こんにちは!元公務員のHiroshiです。
新卒で民間企業に入った方の中には、第二新卒で公務員を目指す人も結構多いです。
そんな方の懸念としては、やはり「新卒と比べて不利になるか」だと思います。
しかし、公務員試験では第二新卒が不利になることはなく、むしろ有利に働きますよ。
本記事の内容
- 第二新卒で公務員は不利?むしろ有利である理由
- 【要注意】第二新卒が公務員試験で不利になるポイント
- 第二新卒から公務員を目指す上での対策方法
この記事を書いている僕は、県庁に首席入庁した経歴を持つ元公務員。
本記事は、僕自身の公務員試験、そして公務員として働いた経験から執筆します。
この記事を読むことで、第二新卒から公務員を目指す上でのポイントが分かるはずです。
3分ほどで読めるので、ぜひ最後までお付き合いください。
【前提】公務員試験の流れについて
前提として、公務員になるための方法として、公務員試験の流れを軽く説明します。
試験によって異なる部分はありますが、どの試験も基本的に以下の流れです。
- 1次試験:筆記
- 2次試験:小論文や面接
そして1次試験・2次試験において、得点の高い順に合格していく形になります。
①:1次試験(筆記)
1次試験は、教養試験と専門試験の2つに分かれます。
大卒程度の行政系(事務職)の場合、出題内容は以下のようなもの。
- 教養試験:主に高校レベルの国英数社理・時事・数的処理
- 専門試験:大学レベルの法律・経済・政治など
ちなみに数的処理とは、公務員試験特有のパズル的な問題ですね。
なお、教養・専門の両方が課されるのは、国家公務員や地方上級(都道府県庁や政令指定都市、東京特別区など)です。
専門試験がないタイプの公務員試験(市役所等)だと、より勉強の負担は小さくなります。
②:2次試験(小論文や面接)
1次の筆記に通過すると、次は2次試験です。
2次試験の内容は自治体によって異なりますが、だいたい以下が多いですね。
- 小論文
- 個人面接
- 集団面接:面接官 対 複数の受験生
- 集団討論:グループディスカッション
上記のように1次試験・2次試験を経て、受験生が得点順に並べられます。
その中で上から合格させていくのが、公務員試験の基本的な流れです。
第二新卒で公務員は不利?むしろ有利である理由
公務員試験は、筆記・面接を点数化して、上から合格させていく試験です。
「新卒だから加点」「既卒だから減点」等は当然ないので、第二新卒でも不利になることは一切ありません。
試験のシステムは極めて平等なのでご安心ください。
受験資格(年齢制限くらい)さえ満たしていれば、合格点に達すれば必ず合格します。
また実情を考えると、第二新卒は不利になるどころか、むしろ有利です。
その理由は「面接」にあります。
第二新卒の人は、新卒よりも面接慣れしている
いまの公務員試験は面接の配点が筆記に比べてかなり大きく、全体として人物重視の傾向が強いです。
つまり、合格のためには面接がかなり重要です。
そして第二新卒の方は、新卒の学生に比べて圧倒的に面接慣れしています。
- 新卒のときの就活経験
- 社会人として働いた経験
→社内での説明・プレゼンや社外向けの説明など
上記の経験があるので、慣れに加えてマナーも身についていると思います。
これが大きなアドバンテージで、新卒の学生よりも落ち着いて、的を射た回答ができる=面接も上手くいくはずです。
こんな不安を持つ方もいると思いますが、ご自身の新卒時代を思い出してみてください。
社会人経験のある今の方が、明らかに力も自信もあるはずです。
慣れや経験の面で、新卒よりも間違いなく有利に立てるでしょう。
第二新卒の人は、社会経験から志望動機等を語れる
慣れやマナーのほか、面接の中身でも第二新卒の方が有利です。
なぜなら、社会人経験をもとに話ができるから。
例えば「志望動機」ですね。
- 前職での〇〇という経験から公務員になりたいと思った
- 社会人としての経験から、民間と公務員の違いは〇〇だと感じた。行政の立場から仕事がしたいと思った。
こんな感じで、民間経験をふまえたオリジナルの話ができるので、より説得力が出ます。
一方で大半の学生は、民間や社会についてほぼ知らない状態で「公務員になりたい」と言います。
「安定してるから」「親に勧められたから」という理由で、最初から公務員に絞っている人が多いので。
視野の広さ・経験が第二新卒と比べて大きな差があるんですよね…
必然的に、第二新卒の方が説得力のある話ができるので、有利だと言えるでしょう。
やはり、面接の内容で新卒に差をつけられたのが大きいのだと感じます。
【要注意】第二新卒の人が公務員試験で不利になるポイント
これまで書いた通り、第二新卒の人は面接で有利になれる可能性が非常に高いです。
しかし、「筆記試験」においては新卒に比べて不利なので要注意。
理由は単純で、「勉強時間」です。
公務員試験は1,000〜1,500時間の勉強が必要と言われています。
1,000〜1,500時間は、「1日3〜4時間の勉強を1年間継続する」のが目安。
働きながら勉強しようと思うと、かなりしんどいですよね…
一方、学生は社会人ほど忙しくありません。
確かに授業等はあるかもですが、働きながら勉強をする方に比べると、明らかに勉強時間が取りやすいです。
つまり、働きながら合格を目指す第二新卒の人にとって、勉強時間の確保の面で学生よりも不利になるわけです。
- いかに勉強する時間を作るか
- 無駄を省き、いかに効率的に勉強するか
公務員試験は筆記で落ちたら何にもなりません。
したがって、上記の点を意識して勉強をする必要があるので要注意です。
第二新卒から公務員を目指す上での試験対策の方法
新卒の学生・第二新卒の社会人を問わず、公務員試験対策の方法は、「独学」と「予備校」の2つです。
ただ、「勉強を始める前に絶対にやらないといけないこと」があります。
それは「情報収集」です。
まずは「情報収集」をする
なぜ情報収集が必須かというと、第二新卒の社会人は勉強時間の面で不利だから。
勉強時間に余裕がないからと言って、いきなり勉強を始めたらどうなるでしょう?
- 不要な勉強をしてしまう=時間の無駄
- 結果的に必要な勉強する時間がなくなり、さらに勉強時間が減る
上記のようになる可能性が高く、ほぼ確実に落ちます。
(本当に本末転倒です…)
そうならないためには、まずは情報収集を行うのが超重要です。
- 試験の全体像(流れやスケジュール)を把握
- どの試験を受けるのか、併願先についても決める
- どんな問題が出るのかを見て、必要な勉強や科目を知る
最低でもこの辺について知り、簡単にでも戦略を立ててから勉強を始めてください。
なお、情報収集は「社会人のための公務員転職ハンドブック」が便利です。
こちらは、大手予備校のクレアールが無料で出している冊子になります。
無料にもかかわらず、必要な情報は全て凝縮されていると言えるくらい、非常にクオリティが高いです。
勉強負担が少なくて済む公務員試験もまとめられており、第二新卒で公務員になりたい人には超有益なはず。
(詳しい内容は、【必見】公務員になりたい社会人へ。コレを知らないと大変ですで解説してます)
クレアールの公式ホームページからもらえますが、数量限定なので要注意です。
必要事項の入力は2分ほどなので、サクッともらっておいてください。
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独学or予備校で勉強する
前述のとおり、勉強方法は独学と予備校のいずれかです。
どちらが良いかは「人による」としか言えません。
ただ、予備校の方が「楽」ではあります。
予備校のメリット
- 合格までのカリキュラムが用意されており、それに従って勉強すればOK
- テキストも予備校側で用意。こちらで選ぶ手間や時間がない
- 勉強していく上での悩みや相談にも対応
- 情報も簡単に手に入る
- その他、自習室などの学習環境も得られる
つまり、予備校は効率的に勉強できる環境が与えられるわけです。
一方、独学は費用を抑えられる分、すべて自分で行う必要が出てきます。
- 学習スケジュールの設定
- テキスト選び
- 受ける自治体に関する情報収集
予備校のメリットは独学のデメリットであり、独学だと勉強以外にもやることが増えます。
また、自分ひとりでコツコツ勉強を続けるので、学習習慣も必須です。
コワーキングスペースや有料自習室を使うのもアリですね。
以上をまとめると、予備校or独学は以下の基準で決めるのが良いと思われます。
- 独学:学習習慣がある・自分で戦略を考えるのが好き・自信がある
- 予備校:それ以外
予備校も独学もあくまで「ツール」です。
どちらも目標は変わりませんので、自分に合っている方を見極めてください。
予備校はお金がかかりますが、1年目のボーナスで確実にペイできます。
また、お金をかけた分頑張れる面もあるはずです。
お金だけで決めるのではなく、長期的な視野で決めた方が後悔しないと思いますよ。
※おすすめの予備校に関しては、【最新版】社会人におすすめの公務員試験予備校3選【失敗しない選び方は?】で書いています。
【まとめ】第二新卒は公務員試験では不利にならない
公務員試験は平等な試験なので、第二新卒でも新卒の学生と同じ土俵で戦えます。
そして昨今の面接重視の公務員試験では、社会人経験のある第二新卒の方が有利です。
もちろん、新卒レベルの面接ではNG(同レベルなら若い方が評価は上がるので)です。
でも、面接で民間経験をもとに話ができれば、高い確率で良い評価を得られるはず。
ただ、時間の制約から「筆記試験」がネックになります。
面接に進むためにも、自分に合った方法で、無駄を省いて効率的に勉強することが超大事です。
そして当然ですが、早く動いた人から合格に近づきます。
公務員を目指す第二新卒の方は、この機会は情報収集から始めて、早めに対策をスタートさせてください。
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