こんにちは!元公務員のHiroshiです。
公務員試験に合格したい気持ちが強いと、いろいろな参考書に手を出しがち。
しかし実際には、科目ごとに一冊に絞り、それを何度もやり込むのが近道。
むしろ何冊も買うと、落ちる可能性が高まるので要注意です。
今回は「公務員試験の参考書は各科目一冊で十分な理由」をテーマに取り上げます。
ただ、例外的に「一冊ではいけない科目」も存在します。
一冊に絞るべき科目とあわせて、基準等もふまえながら解説します。
各科目のおすすめ参考書も紹介するので、特に独学の方は必見です。
この記事を書いている僕は、独学で公務員試験に合格した元県庁職員。
- 県庁:3位合格・首席入庁(受験者約1,000人)※上が辞退したため
- 特別区:上位合格
- 国家一般職:上位合格
→特別区・国家一般職ともに合格者の上位10%以内
上記のとおり、公務員試験で確かな結果を残した自負があります。
また、僕のYouTubeの視聴者さんも多数合格しており、信頼性担保につながるかなと。
この記事を読めば、参考書の正しい選び方が分かるので、結果として合格に近づくはず。
3分ほどで読めるので、ぜひ最後までお付き合いください。
公務員試験の参考書は各科目一冊で十分な理由。何冊も買うと落ちる【独学者向け】
では早速本題から。
「公務員試験の参考書は各科目1冊で十分な理由」を解説します。
参考書の選び方は「過去問が豊富に記載されている」と「レジュメ部分がある」が条件です。
例えば、スー過去やクイマス等が該当します。
理由①:どの参考書でも内容には大差ない
理由の1つ目が、どの参考書でもそこまで差がないことです。
公務員試験は、過去問をベースに出題される類の試験。
各章に内容説明のレジュメがあり、その範囲の過去問を載せて1つのテーマ・章としている参考書・問題集が多いです。
もちろん構成や解説は多少違うかもしれません。
しかし、試験が過去問ベース=内容は過去問に準拠しているので、どの参考書を選んでも中身にはさほど差はありません。
書いている内容が変わらないのに、複数購入する意味ってないですよね。
レイアウト等が気に入ったものを選べばOKです。
理由②:複数購入してもやり切れない
2つ目が「参考書をたくさん買っても結局やり切れないこと」です。
当たり前ですが、参考書を買っただけではできるようになりません。
何周もやり込んで、初めて実力として身につきます。
2冊も買ってしまったら、1冊分につぎ込める時間・労力が2つに分散されます。
必然的に両方とも中途半端になり、結果的に知識として十分に定着しない可能性が非常に高いんです。
僕の経験上、問題を見た瞬間に答えが浮かぶレベルまで一冊を完璧にした方が、確実に力がつきます。
あれこれと手を出す必要は一切ありません。
理由③:お金と選ぶ時間の無駄【独学の人は特に】
3つ目の理由が「お金と時間」です
参考書を2冊買うと、単純に「選ぶ時間」と「かかるお金」が1冊の倍かかります。
2秒考えれば分かりますが、選ぶ時間それ自体は特に有益ではなく、合格に直接近づくわけではありません。
合格するには、選ぶ時間を勉強に当てた方が確実に良いでしょう。
また、参考書を検討している方は独学の人が大半ですよね。
参考書を買いすぎてかかるお金が多くなると、予備校との差が小さくなります。
お金だけが全てではないものの、独学の意味が薄れますよね…
【公務員試験の参考書】一冊でOKの例外。複数購入すべき科目とは?
公務員試験の参考書は、基本的に各科目一冊でOKです。
しかし、物事には例外があり、参考書を複数購入すべき類の科目もあります。
例外①:受験ジャーナル
1つ目が、実務教育出版が月刊で出している「受験ジャーナル」です。
- 公務員試験に関する最新情報
- 合格体験記
- 最新の傾向を踏まえたオリジナルの予想問題
受験ジャーナルは、主に上記の内容を取り上げた冊子です。
(これは「参考書」というより「情報誌」ですね)
面接特集・集団討論特集も組まれるので、独学の人はぜひ読んでおきたいところ。
オリジナルの問題も力試しには適しているので、直前期の対策にも役立ちます。
受験ジャーナルは僕も何冊も買っており、情報収集にめちゃめちゃ役立ちました。
ぜひ「例外」としてケチらずに購入しましょう。
例外②:役割が違う場合
例外の2つ目が「参考書ごとに役割が違う場合」です。
自分の中で明確に役割を分けていれば、複数購入して全く問題ありません。
例えば「論文」です。
僕は論文の勉強に2冊の参考書を使っていました。
なぜなら、それぞれに異なる役割があったからです。
- 論文の書き方(文章の構成など)を学ぶ参考書
- 論文を書くのに必要な知識を学ぶ参考書
それぞれで役割が違う場合は、2冊買わないと満足な勉強ができません。
自分の中で役割の違いに線を引いた場合は、複数購入すべきです。
面接カードの書き方を学ぶ本・面接のマナーを学ぶ本など2冊購入してOKです。
(その他の科目も、インプット用・アウトプット用として2冊購入するのも良いかと)
例外③:配点が小さな科目
公務員試験は、科目によって配点がバラバラ。
配点が小さい&あまりガッツリ勉強しない科目は、各科目で1冊買う必要はありません。
例えば、行政系科目や教養の自然科学・人文科学です。
その類の科目は1冊で複数がまとまった参考書が売っています。
複数科目がまとまった参考書を一冊購入して、勉強すればOKです。
先ほども触れましたが、例として「行政系科目」があります。
行政系科目(行政学や国際関係など)は各科目の配点が小さいです。
そのため、僕は「まるごとパスワード」と「まるごとインストール」でまとめて勉強しました。
(政治学だけは、国家一般職試験でも使う予定だったのでスー過去もやりました)
公務員試験の勉強は、配点に応じてメリハリをつけることが非常に大事です。
配点の小さな科目に関しては、参考書を買う数も含めてよく考えるべき。
例外④:捨て科目
当然ですが、捨て科目は参考書を買う必要はありません。
捨てるのに参考書だけ買うとか意味不明ですね。お金も捨てるようなものです。
独学者必見。公務員試験のおすすめ参考書
「参考書は各科目一冊に絞るべき理由&その例外」について書きました。
最後に、各科目でおすすめの参考書をご紹介します。
参考書の詳しい紹介・おすすめの選び方は以下の記事にて書いています。
本記事はダイジェスト的に書くので、参考としてどうぞ!
教養試験:数的処理(数的推理・判断推理)
受験生の多くが苦手とする数的処理。
ここは公務員試験のヤマですが、基本的に「解法の暗記」です。
時間をかけて対策しましょう。
参考書は、まず「畑中敦子のザ・ベストプラス」シリーズがおすすめ。
問題の解き方が丁寧に解説されているので、繰り返し取り組んで解法をインプットしてください。
解法のインプット一通りができたら、次はスー過去でアウトプットします。
数的処理は本番でも頭がパニックになりやすい科目なので、半分くらいできればOKです。
(半分できれば他で普通にカバー可能=合格できます)
解法のインプット+スー過去の演習をしっかり行えば、本番でも半分は取れるはず。
ぜひ力を抜かずに頑張ってください。
教養試験:資料解釈・文章理解(英語・現代文)
配点は大きいものの、別に難しくないこの2つの科目。
スー過去を解きながら、解法のインプットとアウトプットを同時にやっていけばOKです。
英語に逃げて意識がある方は「速読英単語」もやっておくのがおすすめ。
大学受験用の単語帳ですが、読みながら単語力と読解力が鍛えられます。
教養試験:社会科学
社会科学の参考書は不要です。
というのも、専門試験の科目(法律・政治・経済)の勉強で全てカバーできるから。
教養試験のみの自治体を受ける方は、スー過去をやっておけば対応できるかと思います。
教養試験:時事
時事は2冊。
「速攻の時事」と「速攻の時事 実戦トレーニング編」です。
- 速攻の時事:何周も読んで時事の知識をインプットする
- 実践トレーニング編:アウトプット用
時事はめちゃくちゃ重要なので、絶対に手を抜かないようにしましょう。
教養試験:人文科学
人文科学は、範囲が超広いわりに配点が少ないコスパ最悪の科目。
日本史・世界史・地理・思想・文化芸術から2つくらい選んで、新光速マスターを読む程度でOKかと。
(ハンディタイプなので読みやすいです)
あとは後述する「過去問500」や模試で出た問題を復習すれば大丈夫です。
コスパが悪すぎるので、無理のない範囲で勉強をしておきましょう。
教養試験:自然科学
前述のとおり、自然化学はすべて捨てたので一冊も参考書を買っていません。
そのため、特におすすめの参考書とかもないです(スイマセン…)。
ただ、文系の人が自然化学を勉強するのってキツいはず。
個人的に、無理に勉強する必要はないんじゃないかなと思います。
専門試験:法律系科目(憲法・民法・行政法)
重要度の高い3つの法律系科目は、1冊ずつ(合計4冊)スー過去を揃えましょう。
(民法がⅠとⅡに分かれているため)
内容的にはスー過去1冊で十分カバーしているので、他に買う必要は一切ありません。
レジュメ部分を読み込みつつ、載っている過去問をモリモリ解いてください。
専門試験:行政系科目(政治学・行政学・社会政策・国際関係ほか)
行政系科目は配点が小さめ。
「まるごとパスワード」と「まるごとインストール」の2冊でOKです。
- まるごとパスワード:知識のインプット用
- まるごとインストール:アウトプット用
上記の勉強で、基礎的な事項は十分に抑えられます。
なお、国家一般職の専門試験で使う科目は、スー過去もやっておきましょう。
(僕は政治学のスー過去を解きました)
専門試験:経済系科目(ミクロ経済学・マクロ経済学・財政学)
経済系科目の3つも、スー過去を揃えておきましょう。
他の参考書は一切不要。
スー過去はレジュメ部分の解説も過去問も良い感じなので、1冊を何周も解いてください。
過去問500
直前期には、過去問500を専門・教養それぞれで買いましょう。
- 対策が軽めの科目のアウトプット用(例:行政系科目)
- 重要な科目の問題演習・総復習
主に上記2つの目的があり、仕上げとして解くのがおすすめ。
間違えた問題は、スー過去などで確認しながら進めていくと効果的です。
【まとめ】公務員試験の対策は、各科目一冊の参考書をやり込むべし
公務員試験対策をする上で、基本的に参考書は各科目一冊で十分です。
というより、2冊以上買うのはやめるべき。
お金や内容面のデメリットはもちろんあります。
中でも1冊に絞るべき最大の理由は「複数に手を出すと中途半端になって知識が定着しないこと」です。
どんなこと物事でも、やることは1つに絞って、それに時間や労力等のリソースを投入した方が結果は出ます。
公務員試験は「ほぼ暗記」のシンプルな試験です。
自分が「コレだ」と決めた参考書をやり込んで、1冊を完成させるのが近道ですよ。
市販の参考書を使った勉強法・スケジュールは、【保存版】独学で公務員試験に合格した、対策法のすべてで詳しく解説しています。
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