こんにちは!元公務員のHiroshiです。
公務員試験で勉強を始める際には「いつから予備校に通うべきか」で迷いがち。
勉強は長丁場であるため、しっかりと勉強時間を確保することが重要です。
その一方、早すぎても失敗する可能性が高くなります。
今回は「予備校に通い始める適切な時期」を取り上げます。
本記事の内容
- 公務員試験にはいつから通うべきか【大卒・高卒】
- 早めに予備校に通うべきではない理由
- 公務員予備校はどれがいいのか?
この記事を書いている僕は、県庁に首席入庁した経験を持つ元公務員です。
僕自身の実体験や、僕の知り合いの話をもとに書いていきます。
3分くらいで読めますので、最後までお付き合いください。
※本記事は学生の方を対象にしています。
「社会人の方が予備校に通い始める時期」は、以下の記事をご覧ください。
【公務員試験】社会人はいつから予備校に通うべきか?【逆算して考えるべし】
公務員予備校にはいつから通うべきか?
結論、受ける試験種によって異なります。
ただ国家一般職や地方上級を受ける方は、前年の6月〜8月がベストです。
基本的には前年の6月〜8月くらいがベスト
なぜなら、本番までに「約1年」の学習期間を取ることができるから。
国家・地方を問わず、公務員試験は例年6月頃に行われます。
国家一般職・地方上級クラスに合格するには、1,000〜1,500時間の勉強が必要です。
前年の6〜8月にスタートすると…
- 1日の勉強時間は3〜4時間ほど
→無理のない学習量で1,000時間以上勉強できる - 期間が長すぎず、良いテンションを保てる
つまり約1年の勉強期間は、長すぎず短すぎずでちょうど良いんです。
(早すぎるとNGな理由は後述)
予備校に通う時期が遅くなると…
- 1日あたりの勉強量が増える
→半年前スタート:1日6時間 - 講義内容が身につかない可能性
→演習まで手が回らない
1,000時間以上の勉強である以上、始めるのが遅くなると負担が増します。
必然的に、時間が足りない→落ちる可能性が高くなるので要注意。
1年ほどの期間があれば、徐々に勉強に慣れる→勉強時間を増やせます。
大学生の場合、7月くらいに前期試験があると思います。
前期試験を1つの区切りに、公務員予備校に通い始めるのが良いでしょう。
- 試験前:大学3年の「6月頃」から予備校スタート
- 試験後:大学3年の「7月下旬〜8月頭」から予備校スタート
上記を目安に通い始めて、本格的な勉強をスタートするのがおすすめです。
(先に予備校に入っておいて、7〜8月から勉強開始でももちろんOK)
国家総合職を目指すなら前年の3〜4月くらい
国家総合職を目指す方は、前年の3〜4月くらいからスタートするべき。
理由は単純で、国家総合職は難易度が高いから。
- 国家一般・地方上級よりも、細かい知識が問われる
- 記述式試験の勉強の必要になる
- 試験の時期も少し早い:例年GW頃
筆記試験に限っても、暗記量・勉強が増えてきます。
必然的に、少し余裕を見て学習期間を設定すべきです。
ただ国家総合職も、ベースとなる知識は地方上級・国家一般レベルです。
期間的には「1年+α」程度で十分対応できるはず。
※公務員予備校LECも「国家総合職の勉強期間は10〜15ヶ月」と言っています
教養のみ市役所の場合は半年前で問題なし
教養試験のみの市役所が第一志望の場合は、試験の半年前くらいで問題なし。
教養試験とは、センターレベルの英国数社理+数的処理です。
専門試験が課される場合に比べて、求められる知識・学習量が圧倒的に少なく済みます。
必要な学習時間も500〜1,000時間なので、半年あれば到達できるはず。
試験の開催も7〜9月なので、年明け以降でも間に合う計算になります。
(自治体によって異なるので、時期等は調べてみてください)
ただ注意点として、市役所=簡単な訳ではありません。
- 500〜1,000時間の勉強も普通に大変
→半年間毎日3〜4時間の勉強が必要 - 市役所は面接重視の傾向が強い場合も
→面接の回数が多い・倍率が高い等
勉強期間は単純に「筆記合格」に必要な期間です。
総じて、人によっては「市役所の方が難しい」場合もあるので、注意してください。
【元公務員が語る】県庁と市役所の違いとは?仕事・給料・難易度を徹底比較
【高校生】高卒程度の試験も半年前が目安
高卒程度の試験を受ける予定の方も、目安は「半年前」だと思われます。
理由は試験範囲です。
高卒程度の試験は、どこも基本的に教養試験のみです。
半年しっかり勉強すれば準備できるでしょう。
教養のみの大卒も半年が目安でしたから、それと同じイメージですね。
ちなみに、高卒程度の試験は9月頃に行われることが多いです。
「年が明けた頃〜新年度くらいの時期」に始められると良いかなと思います。
【補足】予備校に通う時期に、学部や大学は関係ない
公務員試験では「法学部・経済学部や国立大学は有利」とよく言われます。
しかし、予備校に通う=勉強を始める時期に、学部や大学に関係はありません。
確かに、学部や大学によって多少の有利不利はあると思います。
しかし、本当に微々たる差です。
- センター試験で使っただけの科目
→大学3年頃にはほぼ忘れている - 法律や経済を授業で学ぶ
→試験終了とともに知識を忘れる学生が大半 - 公務員試験と大学の授業では視点が異なる
→公務員試験は暗記・大学の授業は学問
つまり「勉強の土台」と言えるほどの知識は身についていません。
実際に僕は国立大学の法学部でしたが、自分が有利な印象は全くありませんでした。
- センターで使った科目の知識は抜け落ちて断片的
- 法律の問題を見ても「なんか見たことある気がする」程度
大学3年の7月頃から勉強をスタートし、本当にイチから勉強しましたね。
法学部や経済学部・国立大学出身の方も「自分は有利」と思うと危ないです。
「石橋をたたいて渡る」気持ちで、試験の1年前から予備校に通うのをおすすめします。
【公務員予備校】大学1年〜2年から通うべきではない
大学1年・2年のうちから通った方が良いと思うんだけど…
確実に合格したい人は「早いうちから勉強を始めた方が良い」と感じるかもしれません。
でもそれは間違い。
試験までに時間がありすぎるために、非常に高い確率でダラけるからです。
早すぎるとダラけて失敗する
試験までに時間があると、勉強していても緊張感が出ません。
必然的に「予備校の講義を受けただけで満足してしまう」可能性が高いんです。
知識は、講義等のインプット→問題演習でのアウトプットを繰り返してはじめて身に付きます
講義を受けっぱなしにしては、勉強の意味は限りなくゼロに近いでしょう。
また勉強期間が長いとモチベーションが続かず、飽きる可能性も高くなります。
公務員試験の勉強は面白いものではないので、当然といえば当然ですが。
僕の友人は「国家総合職に受かる!」と言って、大学1年くらいから予備校似通っていましたが、大学3年の途中には見事に飽きていましたね
(ちなみにその友人は結局公務員になるのをやめ、民間企業に就職しました)
大学1年・2年から予備校に通うと、当然費用もより高額になります。
高いお金を出してもメリットがないので、早めに通う必要はありません。
大学3年になる前に勉強以外のことをしておくべき
早めに予備校に通うべきでない理由は「モチベーション」面だけではありません。
2次試験のことを考えても、大学1・2年は勉強以外のことをしておくべきです。
最近の公務員試験は、面接重視の傾向が非常に高くなっています。
面接も、過去のエピソードを具体的に掘り下げていく「コンピテンシー型」が主流に。
つまり公務員試験の勉強しかしていないと、面接で話すネタがなくなるんです。
これだと厳しいですよね(笑)。
公務員試験への合格を考えると、確かに勉強は大事です。
しかし面接で話せるネタも超大事なので、ボランティア・アルバイト等の経験をするのも合格には欠かせません。
幸いなことに、公務員試験の勉強は1年くらいで十分です。
時間に余裕がある大学1〜2年のうちは、試験勉強以外に注力してください。
公務員予備校はどこがいい?
予備校は「ニーズ」と「相性」で判断すべきです。
- ニーズ:自分が求める要素に合っているか
→例:教室 or Web・面接の充実度・講師との距離 - 相性:直感的に気に入る・この予備校で学びたいと思えるか
→資料や無料相談で判断
なお、合格者はどの予備校も一定以上出しています。
最重要なのは、自分がストレスなく・やる気を維持して勉強できること。
それが叶う予備校を選んでください。
大手予備校7社を比較
有名な公務員予備校は上記の6社。
どこも基本的に大卒・高卒の両方に対応しています。
選び方を含めて詳しく比較しているので、選ぶ際の参考にどうぞ。
公務員予備校はいつから通うべきか?のまとめ
予備校で勉強する期間の目安をまとめると、以下になります。
- 地方上級・国家一般職レベル:1年前後
- 国家総合職レベル:1年強
- 教養のみの市役所・高卒程度等:半年
公務員予備校に通うのは、早すぎても遅すぎてもNGです。
早く始めると続きませんし、2次試験以降を考えると不利。
遅すぎると単純に時間が足りない→筆記で落ちるので注意してください。
ただ、少し早めに「どの予備校にするべきか」検討を始めるのはもちろんOK。
ギリギリの時期に考えるよりも、時間に余裕を持ってじっくり考えた方が、自分にあった予備校を選べるはず。
スムーズに勉強が始められるメリットもありますし。
今回は以上になります。
本記事が公務員試験の勉強・予備校選びの参考になれば幸いです。
大手公務員7社の比較