも言い換えられます。
勉強して試験を突破していることもあり、ちゃんとした人・真面目な人の印象を持たれやすいです。
良いイメージが先行するのも、ある意味「公務員の彼氏や旦那は羨ましい」とされる要因かなと思います。
理由⑤:仕事が楽なイメージ
公務員は「仕事が楽で定時に帰れる」イメージが根強いです。
楽なのに給料が安定していて、福利厚生も充実。
さらに社会的な信用度も高い
上記のように考えて「公務員は羨ましい」と思う人も少なからずいるのかなと。
正直、公務員はそこまで楽ではありません。
(残業も普通にありますし)
しかし、やはりイメージ先行で語られる部分があるのかもしれませんね…
公務員は本当に羨ましい職業なのか【経験から語る】
元県庁職員の僕から見ても、確かに公務員は非常に恵まれていると断言できます。
安定性は抜群ですし、何より身分が保証されており、本当に守られた職業だと感じます。
羨ましいと思う気持ちも十分理解できますね。
ただ注意点として、公務員も良いことばかりではありません。
公務員のデメリット・辛いこと
- 異動が多い
→業務内容が数年おきにリセット/環境の変化 - 世間から嫌われがち
→バッシングやクレームの対象になる - 独特な人間関係
→閉鎖的な環境 - やりがいのない仕事も多い
→体裁や手続きを重視/巨大組織ゆえの苦労も - 長時間残業
→部署や個人次第では普通に深夜まで
上記のとおりです。
公務員は楽なイメージがあるかもしれませんが、公務員なりに辛いこともあります。
公務員を羨ましいと思う気持ちも、もちろん理解できます。
しかし、必ずしも良いことばかりでない・辛いこともある点も、同時に知るべきかと。
結局は価値観次第です
公務員はよく羨ましがられる職業で、相応のメリットもあります。
しかし同時に、前述のようなデメリットも存在します。
結局のところ、公務員が良い仕事かどうかは「価値観次第」です。
- 割り切って仕事ができる・ON/OFFの切り替えがうまい
→公務員が向いている - 自分で成果を出したい・結果で給料は決められるべき
→公務員は向いていない
公務員のイメージがいくら良くても、自分の考えに合わなかったら地獄ですからね…
また、確かに公務員にも辛いことはあります。
しかし、公務員は数字を求められないので、プレッシャーは間違いなく少なめです。
民間からの転職組の方は営業等で疲弊した人が多く、精神的にゆとりを持てる点を魅力に感じている印象でした。
残業は確かにキツいですが、それも近年は改善傾向にあります。
関連記事:【経験談】公務員はサービス残業が当たり前。残業代は満額出ない
総じて、単に「公務員は羨ましい」と思うのは浅はかかなと。
メリット・デメリット・自分の価値観から「本当に公務員は羨ましいか」を総合的に考えるべきですね。
公務員が羨ましい人へ←なればいいじゃん
ここまで読んで「やっぱり公務員は羨ましい」と思った人もいるはず。
「羨ましいならなればいいじゃん」と僕は言いたいです。
公務員試験は学歴・職歴などが一切関係ない試験。
加えて、問題も基本的に標準レベルの5択です。
もちろん合格は簡単ではありませんが、努力次第で全然受かる試験ですよ。
誰もが知っている大手企業に入るのは難しいかもですが、公務員なら頑張れば普通になれます。
条件は年齢くらいなので、羨ましいなら挑戦する価値は十分あると思います。
自治体によっては年齢要件がゆるい場合もありますね。
(逆に言えば、努力しないのに「公務員は羨ましい」と言うのは少し違うかなと)
「彼氏や旦那・妻が公務員は羨ましい」と感じる問題も、自分が公務員になれば解決。
公務員は職場結婚・職場恋愛がめちゃ多く、公務員夫婦になって2馬力を得る方がかなりいます。
公務員になれば公務員の方と出会う機会は当然増えますので。
(それだけが目的だと不純な気もしますが、1つのモチベーションとしてはアリかと)
なお、公務員を目指す方向けの記事を下に貼っておきます。
羨ましいと思うくらいなら、自分がなって羨ましがられる側に立つ挑戦をしましょう。
勉強を始める前に行うべきこと
「最初に必ず行うべきこと」を詳しく解説しています。
(紹介している無料ガイドブックは社会人向けですが、学生にもかなり参考になるはず)
公務員試験の予備校比較
大手の予備校について、元県庁職員の視点からまとめています。
独学での公務員試験対策
独学で県庁に首席入庁した僕の勉強法などを以下の記事でまとめています。