特別区職員の年収・給料・ボーナスまとめ
以下の年齢ごとの表に記載の、特別区職員(一般行政職=事務職)の年収・給料・ボーナスは、総務省から発表されている平成29年地方公務員給与の実態調査結果より、以下のように算出いたしました。
- 年収:月給×12 + ボーナス
- 月給:基本給+諸手当
- ボーナス:基本給 × 4ヶ月
なお、年収等に関しては統計表から推計した値ですので、あくまで目安になります。
また、大卒・短大卒・高卒の区分を全て含めた金額ですので、大卒の方はこの金額より多く、また短大卒・高卒区分の方はこの金額よりも若干少なめになるかと。
なお、ボーナスは景気によって変動するのですが、平均するとだいたい基本給の4ヶ月分支給されるので、普遍的な数値にするために「基本給×4」で算出しました。
特別区職員の平均年収
まずは全体の平均から見ていきましょう。
公式統計によると、全都道府県庁職員(一般行政職)の平均年収は…
688万9,414円(平均年齢41.6歳)
(内訳:月収42万8,543円、ボーナス174万6,903万円)
です。だいたい690万円くらいですね。
地方公務員全体の年収が640万8,481円(42.3歳)なので、公務員の中でも収入的にはかなり高い水準にあるのが分かるかと。
以下では年齢ごとに年収・給料・ボーナスを算出しています。
特別区職員の年収・給料・ボーナス表(年齢ごと)
分かりやすいように、年収とボーナスについては千円以下を四捨五入しています。
年収 | 給料 | ボーナス | |
20〜23歳 | 398万円 | 254,776円 | 88万円 |
24〜27歳 | 450万円 | 291,588円 | 100万円 |
28〜31歳 | 506万円 | 327,248円 | 113万円 |
32〜35歳 | 579万円 | 375,495円 | 128万円 |
36〜39歳 | 651万円 | 422,508円 | 144万円 |
40〜43歳 | 728万円 | 470,371円 | 164万円 |
44〜47歳 | 774万円 | 498,724円 | 176万円 |
48〜51歳 | 802万円 | 515,267円 | 184万円 |
52〜55歳 | 837万円 | 534,737円 | 192万円 |
56〜59歳 | 861万円 | 552,522円 | 198万円 |
典型的な年功序列ですね。
特別区職員は若いうちからそれなりの金額をもらうことができ、最終的には900万円近くもらえるようになります。
特別区と都庁はどちらが年収・給料・ボーナスが高い?
同じ東京都の公務員である、都庁職員と特別区職員。
どちらが収入が上か見ていくと…
年収 | 給料 | ボーナス | |
都庁 | 715万円 | 44万4,005円 | 182万円 |
特別区 | 689万円 | 42万8,543円 | 175万円 |
※平均年齢…都庁41.5歳・特別区41.6歳
上記のように都庁の方が年収が上です。
年齢も同じくらいですから、給与水準は基本的に「都庁>特別区」と考えてよさそうですね。
とはいえ、特別区は23区ごとに平均収入が異なるので要注意。
くわしくは後述しますが、中には都庁よりも給与水準が高い区もありますよ。
特別区(23区)ごとの年収・給料・ボーナス
そんな疑問を持つ方も多いと思うので、以下では自治体ごとの平均年収・給料・ボーナスを算出しました。
総務省の最新の統計資料のデータ(2018年のもの)をもとに記載しているので、かなり信頼性の高いものになっています。
(分かりやすいように、ボーナスと年収については千円以下を四捨五入しました)
年収 | 給料 | ボーナス | |
千代田区 | 691万円 | 431,881円 | 173万円 |
中央区 | 682万円 | 427,350円 | 169万円 |
港区 | 674万円 | 420,323円 | 170万円 |
新宿区 | 696万円 | 436,673円 | 172万円 |
文京区 | 670万円 | 421,096円 | 165万円 |
台東区 | 676万円 | 423,982円 | 167万円 |
墨田区 | 681万円 | 418,930円 | 178万円 |
江東区 | 676万円 | 421,601円 | 170万円 |
品川区 | 702万円 | 447,655円 | 165万円 |
目黒区 | 710万円 | 444,310円 | 177万円 |
大田区 | 685万円 | 421,816円 | 179万円 |
世田谷区 | 687万円 | 429,050円 | 172万円 |
渋谷区 | 696万円 | 434,280円 | 175万円 |
中野区 | 693万円 | 425,681円 | 182万円 |
杉並区 | 732万円 | 461,359円 | 178万円 |
豊島区 | 701万円 | 433,732円 | 181万円 |
北区 | 679万円 | 425,233円 | 169万円 |
荒川区 | 674万円 | 421,616円 | 168万円 |
板橋区 | 650万円 | 400,499円 | 169万円 |
練馬区 | 703万円 | 436,818円 | 179万円 |
足立区 | 711万円 | 441,947円 | 181万円 |
葛飾区 | 673万円 | 416,704円 | 173万円 |
江戸川区 | 680万円 | 420,950円 | 175万円 |
ちなみに平均年齢はいずれの区でも39歳〜42歳程度です。
全体的に見て、やはり給与水準がかなり高いですね。
というのも、特別区は地域手当(その地域の物価や生活コストに応じて支給される手当)が基本給の20%も出るから。
東京23区は日本全国の中でもっとも地域手当が出る場所ですし、また財政的に恵まれている自治体が多いので、特別区職員の給料もおのずと高くなります。
特別区の中で年収が高い区トップ5
参考までに、年収が高い区の上位5つをあげておきます。
- 杉並区:732万円
- 足立区:711万円
- 目黒区:710万円
- 練馬区:703万円
- 品川区:702万円
東京都庁の平均年収が715万円ですから、トップの杉並区の給料は都庁よりも高水準ということですね。
特別区の中で年収の低い区ワースト5
あわせて参考として、特別区の中で年収の低い区を5つあげます。
- 板橋区:650万円
- 文京区:670万円
- 葛飾区:673万円
- 荒川区・港区:674万円
- 台東区・江東区:676万円
特別区で年収1,000万円は可能?
結論からいうと、特別区で年収1,000万円超は可能です。
以下が特別区のモデル年収になっています。
モデル年収のように順調に出世をすることができれば、課長に就任すると年収が1,000万円を超えます。
ただ特別区の場合は、昇任試験に合格しないと昇格できない仕組みになっているので、年収1,000万円超のためには昇任試験をパスする必要があります。
その意味で、特別区で年収1,000万円超には一定の難しさがあるといえるでしょう。
とはいえ、県庁等では部長になって年収1,000万円にようやく到達するという感じなので、それに比べたらハードルは低いかと。
特別区はそもそもの給与水準が非常に高いので、それほど出世をしなくても定年前には年収900万円程度は見込めますしね。
特別区職員の年収が魅力!公務員になりたい!と思った方へ
特別区職員の年収について書きましたが、ここまで読んで「公務員になりたい!」と思った方は、ぜひ以下の記事を参考にしてください。
公務員試験の勉強法・予備校の選び方についてまとめた記事
公務員試験を受験するにあたっては、まず独学で勉強するか、予備校に通うかを決めないといけません。
以下の記事を参考に、ご自身に合った方を選んでください。
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まとめ
本記事についてまとめておきます。
- 特別区職員の平均年収は約689万円(平均年齢41.6歳)
- 特別区職員の給料は年功序列で上がっていき、最終的には900万円弱の年収になるのが平均
- 特別区は財政的に恵まれているのに加え、地域手当が多く支給される(基本給の20%)ため、年収が非常に多い
- 特別区で年収1,000万円は可能。課長以上に出世すると1,000万円超を達成する
今回は以上です。ありがとうございました。
行政職公務員(国家・地方)の給料に関する完全まとめはこちら