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公務員の仕事のリアル

公務員の1日の仕事スケジュールを公開【元県庁職員が語ります】

公務員の1日

こんにちは!元公務員のHiroshiです。

公務員ってどんなスケジュールで1日の仕事をしているんだろう?

公務員の1日の仕事のスケジュールについて、知りたいと思う方も多いのではないでしょうか?

特にこれから公務員になろうと考えている方は、どういう1日を過ごしているのか気になりますよね。

そこで今回は、僕の県庁職員時代のとある1日をもとに、公務員がどのようなスケジュール感で仕事をしているのかを書いていきます。

公務員の1日。こんなスケジュール感で仕事しています

8時20分 来庁
8時30分〜9時 新聞切り抜き作業
9時〜11時 出張(定例会議出席)
11時〜12時 文書の回覧、メールのチェック等
12時〜13時 昼休み
13時〜14時 会議の報告書作成
14時〜15時 グループ内打ち合わせ
15時〜16時 他県からの問い合わせ回答
16時〜17時 担当業務に関する起案文章の作成
17時15分〜19時30分 定時・残業
19時30分 退庁

僕の県庁職員時代のとある1日を抜粋しました。
だいたいこんなスケジュール感で仕事をしていましたね。

部署は産業振興関連でしたので、そこまで激務というわけではなく、平均して7時〜8時くらいに帰っていました(議会中や予算要求時期は残業が続きますが)。

以下では、それぞれの時間帯で具体的にどのような仕事をしていたかについて深掘りしていきます。

公務員の1日①8時20分 来庁

8時30分から業務スタートなので、だいたい10分前に職場に来ていました。

このくらいに来る職員が多い印象でしたね。

ちなみに「新人や若手は早く来ないといけない」等のふざけた暗黙のルールはなかったです。ただ、自治体や部署によってはあるかもしれません。

コーヒーを入れたり、パソコンを立ち上げたりしていると、8時30分になります。

公務員の1日②8時30分〜9時 新聞切り抜き作業

1日のスタートとも言える仕事が「新聞の切り抜き作業」です。

これは課内で購読している新聞(だいたい5〜8紙くらい)に目を通し、部署の事業に関連した記事をピックアップしていく作業のこと。

ピックアップした記事はコピーをし、切り抜いて紙に貼っていきます。

そして記事を貼った紙をまとめてコピーして冊子にし、上の方から順に回覧していく感じです。

僕のいた部署では若手職員数人でやることが通例となっていました。

おそらく、多くの自治体でも同じようにやっているのではないかと思われます。

新聞なんて読みたい人が読めばいいだけじゃん
新聞のWeb版を各自が読めばいいだけでは?

このように思う方も多いでしょう。

僕がいた課に来たインターンシップの大学生に、「この作業って無駄じゃないすか?」と言われましたからね(笑)。

僕も同じように思っていましたが、僕のいた県では長きにわたって「新聞切り抜き作業」を行なっているようですね。

公務員の1日③9時〜11時 出張(定例会議)

新聞切り抜き作業が終わったら、自分の担当している事業関連の定例会議に出席します。

県や市町村が行う事業は、第3セクター(自治体と民間の共同出資によって設立される団体)や民間企業に委託して行われる場合がほとんどです。

そのため、委託元である自治体と、委託先の事業者が定期的に意見交換をして、業務をより良い方向性で行っていくべく協力します。

定例会議では、委託先の事業者から業務の遂行状況について話を聞いたり、こちらから委託先の業者に対して、業務の進め方をリクエストしたりしました。

公務員の1日④11時〜12時 文書の回覧、メールチェック

出張から戻ったら、回ってきた文書に目を通したり、メールを確認したりします。

回ってくる文書とは、他の職員が起案した文書や、課の業務に関係のある資料のことです。

公務員は仕事を進めるために、毎回起案をして決済をとる必要があります。

例えば、「関連団体から新年会の出席依頼がきた」場合を想定すると…

  • 担当の職員が、「出席と回答してよいか(or欠席と回答してよいか)」について起案(文書の作成も)
  • 下の役職の職員から順々に印鑑を押して承認していく
  • 課長が印鑑を押したら決済終了
  • 担当職員が関連団体へ回答を送付

という感じですね。

起案の決済には下っ端の職員も関わるため、起案文書が回ってきたときには、それに目を通して自分の印鑑を押して次の人にその文書を回します。

 

メールチェックについては、自分のところにきたメールを1つ1つ確認していき、適宜返信していく感じです。

公務員の1日⑤12時〜13時 昼休み

12時になったら昼休みです。

売店で買ったお弁当を食べる人、外にご飯を食べにいく人、自分で持ってきたお弁当を食べる人など様々ですね。

ちなみに僕は自分で毎日お弁当を作っていました。
お弁当男子は少数派でしたね。

昼食後には、昼寝をする職員もいれば読書をする職員もいましたし、早く帰るために仕事をする職員もいました。

そんな感じで自由に昼休みは過ごせます。




公務員の1日⑥13時〜14時 会議の報告書作成

昼休みが終わったら、午前中に出席した会議の報告書を作成します。

出張に行った場合や外部の方と打ち合わせをした場合には、報告書を作成してそれを回覧するのが通例です。

報告書には会議の日時や場所、主な内容を記載して、それを課内で共有します。

テンプレートがある場合や前年の報告書が残っている場合も多いので、それらを参考にしながら作成していく感じです。

公務員の1日⑦14時〜15時 グループ内打ち合わせ

行政組織では、1つの課が業務内容によって「グループ」に分けられています。

公務員の仕事

通称「島」と言われるのですが、上の図が分かりやすいかと。

グループが違うと業務内容も大きく異なるので、仕事は基本的にグループの中で行なっていきます(他のグループとはあまり関わりません)。

グループ内で業務の状況を共有し、仕事をやりやすくする(効率的に進める)ために、定期的にグループ内で打ち合わせを行うことも多いです。

打ち合わせの中で、自分の担当している業務の問題点などを話し、それに対して議論をしていく感じですね。

まさに、公務員試験の「集団討論」にも近いことを行います。

公務員の1日⑧15時〜16時 他県からの問い合わせ回答

都道府県庁の場合だと、どこの県でも似たような事業をやっているもの。

そのため、類似の事業について、その予算額やくわしい事業内容の問い合わせがくることが結構あります。

それに対して電話やメール、正式な文書で回答をします。

問い合わせの内容によっては過去の資料をさかのぼることもあるので、意外と大変な作業です。

公務員の1日⑨16時〜17時 起案文書の作成

公務員が業務を進める際には「起案」をすると前述しました。

当然自分の業務を行う上でも起案が必要なので、参考資料とともに起案文書を作成します。

このときに、資料の抜けや文書のミスがあると起案が差し戻されるので、丁寧に行なっていきます。

起案文書を作成したら、下の役職(僕は一番下っ端だったので自分の1つ上の役職の人)から回覧します。

公務員の1日⑩17時15分〜 定時・残業

17時15分になったら定時です。

でも本庁勤務で定時に帰れる人はごく少数。
多くの方が残業をして、その日の仕事を片付けます。

上のような感じで大まかな1日のスケジュールを書き出しましたが、実際には仕事中に電話応対をしたり、上の方に急な仕事を振られたりもします。

そのため、時間内にはその日の仕事が終わらないことが多かったですね。




公務員の1日は決して暇ではない

公務員の1日の仕事スケジュールをご紹介しました。
もちろん日によって異なるのですが、平均するとこんな感じでしたね。

これを見て分かる通り、公務員は巷で言われているように「定時帰りで暇」ではありません。

特に本庁勤務の場合、定時で帰れるのはごく少数ですし、暇な部署(人)は非常に少ないと思っていただいた方が良いと思います。

【断言】公務員は本当に定時上がり?←運次第です【定時で帰る人の特徴】公務員は本当に定時上がりできるのか?本記事では、元県庁職員の筆者が「公務員は定時で帰れるのか」を経験から書いています。勤務時間・定時が何時かに加え、定時で帰る人の特徴にも触れているので、公務員を考えている方は必見です。...

(上の記事にもあるように、時期や部署によって大きく異なるのですが)

 

僕は本庁勤務の県庁職員だったので、公務員という仕事から連想される「窓口応対」はやったことがありません。

窓口業務の公務員のスケジュールネットにも出ていたのですが、窓口以外はなかったので、公務員の仕事が気になっている方や公務員試験を受験する方の参考になれば幸いです。