こんにちは!元公務員のHiroshiです。
これから公務員試験を受けようかなと考えている方にとって、「公務員の仕事は楽しいのか」というのは気になるポイントですよね。
そこで今回は、
- 公務員の仕事は楽しいのか?
- 公務員が仕事を楽しむための条件
というテーマで書いていきます。
僕の県庁職員時代の経験をもとに書いていくので、ぜひ参考にしてください。
公務員の仕事は楽しい?つまらない?
結論から言うと、その人次第といったところ。
まぁどんな仕事でもそうですが(笑)。
ただ、つまらなそうな人の方が圧倒的に多いです。
その理由として、公務員(行政職)の仕事は、
- 自分のやりたい仕事が選べない(希望部署に行けても数年で異動)
- 巨大組織の歯車になり、上から言われたことをこなす&上を納得させることがメインの仕事
- 何のためにやっているか分からない不毛な仕事が多い
というような特徴があるから。
自分のやりたい仕事が選べない
公務員は異動が多く、全く毛色の違うことを数年スパンで担当するのが通常です。
やりたい仕事・興味を持っている仕事ができる可能性はごくわずか。
大半の人たちは全く興味のない仕事をやっていますし、仮に希望の部署にいけたとしても数年ですぐに異動です。
興味のない分野で仕事を楽しむのは非常に難しいのは想像できるでしょう。
(もちろんやっているうちに興味が湧く場合もありますが)
公務員は巨大組織の歯車
行政組織というのは、知事や市長をトップにしたピラミッド型組織。
知事・市長の指示が部長になされ、それが課長へ降りていき、最後に担当職員レベルに伝わる構造です。
そこで担当職員が行う仕事というのは、必然的に上の人の意向をくみ取った(忖度した)ものにしないといけません。
上が納得しないと仕事が進まないわけですから。
つまり、公務員の仕事は自由じゃないんです。
常に上がどう思うか、上を納得させる時間的・労力的コストはどれくらいかを考えながら仕事をするので、面白みを見出すのは難しくなるでしょう。
そもそも公務員の仕事は地域を良くするのが目的なのに、上の人が納得するかどうかにばかりベクトルを向けるようになってしまいます。
行政組織が風通しの悪いピラミッド型の組織である以上、自分のやりたいことを実現するのは難しいので、仕事を楽しんでいる職員は少ないと言えます。
何のためにやっているか分からない、不毛な仕事が多い
公務員の仕事は、そもそも地域の住民のために行うもの。
しかし実際の公務員の仕事は、住民の方々とは直接関係しないような、組織内部の手続き的な仕事ばかりです(特に本庁)。
- 上の方を納得させるためだけの資料作り
- 議会の答弁書の言い回しや「てにをは」を直すのに何時間もかける
- 知事などが挨拶する際の挨拶文を何日もかけて作る(挨拶文どおりに読むことはほぼなし)
それ自体は何も価値を生まない、組織内部のための仕事が多いのが現状。(もちろん部署にもよりますが)
組織は大きくなればなるほど、内部の手続きは複雑になるので、公務員のような巨大組織で生きるということは、このような仕事を受け入れるということだと言えます。
僕はこれがダメでした。
2年目では組織内部の手続きに絡んだ仕事が多くなり、
「これが本当に県民のためなのか?」
「自分の仕事は何を生み出しているんだろう?」
などと日々考えていましたね(笑)。
公務員(特に新人)が仕事を楽しむためには
公務員の仕事を楽しいと感じている方は少ないと前述しましたが、どうすれば新人公務員は仕事を楽しいと感じられるのでしょうか?
僕自身の経験から、次の2点があると考えています。
- 上司・同僚が仕事を楽しんでいる
- 業務内容に興味を持っている
(根っからの仕事好きの方も一部いますが、そうではない普通の方を想定しています)
上司・同僚が仕事を楽しんでいる
公務員、特に新人などの若手の場合、環境から受ける影響が非常に大きいです。
一緒に仕事をする上司や同僚が仕事を楽しそうにやっていれば、自分もなんとなく楽しくなってくるものだと考えられます。
僕が1年目のときは、直属の上司が仕事を楽しそうにやっていました。
僕もその上司に色々仕事を教えてもらったり、一緒に仕事をしているうちに、おのずと楽しさを感じられるようになりましたね。
でも前述のように、公務員は仕事に面白みを見出していない方が多いので、こればかりは運ゲーです。
業務内容に興味を持っている
自分が希望した部署だったり、興味を持っている業務を担当していると、仕事も楽しくできます。
まぁ当然といえば当然ですよね。
自分が好きだと思えるor興味を持っていることならば、多少残業が多くても面白く仕事ができるでしょう。
実際に観光系の部署はどこも残業が多いですが、多くの方が希望して観光系の仕事をしていることもあり、みなさん楽しそうに仕事をしています。
僕も1年目は興味を持っていた県産品のPR・地域振興系の仕事だったので、仕事に面白さを感じていました。
自分で県産品を売ったり、県主催のイベントに関わったりした仕事はやりがいもありましたし、楽しかったですね。
ただ、業務内容が自分の元々の興味とはかけ離れていても、その仕事の中でやりがいを見出すことだってできます。
まぁそのためには、上司が楽しそうに仕事をしている等の条件があるのですが。。
公務員はプライベートを楽しむことは十分可能です【補足】
仕事をつまらないと感じている公務員が多いと書きましたが、プライベートはかなり充実させられますよ。
- 土日祝日が休み
- 有給も取りやすく、夏季休暇も自由に取得できる
- 結構モテる(特に地方)
多くの民間企業に比べて休日が多いので、海外旅行にも行けます。
また、公務員と結婚したいと考えている方も多いので、若手のうちは合コン等でチヤホヤしてもらえる可能性も高いでしょう。
つまり公務員は、プライベートを充実させられる環境は十分揃っているということ。
- 仕事とプライベートを完全に分けて考えられる
- 仕事にやりがいを求めず、収入を得るための手段と割り切れる
- プライベートが充実していればよい
このような「別に仕事がつまらなくてもいい」と考えられる方にとっては、公務員は良い環境だと言えます。
僕の体感上、多くの公務員は仕事にやりがいは持っていませんが、公務員でいることにはメリットを感じています。
それなりの収入がもらえて、休みがとれて、社会的地位も文句なく高いですからね。
まとめ
本記事の内容をまとめます。
- 公務員の仕事が楽しいかどうかはその人次第。ただ、つまらなそうな人が圧倒的に多い
- 仕事を楽しいと感じるためには、楽しそうに仕事をしている上司と一緒に働くか、自分の興味のある業務を行うことが必要
- 公務員は待遇的には良いので、「仕事はつまらないもの」と割り切ってプライベートを充実させることができる
本記事は以上になります。ありがとうございました。
以下のnoteでは、僕の2年間の公務員経験から「受験前・入庁前に知っておきたい、公務員のリアルと未来」を書いています。
公務員になる方・公務員を考えている方が絶対に知らないと後悔することを詰め込んでいるので、気になる方はぜひどうぞ。