こんにちは!元公務員のHiroshiです。
公務員になろうかなと思っている大学生、公務員への転職を考えている社会人の中には、20代公務員の給料事情が知りたい方もいますよね。
そこで本記事では、国家総合職・国家一般職・都道府県庁・政令市・特別区・市役所・町村役場の20代公務員の年収について、徹底比較していきます。
公式統計から推計した金額を記載している上、県庁職員だった僕の生活ぶりも含めて書いていくので、ぜひ参考にしてください!
20代公務員の年収を比較!【国家公務員・地方公務員】
国の公式統計(最新の地方公務員給与の実態調査結果や人事院勧告資料)から推計した、20代公務員の年収は以下の通りです。
なお、あらゆる行政職の年収・ボーナスが分かるように、国家総合職・国家一般職・都道府県庁・政令市・特別区・市・町村で分けました。
年収 | うちボーナス | |
国家総合職 | 631万円 | 142万円 |
国家一般職 | 444万円 | 95万円 |
都道府県庁 | 405万円 | 90万円 |
政令指定都市 | 439万円 | 98万円 |
特別区 | 450万円 | 100万円 |
市 | 400万円 | 86万円 |
町村 | 357万円 | 82万円 |
※国家総合職・国家一般職は25歳の年収を記載
※それ以外の地方公務員は24歳〜27歳の平均年収を記載
ちなみに、いずれも諸手当(地域手当や時間外手当など)が含まれた金額なので、かなりリアリティのある数値になっています。
なお、大卒・短大卒・高卒をすべて含めた金額なので、大卒の場合は上より多め、逆に高卒の場合は若干少なめになると思ってください。
ご覧のように、「行政職の公務員」といっても年収には幅がありますね。
国家総合職>特別区>国家一般職>政令指定都市>都道府県庁>市>町村
となっていますが、この価格の差の原因は「地域手当」です(国家総合職=官僚は別格ですが)。
地域手当は「物価調整手当」のことで、人口が多く、物価が高い都市部ほど多くもらえます(東京23区だと基本給の20%)。
となると、おのずと国家公務員や特別区、政令市などは金額が上がり、逆に地域によって大きなバラつきがある都道府県や市は金額が小さく見えます。
なお、以下では20代の公務員の年収について、より細かく年齢別に見ていきますので、このまま読み続けてください!
年齢別・20代国家公務員の年収【国家総合職・国家一般職】
より細かい年齢別の20代国家公務員(一般行政職)の年収は以下の表のとおりです。
年収 | 給料(月給) | ボーナス | |
20歳〜23歳 | 353万円 | 227,492円 | 80万円 |
24歳〜27歳 | 425万円 | 274,320円 | 96万円 |
28歳〜31歳 | 507万円 | 327,043円 | 115万円 |
ちなみに、こちらも最新の人事院勧告資料から推計したものになっています。
ただ、総合職も一般職も同じ俸給表が適用される関係で、それぞれの詳細な年収データは公開されていません。
そのため、上の金額はあくまで参考程度になります。
20代国家総合職の年収・給料・ボーナス
前述のように、総合職だけの年収データは存在しないのですが、最新の人事院勧告資料や内閣人事局令和元年版パンフレットといった資料を使って、僕の方で独自に集計しました。
なお、標準的な出世の早さにあわせて俸給表から推計した金額になるので、22歳(初年度)・25歳・30歳の年収を記載します。
年収 | 月給 | ボーナス | |
22歳 (係員級) |
340万円+α | 222,240円 (初任給) |
70万円ほど |
25歳 (係長級) |
631万円 | 407,156円 | 142万円 |
30歳 (課長補佐級) |
761万円 | 488,949円 | 174万円 |
※22歳=初年度は初任給を記載。時間外手当などは加味していないので、年収に「+α」と記載した
※25歳・30歳に関しては、諸手当を加味した金額を記載
上の表を見ると分かるように、20代の国家総合職公務員(官僚)は、年収が500万円〜700万円ほどになります。
なお、官僚の年収についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をどうぞ!
20代国家一般職の年収・給料・ボーナス
国家一般職についても、僕の方で独自に集計しました。
なお、総合職と同様に標準的な出世の早さに応じて、俸給表をもとに推計した金額を記載しているので、上で書いた「20代国家公務員の年収」とは差異があります。
ご了承ください。
22歳(初年度)・25歳・30歳の国家一般職の年収データはこちらです!
年収 | 給料 | ボーナス | |
22歳 (係員級) |
310万円+α | 216,840円 (初任給) |
50万円ほど |
25歳 (係員級) |
444万円 | 290,657円 | 95万円 |
30歳 (係員級) |
514万円 | 334,433円 | 113万円 |
※22歳=初年度は初任給を記載。時間外手当などは加味していないので、年収に「+α」と記載した
※25歳・30歳に関しては、諸手当を加味した金額を記載
以上のように、20代国家一般職の年収はだいたい400万円〜500万円ほどですね。
総合職とは出世に圧倒的な差があるので、やはり収入面でも開きが出てしまいます。
なお、以下の記事にて国家一般職の年収についてさらに詳しく書いているので、興味のある方はあわせてご覧ください。
年齢別・20代地方公務員の年収【都道府県庁・政令市・特別区・市・町村】
次に、20代地方公務員の年収について、自治体タイプ別に詳しく見ていきます。
20代都道府県庁職員の年収・給料・ボーナス
年収 | 給料 | ボーナス | |
20〜23歳 | 343万円 | 221,118円 | 78万円 |
24〜27歳 | 405万円 | 262,859円 | 90万円 |
28〜31歳 | 468万円 | 304,512円 | 103万円 |
20代都道県長職員の給料データがこちら。
年収にすると350万円〜450万円といったところですね。
手取りは年収の8割ほどなので、20代都道府県庁職員の手取りは年間で280万円〜360万円ほど。
なお、以下の記事にて県庁職員のさらに詳しい給料事情をまとめているので、ぜひご覧ください。
東京都は別格
上では「都道府県庁」という括りで書きましたが、都道府県庁の中でも東京都は別格です。
財源も非常に豊かですし、地域手当も非常に高いので、他よりも待遇は非常に良いです。
その証拠に、以下の通り平均年収も他の自治体より多く、全国No.1。
- 東京都:715万3,660円
- 全国平均:663万2,681円
※平均年齢:東京都41.5歳、全国43.1歳
また、東京都は「昇任試験」を取り入れているため、20代の若手でも責任ある仕事・高収入を叶えられる可能性もあります。
以下の記事にて東京都の年収事情を別枠で詳しく書いているので、気になる方はぜひ!
20代政令指定都市職員の年収・給料・ボーナス
年収 | 月給 | ボーナス | |
20歳〜23歳 | 363万円 | 236,109円 | 80万円 |
24歳〜27歳 | 439万円 | 283,169円 | 98万円 |
28歳〜31歳 | 498万円 | 325,529円 | 107万円 |
横浜市や大阪市などに代表される政令市も、全体として地域手当の金額が高い傾向にあるので、その分収入も高めです。
20代特別区職員の年収・給料・ボーナス
年収 | 月給 | ボーナス | |
20歳〜23歳 | 398万円 | 254,776円 | 88万円 |
24歳〜27歳 | 450万円 | 291,588円 | 100万円 |
28歳〜31歳 | 506万円 | 327,248円 | 113万円 |
特別区=東京23区は、地域手当の金額が高い(=基本給の20%)ので、年収もかなり高くなります。
また、特別区も都庁と同様に、昇任試験を取り入れているという特徴も。
以下の記事にて、特別区の給料事情についてより詳しく書いています。
区ごとの年収ランキングなども記載しているので、ぜひご覧ください。
20代市役所職員の年収・給料・ボーナス
年収 | 月給 | ボーナス | |
20歳〜23歳 | 340万円 | 220,109円 | 76万円 |
24歳〜27歳 | 400万円 | 261,684円 | 86万円 |
28歳〜31歳 | 455万円 | 296,364円 | 99万円 |
全国平均を取ると、市役所の収入はこの中でもやや低め。
ただ、財政的に豊かな市・ある程度の規模の市の場合は、その市がある都道府県よりも待遇が良いなんてことも珍しくありません。
20代町村役場職員の年収・給料・ボーナス
年収 | 月給 | ボーナス | |
20歳〜23歳 | 307万円 | 194,212円 | 74万円 |
24歳〜27歳 | 357万円 | 228,780円 | 82万円 |
28歳〜31歳 | 403万円 | 259,873円 | 91万円 |
20代公務員の給料は高い?安い?僕の経験を元に語る
よく「公務員は若手(20代)のうちは薄給で貯金ができない」などと言われますが、個人的にはわりと十分な生活ができました。
- 2年目で年収は370万円〜380万円ほど
- 一人暮らし(家賃5万円)
- 地方のため、車を1台所有
僕は県庁時代、上のような生活をしていましたが、特に日々の生活でお金が足りないなどと思ったことはありませんね。
たまに飲みに行ったり、年に1回海外旅行に行ったりもできました。
それどころか、県庁に勤めていた2年間の間に200万円以上貯めましたよ。
(こちらの記事にて、僕が200万円貯めるために行なっていたことを書いています)
https://public-allabout.com/wakatekoumuin-chokin/
まぁ豪華な暮らしはできませんが、固定費を見直したり、無駄遣いをなるべくしないように心がけたりすれば、普通に余裕のある暮らしができます。
以上をふまえると、20代の若手公務員の給料は決して高くはないけれど、さほど安くもないと言えますね。
「若手公務員は薄給」などと煽る風潮もありますが、さほど心配する必要はありません。
20代公務員の年収が魅力!公務員になりたい!と思った方へ
20代公務員の年収について書きましたが、ここまで読んで「公務員になりたい!」と思った方は、ぜひ以下の記事を参考にしてください。
公務員試験の勉強法・予備校の選び方についてまとめた記事
公務員試験を受験するにあたっては、まず独学で勉強するか、予備校に通うかを決めないといけません。
以下の記事を参考に、ご自身に合った方を選んでください。
社会人から公務員に転職したい方はまずはこちら
社会人の方が公務員に転職しようと考えた場合、以下の記事で紹介しているガイドブック(無料)は必読です。
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