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公務員の出世・キャリア

公務員の役職・階級について!役職ごとの役割や年齢、給料を解説

こんにちは!元公務員のHiroshiです。

公務員って役職(階級)がいろいろあるけど、なんだかよく分からない。役職と年齢・給料・仕事内容について詳しく知りたいな

本記事では、こんな疑問に答えていきます。

 

本記事の内容

  • 公務員の役職について(役職と年齢・給料・仕事内容の関係)
  • 出向(国→地方/県→市町村)した職員がどういう役職になるか

元県庁職員の僕が書いていくので、ぜひ参考にしていただけたらと思います。

公務員の役職(職名)・階級と、年齢・仕事内容・給料のはなし

公務員の役職(職名)・階級と、年齢・仕事内容・給料のはなし

僕のいた県庁では、

  1. 主事・技師
  2. 主任
  3. 係長
  4. 主査(課長補佐級)
  5. 課長補佐
  6. 総括課長補佐
  7. 室長・副参事・技佐(課長級)
  8. 課長
  9. 次長
  10. 部長

という感じで役職が上がっていく仕組みでした。

役職の名前は自治体によって異なりますが、おそらく他の自治体でも行政組織は同じような感じでしょう。

 

なお、部次長は個室が与えられるのですが、それ以外は1つの課の中で働いています。

座席としては以下のような感じ。

公務員の仕事

上にある「グループ」は、課の中で業務内容ごとに分けられたものです。

課長補佐がグループ長となり、グループ全体の業務を監督したり、課長および課長級職員の支持をグループ員に伝えたりするイメージですね。

以下では、それぞれの役職についてくわしく解説していきます。

主事(技師)の年齢・給料・役割

年齢 20代
年収 300万円〜450万円
役割・備考
  • 最も下っ端の役職
  • 主事は行政職(事務職)技師は技術職
  • 仕事ができるできないに関係なく、20代は主事・技師に該当する
  • 主事だからといって仕事が楽というわけではなく、主任や係長といった他のグループ員同様に、業務を担当する
  • ただ、責任はないポジションなので、ミスをしても割と許される

主任の年齢・給料・役割

年齢 30代前半〜
年収 450万円〜600万円弱
役割・備考
  • 30歳くらいで一律で主事から昇進
  • 仕事内容的には主事と大差ないが、新規事業や重要な事業を任せられることもある

係長の年齢・給料・役割

年齢 30代後半〜
年収 500万円台後半〜700万円弱
役割・備考
  • 早い人で30代中盤、平均的な人で30代後半で係長になる
  • 徐々に出世に差が出始める役職だが、係長まではどんな人でも昇進できる
  • グループの要として、重要な事業を主に担当する
  • グループの係長がデキない人だと、そのしわ寄せが主事や主任にくる
  • ここで結果を残せるかどうかが、今後の出世のカギを握る

係長くらいから、出世の時期にバラつきが出始めますね。

係長になれない場合はまずありませんが、仕事ができないorやる気がない職員の場合は、出先の係長で公務員人生を終える可能性もあります。。

主査の年齢・給料・役割

年齢 40代中盤〜
年収 600万円台後半〜700万円台前半
役割・備考
  • 課長補佐級
  • 仕事内容や役割的には係長と同じ
  • 中には課長補佐のように、グループ長的な役割を担う場合もある

なお、僕のいた県では「係長→主査」という順番でしたが、自治体によっては逆の場合もあるようです。

課長補佐の年齢・給料・役割

年齢 40代後半〜
年収 700万円台前半〜後半
役割・備考
  • 出世が早い人は40代中盤〜
  • グループ全体の取りまとめ
  • グループ員の主事・主任・係長・主査は直接の部下になる
  • 自らが特定の事業を担当することはない
  • 課長からの指示をグループ員に伝えたり、グループの業務を指揮・監督する
  • グループ員の上司として、グループ内の仕事すべてと密接に関わるので、かなり大変な役職
  • 時間単価が高いので、残業代がたくさんつく

課長補佐は上司(課長)と部下(グループ員)の板挟みになるので、かなり大変なポジションですね。

総括課長補佐の年齢・給料・役割

年齢 40代後半〜
年収 700万台後半〜800万代前半
役割・備考
  • 課の総務、および課員の人事・労務管理などを担当
  • 事業などに直接関係する仕事ではないため、課長補佐に比べると早く帰れる
  • 各課1人のため、なるのが非常に難しい
  • ここまで出世すれば、さらに上まで出世できる可能性大

室長・副参事・技佐(課長級)の年齢・給料・役割

年齢 50代〜
年収 800万円代前半〜800万円台後半
役割・備考
  • 室長:課の中にある「室」という単位の組織の長。
    「室」はグループに毛が生えた感じのイメージだが、数は少ない
  • 副参事は事務系・技佐は技術系の課長級職員。
  • 課長から任ぜられた重要な業務を行ったり、グループへ助言をしたりする
  • 課長になる前の人たちがなるが、ぶっちゃけ必要性についてはなぞ。

課長の年齢・給料・役割

年齢 50代〜
年収 800万円台後半〜900万円台後半
役割・備考
  • 課のトップ。一国一城の主とも言えるポジション
  • 数十人の部下を抱え、課の業務全体を取り仕切る。
  • 課の業務の決裁権を持っており、全ての業務は課長のOKが出ないと進められない
  • 関係団体の会合に来賓として出席したり、議会・委員会で議員に説明をしたりする

公務員の場合、課長にまで出世できたらかなりすごいですね。

だいたい同期の1割程度しか課長にはなれないというイメージが正しいかと。

なお、課長以上になると定年後には関係団体に天下りができます。

ただ、収入的にはガクッと下がるので、良いかどうかは一概には言えませんが。。

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次長の年齢・給料・役割

年齢 50代中盤〜
年収 900万円代後半〜1000万円強
役割・備考
  • 次長からは個室が与えられ、部の業務を総合的に見る
  • 各課からの説明を部長と一緒に聞いたり、部長が出られない会合に代理で出席する程度
  • 議会の答弁や議員への説明もなく、かといって何か忙しいわけでもないので、課長より圧倒的にヒマ
  • ぶっちゃけ何をしているのかよく分からないポジションである

ちなみに、財政課長や人事課長といった重要な部署の課長は、次長級の職員がなる場合が多いようです。(僕の県でもそうでした)

部長の年齢・給料・役割

年齢 50代後半〜
年収 1000万円〜1200万円
役割・備考
  • 部のトップ
  • 大手企業の取締役に相当するポジション
  • 上には知事と副知事しかいないため、実質的には出世レベルとしては最高
  • 部の重要な業務の決裁権を持ち、議会での答弁も行うなど、責任も業務内容も非常に重大である

部長にまで出世できたら、最高峰の公務員人生と言えるでしょう。

ちなみに、部次長には国から出向してきた官僚の方のイスが一定数用意されているので、生え抜きで部長になれるのは同期で1人〜2人程度です。

https://public-allabout.com/bucho




【公務員の出世】同期で役職に差がつくのは係長以降

上でも少し触れましたが、公務員の出世において差がついてくるので係長級以降です。

公務員の出世を決める上でまず条件となるのが、「在職期間」「年齢」です。

 

係長級くらいまでは、在職期間と年齢の条件を満たした場合には自動的に昇進できるのですが、それ以上は評価次第。

よく「公務員は40歳くらいまでは差がつかず、それ以降に差がつく」と言われますが、40歳前後が係長級(orそれに相当する役職)に昇進する年齢なんです。

 

優秀な人・評価の高い人は、40代のうちに課長補佐や総括課長補佐などを経験し、50代に入る頃には課長クラスにまで出世します。

しかし、あまりやる気がない人・仕事ができない人は、係長より上の役職には出世できず、そのまま定年を迎える人も。

 

まぁその類の方は、出先機関でまったり過ごせますし、最終的な年収は700〜800万円はもらえますから、ある意味でコスパは良いかもしれません笑。

出向した公務員の役職(階級)は?【国→地方/県→市町村】

出向した公務員(国→地方/県→市町村)の役職(階級)は?

公務員は他の自治体に出向する場合が多々あります。

国家公務員が県や市町村に行ったり、県庁職員が国や市町村に行く感じですね。

 

そのような時ですが、出向先では2〜3階級ほど異なるポストで仕事をすることになります。

具体的には…

  • 国の課長(50代)→県の副知事
  • 国の課長補佐(40代)→県の次長or部長
  • 国の若手官僚(30代)→副市長や副町長
  • 県の課長級(50代)→副市長や副町長
  • 県の課長補佐級(40代)→市町村の部次長

という感じ。

だいたいどこの地方自治体でも、上位機関からの出向者が就くポストが用意されています。

法律では「国と地方は同等」とされていますが、人事的な意味では全く同等ではないということです。




出世する公務員はどのように役職を登っていくのか【地方公務員の昇進モデル】

出世する公務員はどのように役職を登っていくのか
出世が早い人はどういう具合で役職を登っていくの?

だいたいのイメージにはなりますが、以下のような感じに昇進していきます。

主事(入庁時・22歳)→主任(30歳)→係長(35歳)→主査(40代前半)→課長補佐(40代半ば)→総括課長補佐(40代後半)→課長級(40代後半)→課長(50歳)→次長(50代半ば)→部長(50代後半)

まぁここまで順調に出世する職員は本当に一握りですけどね。

副参事や室長といった課長級にはなれても、そこから課長になるのが本当に難しくなっています。

ちなみに出世しない職員は、出先でまったりと万年係長と行った感じですね。

まとめ

本記事の内容をまとめていきます。

  • 公務員は全部で10ほどの役職がある
  • 係長くらいまでは同期みんなが一律で昇進していくが、そこから先は実力勝負
  • 他の自治体に出向すると、2〜3階級ほど異なる役職で仕事をすることになる

なお、役職に関連した話として、公務員の年収についても以下の記事でまとめていますので、あわせてご覧ください。

公務員の年齢別年収・給料・ボーナスまとめ。行政職の年収を完全網羅【国家・地方】本記事は、行政職公務員の年収・給料・ボーナスのまとめ記事です。国家公務員・地方公務員はもちろんのこと、国家総合職・国家一般職・都道府県庁・政令市・特別区・市役所・町村役場の年収事情がわかるようになっています。行政職公務員の年収データとして非常に詳しいものになっているので、必見です。...

 

今回は以上になります。ありがとうございました。