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公務員の仕事

【公務員】国家一般職と地方上級(県庁)を徹底比較【正直どっちが良い?】

こんにちは!元公務員のHiroshiです。

国家一般職と地方上級(県庁)ってどっちが良いんだろう?
併願する予定だけど、給料や仕事面での違いについて知っておきたい
地方上級と国家一般職ってどっちがランクが上なのかな?
仕事をする上でのリアルな部分を知りたい。

 

行政系の公務員試験では、地方上級(都道府県庁や政令市)と国家一般職を併願する方がとても多いです。

そして「両方合格した場合にはどっちを選ぶべきか」迷いがちだと思います。

今回は、国家一般職と地方上級について徹底比較していきます。

 

本記事の内容

  • 国家一般職と地方上級の難易度の比較←省庁によって異なります
  • 年収・待遇面の比較
  • 仕事内容の比較←ぶっちゃけどっちが格上?
  • 国家一般職と地方上級とではどっちを選ぶべきか?

本記事を書いている僕は、県庁に勤めていた経験を持つ元公務員です。

Hiroshi
Hiroshi
地方上級と国家一般職の両方に合格し、地方上級(県庁)を選びました。

 

また、仕事の中で国家一般職の方と関わる機会もあったので、経験からよりリアルな部分が語れると思います。

3分ほどで読めるので、ぜひ最後までお付き合いください。

 

※動画でも話しているので、あわせてご覧ください!

【公務員試験での倍率・難易度】国家一般職と地方上級(都道府県庁・政令市)はどっちが難しい?

【公務員試験における倍率・難易度】国家一般職と地方上級(県庁)はどっちが難しい?

難易度については色々言われますが、僕の経験をふまえると…

国家一般職(本府省)>県庁>国家一般職(地方機関)

こんな感じかなと思います。

筆記試験:同じレベル

筆記試験に関しては、地方上級も国家一般職も同じくらいの難易度ですね。

  • いずれも教養・専門の両方が課され、範囲はほとんど同じ
  • 問題のレベルもほぼ同じ
  • いずれも6割程度がボーダー

総じて上記のことが言えるかと。

(国家一般職・地方上級ともに、区分や自治体によって一部異なる場合ありますが)

2次試験(面接):地方上級の方が難易度が高い

2次の面接になると、地方上級の方が難しいです。

地方上級 ・人物重視で、面接の回数が複数ある
・集団討論や集団面接がある場合も
・2次の配点が筆記に比べて圧倒的に大きい
・2次の倍率が2倍を超えることも
国家一般職 ・筆記重視で、面接は1回だけ
・面接の配点が低い
・1次合格後の倍率はどの地域でも1.5倍以下

上記のとおり、面接の中身や倍率からも地方上級の方が明らかに負担が大きいですね。

Hiroshi
Hiroshi
僕の経験でも、県庁の面接はいろいろ深掘りされたのに対し、国家一般職の人事院面接は終始にこやかでサラッと終わりました。

国家一般職は官庁訪問がある

ただ、国家一般職の場合は最終合格後に「官庁訪問」があります

志望する省庁の面接を受けて、内定を取らないといけません

地方上級は「最終合格=内定」なのに対し、国家一般職は最終合格後に本番が始まるイメージですね。

 

この官庁訪問ですが、省庁によって難易度が本当にバラバラです。

  • 霞ヶ関の本省などの人気省庁:面接の回数が多く、倍率も高い
  • 地方機関:官庁訪問の難易度も高くない

「選ばなければどこかには入れる」とは言われるものの、本省などはかなり難しいイメージですね。

Hiroshi
Hiroshi
総務省・経済産業省・特許庁・警察庁あたりは、特に人気で競争も激しいと言われます。

 

つまり、トータルでは以下のことが言えるかと。

  • 最終合格までのハードルは地方上級の方が高い
  • 霞ヶ関などの人気省庁は、最終合格後のハードルが高い

以上より「国家一般職(本府省)>県庁>国家一般職(地方機関)」としました。

【年収・給料・待遇面】国家一般職と地方上級(県庁)を比較

【年収・給料・待遇面】国家一般職と地方上級(県庁)を比較

年収や給料といった待遇面から、国家一般職と県庁を比較していきます。

総務省の平成29年地方公務員給与の実態調査結果・人事院の人事院勧告資料をもとに推計した、国家一般職と都道県庁の年収は以下の通りです。

国家一般職 都道府県庁
25歳 444万円 405万円
30歳 514万円 468万円
35歳 631万円 599万円
40歳 726万円 669万円
45歳 760万円 714万円
50歳 788万円 747万円

ご覧のように県庁よりも国家一般職の方が給料は高くなっているんです。

 

ただ、この金額の差を生んでいる大きな原因は「地域手当」です。

Hiroshi
Hiroshi
生活レベルを考えたら国家一般職でも県庁でも大きくは異なりませんね。

統計から推計した金額だと、いずれの年齢においても県庁<国家一般職となっていますが、あくまで参考程度にお考えください。

  • 計算の都合上、国家一般職は各手当の平均金額を一律に上乗せして毎月の給料を計算(地域手当:42,546円・扶養手当:10,649円・時間外勤務手当:52,744円)
  • 国家一般職の場合、本府省と地方機関(出先)では地域手当も時間外勤務手当も異なる
  • 県庁は地域手当の金額に大きなバラつきがあるため、年収も各都道府県によってかなり異なる(上では年齢別の平均給料額をもとにした金額を記載)

なお、詳しい計算方法や自治体ごとの年収については、以下の2記事も参考にしてください。

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福利厚生は同等だが、休暇は地方上級(県庁)の方が多い

国家一般職と県庁職員とでは国と地方の差こそあれ、基本的に福利厚生は同レベルです。

ただ、夏季休暇は異なります

国家公務員の夏季休暇は3日ですが、地方は5日の自治体が多いです

Hiroshi
Hiroshi
ちなみに夏季休暇とは、有給とは別に付与される夏休みです。
7月〜9月の間で好きな時に取れます。

 

有給と違い、夏季休暇は取得率がほぼ100%なので、これは意外に大きいです。




【仕事面】国家一般職と地方上級(県庁)を比較【正直どっちが格上?】

【仕事面】国家一般職と地方上級(県庁)を比較

仕事面において、国家一般職と県庁を比較します。

ざっくりと特徴を比較すると、以下のような感じですね。

 

国家一般職

  • 業務内容が省庁ごとに絞られているので、やりたい仕事ができる可能性が高い
  • 仕事が国レベルなので規模が大きい
  • 仕事のシステムが県庁よりも進んでいる(電子決済など)
  • 総合職がいるため、大きく出世することは難しい
  • 管轄区域内での転勤あり(官庁による)
  • 霞ヶ関勤務の場合、なんとなくカッコいいイメージを持たれる
  • 霞ヶ関勤務の場合、残業が非常に多い

 

地方上級(都道府県庁)

  • 業務内容が非常に幅広く、異動のたびに全く異なる仕事を担当することがしばしば。
  • 地域に根ざした仕事ができ、地元のために働くことが可能
  • 転勤も県内に限られる(ある程度優秀な人はずっと本庁)
  • 実力次第で幹部の部局長まで出世可能
  • 地元だと「優秀な人」「エリート」として扱われる
  • 残業が多い部署もあるが、国家一般職の本府省よりは少ない。出先機関など、定時で帰れる部署も多数

最大の違いは業務内容の「幅」

最も大きな違いとしては、「業務内容」ですね。

国は「経済産業省」や「国土交通省」などと、分野ごとに省庁が分かれています。

業務の範囲がある程度絞られており、自分の興味のある仕事ができる可能性が高いです。

Hiroshi
Hiroshi
異動をしても、前の部署の仕事と関連のある業務を担当することも多いと思います!

 

一方、県庁はとにかく業務範囲が広い。

霞ヶ関では業務内容ごとに省庁がいくつもに分かれていますが、県庁は部局によってその業務内容を分けているので

そのため、保健福祉に関する仕事をしていた人が、次の年には農業関係の仕事をしているなんてこともよくあります。

Hiroshi
Hiroshi
国で例えるなら、厚生労働省から農林水産省に移るようなものです。

県庁は異動も定期的にあるので、あらゆる分野の仕事を経験しますね。

県庁よりも国家一般職の方が立場は上です

僕の経験から言えますが、県庁職員よりも国家一般職の方が立場は上ですね。

Hiroshi
Hiroshi
県庁職員時代に国家公務員(たぶん一般職)の方と関わりがあったからこそ分かります…

 

国の指示のもとに仕事を行うことも多々あります。

そして、地方(県)の側でも「国へはより一層のリスペクトを払わないといけない…!」的な雰囲気も感じましたね。

県も含め、地方は国からの交付金で成り立っている部分も大きいですので。。

 

つまり、法律上は国と地方は対等ですが、実質的には国>地方(県)です。

国(本府省)の課長補佐級の方が、県の部局長(2ランク上)として出向してくることからも、全く対等とは言えないでしょう。




【併願】国家一般職と地方上級(県庁)ではどっちを選ぶべきか

【併願】国家一般職と地方上級(県庁)ではどっちを選ぶべきか

国家一般職と地方上級(県庁)を併願する方は、非常に多いです。

それ故、どちらも合格した場合に「国家一般職と県庁のどっちに就職しようかな?」と迷いがち。

 

それぞれで具体的にどんな人がおすすめか、県庁時代の経験をふまえて書いていきますね。

(上で書いたことも踏まえて、ぜひ参考にしてください!)

国家一般職がおすすめな人

  • やりたい仕事が固まっている人(例:日本の経済に関する仕事がしたい→経済産業省)
  • 霞ヶ関で働きたい人
  • 規模の大きな仕事がしたい人

仕事でのやりがいを求めるなら、国家一般職として霞ヶ関で働くのがおすすめ。

霞ヶ関の省庁と県庁では仕事のスピード感も大きく異なりますし、行う政策の規模(予算など)も全く違います。

 

また、業務内容が省庁ごとに分かれているので、やりたい仕事ができる可能性も高いです。

Hiroshi
Hiroshi
やりたい仕事が決まっている&バリバリ働きたい方にとっては、国家一般職の方が良いでしょう。

地方上級(県庁)がおすすめな人

  • やりたい仕事が決まっておらず、色々な仕事をしてみたい人
  • 地元や好きな自治体で働きたい人
  • ほどよくまったりと働きたい人
  • 部長など、幹部クラスにまで出世したい人

県庁などの地方公務員は、地元で働きたい方におすすめです。

また、定時で帰える部署も出先を中心にありますし、国ほど残業も多くありません。

転勤の範囲等も含め、プライベートを充実させたい人も地方上級ですね。

参考:地方上級と国家一般職は、実際どっちを選ぶ人が多い?

僕の知り合いやYouTubeのコメントをふまえると、以下の感じに集約されます。

  • 国の本省と地方上級(県庁・政令市):半々くらい
  • 国の地方機関と地方上級:地方上級が多い

国家一般職の中でも人気の省庁から内定を取れた方は、地方上級を蹴る人が多かった印象です。

Hiroshi
Hiroshi
上で書いた難易度に比例するのかなと感じました。

 

地方どうしだと、やはり国の出先ではなく県庁に軍配が上がりますね。

ご自身が何をしたいかが最も大事ですが、参考までにどうぞ。




国家一般職と地方上級(県庁)の比較に関するまとめ

本記事の内容をまとめておきます。

  • 国家一般職と県庁では、年収・給料は国家一般職の方が上だが、休暇は県庁の方が多い
  • 難易度としては、国家一般職(本府省)>県庁>国家一般職(地方機関)
  • 国家一般職は業務内容がある程度絞られている一方、県庁はとにかく業務の範囲が幅広い

国家一般職と県庁職員の違い・リアルについて知りたい方、どっちに就職しようか迷っている方の参考になれば幸いです。

今回は以上になります。ありがとうございました。

 

※動画でも話しているので、ぜひあわせてご覧ください。

コメント欄には現職の方からの補足もあったりするので、参考になると思いますよ。

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