こんにちは!元公務員のHiroshiです。
本記事ではこんな疑問に答えていくために、公式統計から推計した「40歳・40代公務員の年収・給料・ボーナス」について取り上げます。
国家公務員・地方公務員はもちろん、国家総合職・国家一般職・都道府県庁・政令市・特別区・市・町村といった、自治体ごとの比較もできるように書いています。
ぜひ参考にしてくださいね!
40歳でいくら?40歳公務員の年収を比較!【国家公務員・地方公務員】
国の公式統計(最新の地方公務員給与の実態調査結果や人事院勧告資料)より、公務員が40歳でどのくらいの年収になるのかを推計しました。
なお、自治体タイプ別に比較ができるように、国家総合職・国家一般職・都道府県庁・政令市・特別区・市・町村で分けています。
年収 | うちボーナス | |
国家総合職 | 886万円 | 193万円 |
国家一般職 | 726万円 | 166万円 |
都道府県庁 | 669万円 | 148万円 |
政令指定都市 | 703万円 | 150万円 |
特別区 | 728万円 | 164万円 |
市 | 644万円 | 144万円 |
町村 | 590万円 | 136万円 |
※国家総合職・国家一般職は平均的な昇進のスピードから推計した金額を記載
※それ以外の地方公務員は40歳〜43歳の平均年収を記載
諸手当(地域手当や時間が勤務手当)を含んだ数値を記載しているので、よりリアリティを感じられる金額になっています。
ちなみに地方公務員においては、大卒・短大卒・高卒をすべて含めた金額なので、大卒の場合は上より多め、逆に高卒の場合は若干少なめになりますね。
ご覧のように、別格の国家公務員総合職を除いて、公務員の40歳の年収は650万円〜700万円前後といったところ。
なお、手取りは年収の75%〜80%程度なので、40歳公務員の手取り年収は500万円〜550万円程度になります。
以下では、さらに詳しく職種・自治体タイプ別の40代公務員の年収を見ていきます。
年齢別・40代国家公務員の年収【国家総合職・国家一般職】
人事院勧告資料から推計した、40代の国家公務員の年齢別年収は以下のようになっています。
年収 | 給料(月給) | ボーナス | |
40歳〜43歳 | 726万円 | 468,808円 | 164万円 |
44歳〜47歳 | 789万円 | 509,201円 | 178万円 |
48歳〜51歳 | 853万円 | 549,901円 | 193万円 |
※諸手当込み
ちなみにこちらの金額は、国家総合職と国家一般職を合わせた数値になります。
なぜなら、総合職と一般職はどちらも「一般行政職」であり、同じ俸給表が適用されるので、それぞれの年収データが存在しないからです。
総合職と一般職では出世・昇給のスピードが全く異なるので、上の金額はあくまで参考程度ですね。
40代国家総合職(官僚)の年収・給料・ボーナス
総合職だけの年収データは存在しませんが、最新の人事院勧告資料や内閣人事局令和元年版パンフレットといった資料を使って、国家総合職の40代年収を僕の方で独自に集計しました。
ちなみに、総合職の標準的な出世の早さに応じて、俸給表から推計した金額になります。
年収 | 給料 | ボーナス | |
40歳 (室長級) |
886万円 | 577,303円 | 193万円 |
45歳 (室長級) |
936万円 | 608,404円 | 206万円 |
50歳 (課長級) |
1,253万円 | 742,440円 | 362万円 |
※諸手当(地域手当や管理職手当など)込み
国家総合職の公務員(官僚)は40歳くらいで室長・企画官といわれる役職に昇進し、40代後半のうちに本府省の課長に昇進するのが一般的。
なお室長級や課長級は、国家一般職だと普通は到達できない役職になります。
各業界にかなりの影響力を持つ本府省の課長クラスになると、年収は1,000万円を大きく超えてきますね。
40代国家一般職の年収・給料・ボーナス
総合職と同様の方法により、国家一般職の年収などについても独自に集計しました。
一般職の方も標準的な昇進スピードに応じて、俸給表をもとに推計した金額を記載しているため、上で書いた「40代国家公務員の年収」とは差異があります。
年収 | 給料 | ボーナス | |
40歳 (係長級) |
726万円 | 466,793円 | 166万円 |
45歳 (課長補佐級) |
760万円 | 488,949円 | 174万円 |
50歳 (課長補佐級) |
788万円 | 506,039円 | 181万円 |
※諸手当(地域手当や時間外勤務手当など)込み
人事院勧告資料にあった数値をもとに、各手当などを一律に計算しているので、霞ヶ関勤務の方は上の金額よりも若干多め、逆に地方勤務の方は少なめになりますね。
霞ヶ関と地方では、時間外勤務手当も地域手当もかなり異なるので。
上を見るとわかるように、全体として国家一般職の40代年収は700万円台です。
一般職は、国家総合職が30代前半で到達する「課長補佐級」に40代後半で昇格する感じですから、どうしても年収に差は出てしまいますね。
以下の記事にて、国家一般職の出世や年収・給料について詳しく書いているので、興味のある方はぜひ!
年齢別・40代地方公務員の年収【都道府県庁・政令市・特別区・市・町村】
次に、40代地方公務員の年収を年齢別に見ていきます。
都道府県庁・政令市・特別区・市役所・町村役場の自治体タイプ別に比較できるので、ぜひ参考にしてください。
なお、40代くらいに入ると出世・昇格にも差がついてくるころなので、その分年収にも個人差が出てきますね。
40代都道府県庁職員の年収・給料・ボーナス
年 収 | 月 給 | ボーナス | |
40歳〜43歳 | 669万円 | 434,220円 | 148万円 |
44歳〜47歳 | 714万円 | 462,056円 | 160万円 |
48歳〜51歳 | 747万円 | 482,467円 | 168万円 |
40代の都道府県庁職員の年収(諸手当込み)は、700万円前後に落ち着く感じですね。
手取り年収にすると550万円〜600万円弱といったところ。
ただ、都道府県ごとに地域手当の金額が全く違うので、自治体ごとに年収にも差があります。
以下の記事にて、都道府県庁職員の年収についてさらに詳しく解説するとともに、47都道府県ごとの年収の差もふまえて書いているので、ぜひ読んでみてください!
東京都は別格
上では「都道府県庁」という括りで書きましたが、中でも財源が断トツで豊かで、かつ地域手当も高い東京都は別格の存在。
その証拠に、以下の通り平均年収も他の自治体より多くなっています(もちろん全国No.1)。
- 東京都:715万3,660円
- 全国平均:663万2,681円
※平均年齢:東京都41.5歳、全国43.1歳
また、東京都は「昇任試験」を取り入れているのも特徴的です。
そのため、優秀な方は40代で「課長」になるため、年収が1,000万円を超えていきます。
僕のいた県庁でもそうでしたが、課長になれるのは早くても50歳くらいですからね。
以下の記事にて東京都の年収事情を別枠で詳しく書いているので、気になる方はぜひ!
40代政令指定都市職員の年収・給料・ボーナス
年収 | 月給 | ボーナス | |
40歳〜43歳 | 703万円 | 461,043円 | 150万円 |
44歳〜47歳 | 749万円 | 488,890円 | 162万円 |
48歳〜51歳 | 789万円 | 515,510円 | 170万円 |
政令指定都市の40代公務員は、だいたい年収が700万円〜800万円弱といったところ。
横浜市などの政令市は地域手当が高い傾向にあるので、県庁に比べるとおのずと年収も高くなりますね。
40代特別区職員の年収・給料・ボーナス
年収 | 月給 | ボーナス | |
40歳〜43歳 | 728万円 | 470,371円 | 164万円 |
44歳〜47歳 | 774万円 | 498,724円 | 176万円 |
48歳〜51歳 | 802万円 | 515,267円 | 184万円 |
40代の特別区の公務員は、年収が700万円強〜800万円に到達します。
特別区(東京23区)は地域手当が20%という高待遇なので、他の地方公務員よりも非常に年収が高いです(その分生活コストも高いですが)。
以下の記事にて、特別区職員のさらに詳しい年収事情や、23区の平均年収ランキングなどを書いています。
40代市役所職員の年収・給料・ボーナス
年収 | 月給 | ボーナス | |
40歳〜43歳 | 644万円 | 416,959円 | 144万円 |
44歳〜47歳 | 690万円 | 448,920円 | 152万円 |
48歳〜51歳 | 730万円 | 471,851円 | 164万円 |
上のとおり、40代の市役所職員の年収は650万円弱〜700万円強といったところ。
ただ、市役所といっても数が非常に多く、財政状況などに大きなバラつきがあります。
財政状況が良好な市などでは、その市がある県庁の職員よりも年収が高いなんて場合もありますよ。
40代町村役場職員の年収・給料・ボーナス
年収 | 月給 | ボーナス | |
40歳〜43歳 | 590万円 | 378,063円 | 136万円 |
44歳〜47歳 | 639万円 | 409,192円 | 148万円 |
48歳〜51歳 | 671万円 | 428,944円 | 156万円 |
公務員は40代くらいになると年収が上がってくる
「若手のうちは薄給」と言われる公務員ですが、40代くらいになると、年収が600万円・700万円を超えてきます。
40代(=係長級や課長補佐級)は業務レベルが高くなるために残業時間も増えがちですが、残業の時間単価も増えるため、残業代でも稼ぎやすくなりますね。
また、公務員の場合は職員どうしの結婚も多く、夫婦で公務員の家庭だと40代で世帯年収が1,200万円〜1,500万円ほどになるので、かなりリッチな生活ができるでしょう。
40歳公務員の年収が魅力!公務員になりたい!と思った方へ
40代公務員の年収について書きましたが、ここまで読んで「公務員になりたい!」と思った方は、ぜひ以下の記事を参考にしてください。
公務員試験の勉強法・予備校の選び方についてまとめた記事
公務員試験を受験するにあたっては、まず独学で勉強するか、予備校に通うかを決めないといけません。
以下の記事を参考に、ご自身に合った方を選んでください。
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