こんにちは!元公務員のHIroshiです。
今回は上記のような疑問に答えるために、「高卒公務員の給料」をテーマに取り上げます。
本記事の内容
- 【年齢別】高卒国家公務員の年収・給料・ボーナス
- 【年齢別】高卒地方公務員の年収・給料・ボーナス
元公務員である筆者が、国が出している統計をもとに算出していきます。
ちなみにいずれも「行政職」の高卒公務員の給与データなので、ご了承ください。
高卒公務員のお金事情が気になる方はぜひ参考にどうぞ。
【年齢別】高卒国家公務員の年収・給料・ボーナス
では、ばじめに高卒の国家公務員(行政職の国家一般職)の年収・給料・ボーナスについて見ていきます。
ちなみに、人事院が公表している「平成30年国家公務員給与等実態調査結果」という統計資料から算出いたしました。
高卒国家公務員の年収・給料・ボーナスの計算方法
- 給料は俸給+諸手当
- ボーナスは給料×4ヶ月分
- 年収は給料×12ヶ月+ボーナス
なお、国家公務員の場合は残業代が公表されていないので、今回は含めていません。
公表されている残業時間(平均19時間/月)から算出すると、平均して52,744円/月になるのですが、基本給によって残業代は前後するため、あえて含みませんでした。
とりあえず、「残業代が入っていない」ことだけご了承ください。
【年齢別】高卒国家公務員一般職の年収・給料・ボーナス
「平成30年国家公務員給与等実態調査結果」から算出した年齢別の年収は以下の通りです。
年収 | 給料 | ボーナス | |
18・19歳 | 259万円 | 161,428円 | 65万円 |
20〜23歳 | 297万円 | 185,782円 | 74万円 |
24〜27歳 | 375万円 | 233,922円 | 94万円 |
28〜31歳 | 440万円 | 275,286円 | 110万円 |
32〜35歳 | 505万円 | 316,091円 | 126万円 |
36〜39歳 | 564万円 | 352,298円 | 141万円 |
40〜43歳 | 631万円 | 394,388円 | 158万円 |
44〜47歳 | 680万円 | 425,162円 | 170万円 |
48〜51歳 | 729万円 | 454,994円 | 182万円 |
52〜55歳 | 763万円 | 477,127円 | 190万円 |
56〜59歳 | 794万円 | 496,838円 | 198万円 |
なお、国家公務員は勤務地が全国なので、地域手当の金額に大きな差があります。
そのため、上記の金額はあくまで1つの目安にすぎず、どこが勤務地になるかによって前後しますので、ご了承ください。
(国家公務員全体の給料事情が気になる方は以下をご覧ください)
【年齢別】高卒地方公務員の年収・給料・ボーナス
続いて、高卒地方公務員の年収・給料(月給)・ボーナスを自治体別に見ていきます。
ちなみに、元データは総務省が発表している「平成29年地方公務員給与実態調査」です。
自治体タイプ別・年齢別に算出いたしましたので、ぜひ参考にしてください。
- 給料は基本給+諸手当(残業代など)
- ボーナスは(俸給+地域手当)×4ヶ月分で算出
- 年収は給料(月給)×12+ボーナス
【都道府県庁】高卒公務員の年収・給料・ボーナス
年収 | 給料 | ボーナス | |
18・19歳 | 280万円 | 177,540円 | 67万円 |
20〜23歳 | 330万円 | 212,670円 | 75万円 |
24〜27歳 | 386万円 | 250,440円 | 86万円 |
28〜31歳 | 447万円 | 290,629円 | 98万円 |
32〜35歳 | 508万円 | 330,233円 | 112万円 |
36〜39歳 | 582万円 | 378,993円 | 128万円 |
40〜43歳 | 660万円 | 427,029円 | 148万円 |
44〜47歳 | 695万円 | 452,511円 | 152万円 |
48〜51歳 | 724万円 | 471,164円 | 159万円 |
52〜55歳 | 738万円 | 478,007円 | 164万円 |
56〜59歳 | 747万円 | 482,951円 | 167万円 |
なお、都道府県によって地域手当が大きく異なり、0%の自治体もあれば、都庁のように20%の自治体もあります。
そのため、同じ都道府県庁といっても年収の金額に大きな差が出ます。
【政令市】高卒公務員の年収・給料・ボーナス
年収 | 給料 | ボーナス | |
18・19歳 | 303万円 | 191,993円 | 73万円 |
20〜23歳 | 352万円 | 227,103円 | 80万円 |
24〜27歳 | 417万円 | 270,645円 | 92万円 |
28〜31歳 | 492万円 | 322,082円 | 106万円 |
32〜35歳 | 558万円 | 364,920円 | 120万円 |
36〜39歳 | 620万円 | 406,548円 | 133万円 |
40〜43歳 | 686万円 | 449,972円 | 146万円 |
44〜47歳 | 726万円 | 472,938円 | 155万円 |
48〜51歳 | 760万円 | 497,514円 | 163万円 |
52〜55歳 | 786万円 | 513,363円 | 170万円 |
56〜59歳 | 799万円 | 520,276円 | 175万円 |
政令市は人口が多い都市の自治体なので、地域手当が高め。
そのため、必然的に給与水準は高くなりますね。
【特別区】高卒公務員の年収・給料・ボーナス
年収 | 給料 | ボーナス | |
18・19歳 | 315万円 | 202,303円 | 72万円 |
20〜23歳 | 372万円 | 243,338円 | 80万円 |
24〜27歳 | 433万円 | 283,622円 | 93万円 |
28〜31歳 | 480万円 | 310,452円 | 107万円 |
32〜35歳 | 559万円 | 360,512円 | 126万円 |
36〜39歳 | 632万円 | 407,533円 | 143万円 |
40〜43歳 | 711万円 | 458,539円 | 161万円 |
44〜47歳 | 750万円 | 484,594円 | 169万円 |
48〜51歳 | 770万円 | 495,482円 | 175万円 |
52〜55歳 | 804万円 | 517,720円 | 183万円 |
56〜59歳 | 831万円 | 534,433円 | 190万円 |
特別区は地域手当が日本トップの20%です。
そのため、高卒公務員の給与水準も他の自治体に比べて群を抜いています。
【市役所】高卒公務員の年収・給料・ボーナス
年収 | 給料 | ボーナス | |
18・19歳 | 276万円 | 174,953円 | 66万円 |
20〜23歳 | 320万円 | 206,614円 | 72万円 |
24〜27歳 | 376万円 | 244,524円 | 83万円 |
28〜31歳 | 434万円 | 282,838円 | 95万円 |
32〜35歳 | 492万円 | 320,600円 | 108万円 |
36〜39歳 | 566万円 | 364,665円 | 128万円 |
40〜43歳 | 630万円 | 409,615円 | 139万円 |
44〜47歳 | 675万円 | 438,143円 | 149万円 |
48〜51歳 | 700万円 | 452,967円 | 156万円 |
52〜55歳 | 723万円 | 466,717円 | 163万円 |
56〜59歳 | 736万円 | 474,115円 | 167万円 |
市役所も全国にある自治体の平均値なので、地域手当の金額によって年収に大きく差が出ます。
https://public-allabout.com/
【町村役場】高卒公務員の年収・給料・ボーナス
年収 | 給料 | ボーナス | |
18・19歳 | 257万円 | 164,341円 | 60万円 |
20〜23歳 | 290万円 | 186,944円 | 66万円 |
24〜27歳 | 336万円 | 216,818円 | 76万円 |
28〜31歳 | 382万円 | 247,151円 | 85万円 |
32〜35歳 | 448万円 | 289,926円 | 100万円 |
36〜39歳 | 517万円 | 334,832円 | 115万円 |
40〜43歳 | 586万円 | 379,177円 | 131万円 |
44〜47歳 | 630万円 | 407,491円 | 142万円 |
48〜51歳 | 655万円 | 422,065円 | 149万円 |
52〜55歳 | 680万円 | 437,615円 | 155万円 |
56〜59歳 | 693万円 | 445,176円 | 159万円 |
町村は人口が少ない分、やはり基本給も地域手当も少なめです。
そのため、必然的に他の自治体よりも給与水準は低めですが、生活コストが安いので、あまり気にする必要はないかと。
高卒公務員は勝ち組?年収や出世から考えてみる
上で国家公務員・地方公務員に高卒でなった場合の年収・給料・ボーナスを見ました。
人によって感想は様々かと思いますが、「なかなか良い給料がもらえるんだなぁ」と感じた方が多いのではないでしょうか?
公務員の給料に学歴はあまり関係なく、「年齢」が最も大きなポイントなので、高卒でも大卒と遜色ないレベルの給料をもらうことができます。
それでいて、大卒の方が試験の難易度は高い(母集団のレベルが高いため)ので、高卒で公務員になるのはコスパがよく、勝ち組だと言われますね。
ただ、高卒で入庁した場合には、課長クラス以上に出世する可能性は実質的に非常に低くなります。
そのため、「公務員として上に登り詰めたい」という野心を持っている方にとってはマイナス要素と言わざるを得ませんね…
仕事の能力と学歴は本当に関係なく、高卒でも実務能力が高い人もたくさんいますが、こればかりは仕方ないのでしょう。
事実として、ふつう高卒の方の年収は大卒に比べると低いので、その差がほぼない高卒の公務員は非常にメリットがあります。
ただ、やはり出世の点は理解しておくべきですね。
以上をふまえると、出世の点が別に気にならないのであれば、高卒で公務員になるのは十分にアリな選択肢ではないでしょうか??