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公務員試験tips

【現実的に】理系から公務員試験合格は可能?有利な点と不利な点を語る

こんにちは!元公務員のHiroshiです。

理系から公務員になろうと考える人は、実はとても多いです。

しかし、公務員は文系のイメージが強い職業だと思います。

それ故に、理系の方はたくさんの疑問や悩みを持ちますよね。

  • 理系から公務員になる方法は?
  • やっぱり文系に比べて不利なのかな?
  • どんな大学出身の人が理系から公務員になっているのか?
  • 国立の理系を出て公務員ってもったいない?

公務員は文系が多い就職先ですから、なかなか疑問を解決できない…

そこで今回は理系から公務員についてまとめました。

 

この記事を書いている僕は、県庁で働いていた元公務員です。

元職員だからこそ分かる部分も含めて、丁寧に解説していきます。

Hiroshi
Hiroshi
僕自身は文系ですが、部署的に理系の方と多く関わりがありました。理系公務員の知り合いも多くいたので、実体験から話します。

 

本記事を読むことで、理系から公務員を目指す方の疑問が解消されるはずです。

3分ほどで読めるので、ぜひ最後までお付き合いください。

理系から公務員になるルート【主に地方公務員】

理系から公務員になるルート【主に地方公務員】

「理系から公務員」と言っても、そのルートは大きく2つに分かれます。

  • 技術職
  • 行政職(事務職)

それぞれ解説してきます。

(主に地方公務員を念頭にしています)

①:技術職←倍率低め

まず1つ目が「技術職」です。

こちらは専門知識を生かして業務にあたる職種。

試験自体も理系の専門科目の問題が出題されます。

Hiroshi
Hiroshi
受験資格を満たしていれば文系の方も受けられますが、99.9%受からないでしょう(笑)。
実質的に「理系の専門職」のイメージですね。

 

なお、技術職と一言で言っても職種はさまざま。

  • 機械:機械設備の施工管理や設計
  • 電気:電気設備の施工管理や設計
  • 化学:環境問題などに関する調査や研究
  • 建築:建築物の審査や県有施設の設計など
  • 土木:道路や都市計画の企画や設計など

職種と仕事内容はざっくり言うとこんな感じ。

その他にも農業や畜産等もありますね。

Hiroshi
Hiroshi
さらに、企業向けに共同研究や技術指導をしたり、本庁の関係課で事務的な仕事をする場合もあります

(基本は出先機関が主戦場ですが、期待されている人は本庁に異動する傾向があります)

 

ちなみに理系の技術職は、倍率的には結構低め

行政系だと10倍くらいはザラですが、技術系だと2〜3倍程度なのも少なくありません。

その分募集人数が少ない・職種によって採用者数がバラバラなことも多いです。

この辺はぜひ調べてみてください。

②:行政職(事務系)

2つ目が行政職。

こちらは「事務系」の公務員で、文系の人が数多く受験する職種です。

Hiroshi
Hiroshi
「公務員」と言われて多くの方がイメージするのが行政職だと思います。僕も行政職の県庁職員でした。

 

課される試験としては、主に以下の2つ。

  • 教養試験:主にセンターレベルの英国数社理
  • 専門試験:主に大学レベルの法律や経済の知識

理系の技術職とは専門試験の出題科目が異なり、主に社会科学系の問題が出ます。

(市役所など、専門試験が課されない場合もあります)

 

理系の方でも、行政系の公務員試験を受けることは当然できます

公務員試験の受験資格は基本的に「年齢」だけ。

文系・理系や学部は一切問われません。

点数を取って合格の基準に達していれば、当然受かります

公務員試験は非常に平等な試験で、差別などは一切ないのでご安心を。

理系の技術職と行政職の公務員の年収は?

技術職と行政職の年収ですが、基本は「同じ」と考えてOKです。

理由は単純で、同じ俸給表が適用されるから。

Hiroshi
Hiroshi
俸給表とは、基本給が記載された給料表のようなものです!

 

給料は役職や年齢に応じて上がっていきますが、40歳くらいまでは同期横並びです。

40歳以降に出世に差が出てくるので、そこから給料も変わってくるイメージです

ちなみに、年収の目安的には「30歳で500万円弱・40歳で650万円」程度ですかね。

(以下の記事でくわしくまとめています)

関連:公務員の年齢別年収・給料・ボーナスまとめ

理系から公務員(事務系)になるのは現実的に可能?

理系から公務員(事務系)になるのは現実的に可能?
公務員試験は平等で、理系でも点数を取れば行政系の試験にも受かるのは分かった。
でも出題されるのは文系の科目だし、現実的に合格するのは可能なのかな?

こんな疑問を持つ方をいると思います。

 

しかし、理系の方でも行政系の公務員試験に合格するのは十分可能ですよ。

実際に、理系から行政職の公務員になった方は結構いました

Hiroshi
Hiroshi
人数的には文系の人の方が多かったですが、別に理系が圧倒的に少数だったわけではありません。普通にいた印象です。

 

公務員試験なんてほとんど「暗記」ですからね。

しっかり量をこなせば、文系・理系関係なく合格できます。

理系は文系に比べると不利?

行政系(事務職)の公務員試験は、法律や経済の問題が出題されます。

一見理系の方は不利に見えがちです。

しかし、試験問題的には特に「理系だから不利」とかはありません

 

というのも、法律や経済も出されるのは基本的な問題ばかり。

そして過去問の焼き増しが大半です。

つまり、問題集をくり返し解いて、しっかり量をこなせばできるようになります。

高度な理解が必要になる問題は出ない上、6〜7割できれば合格ラインです。

努力すれば十分可能なはず。

Hiroshi
Hiroshi
公務員試験と大学の勉強は全く違うので、経済学部・法学部の人もガッツリ勉強が必要になります。
その意味で、文系・理系に有利or不利はほとんどありません。

実は理系の方が有利

そして個人的には、理系の方は文系よりもむしろ有利なように感じます。

文系の人が苦手にする傾向の強い問題を、理系の方は抵抗なく解けるからです。

  • 経済学の計算問題(微分・積分)がすんなりできる
    →文系は計算が苦手な人が超多い
  • 数的処理も抵抗なく解けると思われる

経済学と数的処理は、ともに配点が非常に大きい分野です。

この2つで差をつけられると、一気に合格に近づけます。

 

特に「数的処理」ですね。

数的処理とは、公務員試験特有の数学的な問題のこと。

教養試験で非常に大きな出題割合を占めます。

ただ、これを苦手にしている文系の人は超多いんですよね…

Hiroshi
Hiroshi
僕も文系(法学部)でしたが、かなり苦手でした…

 

一方、理系の方は数学をしっかりやってきましたよね。

数的処理も比較的すんなり理解できるはず。

数的処理ができるのは、公務員試験を受ける上で本当に強いです

専門試験での大変さを考慮しても、理系の方が不利とかは一切ありません。

むしろ有利だと思いますよ。




理系から公務員試験を受ける上での注意点・デメリット

理系から公務員試験を受ける上での注意点・デメリット

理系からでも公務員になるルートは色々あります。

文系が多い事務系の公務員試験も普通に合格可能です。

しかし公務員を考えている理系の方は、以下の2点に注意する必要があります。

①:理系から事務系(行政系)公務員を志望する理由

事務職志望の場合は面接に要注意。

面接の際に「理系から事務系公務員を受けた理由」をおそらく聞かれるでしょう。

  • 理系の学部なのに、なんで事務系を志望したの?
  • 学んできた勉強からだと、製造業や研究開発系の方が自然だと思うんだけど?

こんなことを問われるはず。

Hiroshi
Hiroshi
事務系の仕事は本当に幅が広く、理系の学問とは全然毛色が異なるので、志望理由はやはり気になるポイントなのだと思います。

 

必然的に「理系なのに事務系公務員になりたい理由」は、よく考える必要があります。

  • 理系の仕事ではできない、行政職公務員の魅力を考えてみる
  • 理系の勉強をする中で、行政の目線から制度や仕組みを考えたいと思った

例としてはこんな感じですね(ざっくり考えてみました)。

 

ただ、いずれにせよまずは筆記試験対策が重要です。

面接のことを考えるのは筆記が終わってからでOK。

ただ直前になって焦らないためにも、頭の片隅にでも入れておいてください。

②:研究室や卒論など、大学の勉強

2つ目が、理系の学生は大学の勉強が大変な点です。

文系の大学生は、ぶっちゃけ大学の勉強が大して忙しくありません

授業がない日もあるので、公務員試験の勉強をする時間がしっかり取れます。

 

一方、理系の人は違いますよね。

  • 研究室の課題
  • 実験やレポート
  • 卒論 などなど

文系の人に比べて、大学の勉強が圧倒的に忙しいと思われます…

Hiroshi
Hiroshi
僕は国立大学出身で、かつ授業もゼミも結構ありましたが、理系の人に比べると時間は取りやすかったと思います。

 

つまり勉強時間を確保するのが難しく、文系に比べてハンデを背負っているんです。

必然的に、勉強時間を取るための工夫が必要になります。

  • 早めに対策を始める
  • 研究室側に交渉して理解を得る
  • スキマ時間を利用して勉強する

これらの工夫をしないと、時間が足りなくなる可能性大なので要注意です。

 

とはいえ、人間は追い込まれた方が真価を発揮する生き物です。

(実際、時間があってもグダって落ちる文系学生は多くいます。笑)

確かに大変ではありますが、自分で時間を作ってしっかり勉強してください!




理系から公務員を目指す人のよくある質問

理系の方は、以下の3点を疑問に感じることが多いです。

  • 理系から公務員になる人の出身大学
  • 理系から公務員はもったいないか
  • 社会人の転職でも理系公務員になれるのか

それぞれ回答していきます。

①:理系公務員の出身大学は?

国立大学が多かった印象です。

  • 地方国立大学(地元の大学など)
  • 旧帝大の理系学部

文系だと私立も多いのですが、理系は主に上記2つでしたね。

(理系院卒の方も結構いました)

 

文理問わずですが、公務員試験は出題科目がセンター試験と被ります。

必然的に国公立大学出身の方が有利ではあるんですよね。

理系だと研究などが忙しいので、尚更その傾向が顕著なのかと。

②:理系卒・理系院卒で公務員はもったいない?

せっかく理系の大学に行ったのに、公務員になるのはもったいないのかな…?

上記の疑問・悩みはかなりあるあるですよね。

結論、別にもったいない等はないと思いますよ。

 

なぜなら、人生で大事にしたい軸・価値観は人それぞれだから。

  • 理系だけど、別に研究や開発にはさほど興味がない
  • 地元や好きな地域で働きたい
  • 安定した仕事が良い

上記の価値観なら、公務員はかなりアリでしょう。

特に理系職で大手企業に入ると、高い確率で縁もゆかりもない地方勤務ですからね。

Hiroshi
Hiroshi
公務員は、働く場所をある程度選べます。
地元が良い・都会の自治体が良い等の希望があれば、そこを受ければOKです。

 

もちろんお金を見れば、大手に理系就職した方が良いでしょう。

でも大事なことはお金だけではないですよね。

文理を問わず、高給の大手企業から公務員に転職してくる人は多いです。
激務でストレスフル・家族との時間がない・転勤が多い等が大きな理由ですね。

転職してきた方の多くは、全体的にかなり満足されている印象でした。

関連:民間から公務員に転職!後悔する人の特徴は?

 

総じて「理系から公務員になる=もったいない」ではありません。

自分の大事にしたい価値観が公務員にマッチしているなら、普通に良いでしょう。

(待遇や社会的信頼も確実に平均以上はありますし)

③:理系出身の社会人でも公務員に転職できるか?

自分は理系の仕事をしている社会人だけど、自分でも公務員に転職できるのかな?

結論、理系の社会人が公務員に転職することは可能です。

公務員試験の受験資格は、基本的に「年齢」だけなので。

30歳未満であれば、学生と同じ枠での試験を受けられます。

30歳以降の方は、社会人採用の試験を受けられます。
しかし技術職だと、社会人採用の募集がない場合もあるので要注意です。

いずれにせよ「転職もできる」認識でOKかと思います。

 

仕組み的に転職可能なのはわかった。でも実際に理系の仕事から公務員に転職している人っているの?

結論、たくさんいますよ。

僕の知っている限りでも、全然普通にいました。

  • 理系院卒で民間企業に新卒で入社
    →県庁の技術職に転職
  • 理系院卒からある自治体の技術系公務員として採用
    →別の県庁の事務職に転職

例えば上記ですね。

事務系でも技術系でも、転職してきた理系出身者は普通にいます。

「転職したい」と考える方も、全然可能なので安心してください。

【必見】公務員になりたい社会人へ。コレを知らないと大変です

理系から公務員になるための、公務員試験対策方法

理系から公務員になるための、公務員試験対策方法

最後に、理系から公務員になるための勉強方法をまとめます。

公務員試験対策の方法は、主に「予備校」と「独学」の2つに分かれます。

①:予備校

公務員試験の対策は、予備校に通う方が多数派です。

メリットとしては、なんと言っても「とにかく勉強だけに集中できる点」です。

 

公務員予備校のメリット

  • 合格までのカリキュラムが用意されており、それに従って勉強すればOK
  • テキストも予備校側で用意。こちらで選ぶ手間や時間がない
  • 勉強していく上での悩みや相談にも対応
  • 情報も簡単に手に入る
  • その他、自習室などの学習環境も得られる

勉強以外を排除できる&学習環境も手に入るので、明らかに挫折しにくいです。

忙しい理系の学生は予備校に課金して、効率的に勉強するのは非常に合理的。

 

ちなみに、費用は30万円程度が一般的ですね。

確かにお金はかかりますが、公務員1年目のボーナスで余裕で回収できる金額です。

「お金をかけた分だけ頑張れる」面もあるので、自己投資する価値は十分あります。

 

以下の記事にて各予備校を比較しています。

【決定版】公務員予備校の徹底比較。あなたのおすすめはココ!

②:独学

予備校に比べると少数派&大変ではあるものの、公務員試験は独学でも合格可能です。

公務員試験は所詮「暗記」で、問題集をくり返し解くことが最重要なので。

Hiroshi
Hiroshi
僕自身は独学で県庁・特別区・国家一般職に合格しました。

 

ただ、闇雲に勉強するだけでは合格は難しいです。

独学で挑む際には以下を考えて進めていく必要があります。

  • 戦略:勉強する順番・科目による勉強量の配分・学習スケジュールなど
  • 自分が受ける自治体に関する情報収集
  • 適切な参考書・問題集選び
  • 学習環境の整備・確保←勉強の習慣づけに関連
  • 面接対策ができる場所を見つける

いずれも予備校に通えば解消される問題です。

しかし独学だと、当然自分ですべて行う必要が出てくるので要注意です。

Hiroshi
Hiroshi
「勉強以外にもやることが数多く出てくる」のは覚えておいてください!

 

独学での勉強に関しては、以下の記事で詳しく書いています。

予備校が厳しい方・独学で挑戦する予定の方などは、ぜひ読んでみてください。

【保存版】独学で公務員試験に合格した、対策法のすべて

(事務系の公務員試験を念頭にしています)

【まとめ】理系から公務員試験。技術系でも事務系でも合格は可能です

【まとめ】理系から公務員試験。技術系でも事務系でも合格は可能です

「理系から公務員」について書きました。

理系から技術系はもちろん、事務系の公務員になることも可能です。

公務員試験は公平・公正な試験で、年齢などの受験資格さえ満たしていればOKなので。

Hiroshi
Hiroshi
実際、理系から行政職の公務員になる人も多くいますよ。
技術分野がわかる方は、事務系の仕事で重宝される場合もあります。

試験の問題やシステム的にも、文系に比べて不利なことはほぼありません。

むしろ有利な点が多い印象すらあります。

 

ただ、理系だと大学の勉強などが忙しいはず。

勉強時間の確保が難しい可能性も高いでしょう。

その点まで見越した勉強が必要な点は要注意です。

 

理系から公務員になりたいと感じた方は、この機会に準備を始めてください。

予備校にせよ独学にせよ、早めに動き出した人から合格に近づきますよ。

 

勉強を始める前に行うべきこと

「最初に必ず行うべきこと」を詳しく解説しています。

(紹介している無料ガイドブックは社会人向けです)

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