こんにちは!元公務員のHiroshiです。
これから公務員試験を受験しようと考えている方や、公務員になろうかなと考えている高校生にとって、公務員試験に有利な学部は気になるところでしょう。
本記事では、「公務員試験に有利な学部はあるのか」というテーマで書いていきます。
法学部出身である僕が公務員試験に挑んで感じたこと等をふまえて書いていくので、ぜひ参考にしてみてください。
公務員試験に法学部や経済学部が有利と言われる理由
よく「法学部や経済学部は有利」と言われますが、これは単純に法律系・経済系の問題が公務員試験に多く出題されるから。
公務員志望者が受験する、国家一般職と地方上級(全国型)の専門試験における法律・経済系科目の配点を見ていきます。
全体の回答数 | 法律科目 | 経済系科目 | |
国家一般職 | 40問 | 20問 | 15問 |
地方上級 | 40問 | 18問 | 12問 |
※国家一般職は80問中40問選択解答
上の表を見ると、公務員試験では法律・経済系の科目が多く主題されているのが分かります。
この出題数ゆえに、法学部と経済学部が有利だと言われているのです。
公務員試験には学部による有利・不利はあまりない
こう思うのが自然ですよね。
しかし、公務員試験には学部はあまり関係しません。
- 法律や経済をしっかり勉強している大学生は少ない
- 大学の勉強と公務員試験の勉強とでは毛色が異なる
以上の2つの理由からです。
理由①しっかり勉強している法学部生・経済学部生は少ない
法学部生や経済学部生が有利だと言われるのは、「法律や経済に関する基礎知識・土台がある」と考えられているからです。
でも、日本の大学生はマジで勉強しないので、法学部・経済学部の学生の中で、公務員試験の勉強の土台になるほどの知識がある人はほとんどいません。
だいたいの場合、試験の前だけ知識を詰め込んで、試験とともに忘れる学生が大半のはず(僕もそうでした)。
つまり、法学部だろうと経済学部だろうと、結局はほぼイチから勉強するので、他の学部の方と大差ないということです。
勉強する中で、「あ〜なんか授業で聞いたことあるな〜」というのはあるかもしれませんが、特筆するようなアドバンテージにはならないでしょう。
理由②大学の勉強と公務員試験の勉強とでは毛色が異なる
また、大学の勉強と公務員試験の勉強とでは、全く毛色が異なります。
大学の勉強はじっくりと理解して議論していくタイプですが、公務員試験の勉強は問題集をくりかえして知識を頭の中に入れていくものですからね。
僕は大学で法律を勉強していましたが、「勉強の視点が全然違うな〜」と日々感じていました。
ちゃんと大学で勉強をしていた法学部・経済学部の方は、勉強の土台はたしかにあるかもしれませんが、その分だけ勉強がラクになるということではありません。
問われる視点が異なると、入れる知識も当然変わってくるので、法学部生・経済学部生でも結局は他学部の方と同じくらい勉強することになります。
僕は合計1,700時間ほど勉強しましたよ。
法学部・経済学部出身の公務員は確かに多いです。
しかし、それは単純に法学部・経済学部からの受験者が多いからとも言えます。
他の学部出身の方や、理系の方でも行政職の公務員になる方はたくさんいますよ。
公務員試験は国立大学だと若干有利
学部はあまり関係ないと書きましたが、国立大学出身者は若干有利であると言えます。
- 教養試験はセンター試験のような知識が問われる
- 公務員試験は科目が多いため、幅広く勉強した経験が生きる
というのが理由です。
教養試験はセンター試験のような問題が出題されます。
そのため、センター試験で受験した科目については、その知識が残っている(or忘れていても思い出しやすい)ので、かなり取っつきやすいんですよね。
特に人文科学(地歴・思想系)や自然科学(数学・理科)については、範囲が膨大ですべて勉強する時間がないので、センターで使った科目があるとかなり活きます。
また、公務員試験はトータルで30科目以上あるような試験。
科目数が幅広く、途方にくれるような勉強を続けないといけません。
センター試験も同様で、国立大学に入るには英国数社理を幅広く勉強することが必要ですよね。
たくさんの科目を勉強して国立大学に入った方は、その成功体験が自信を生んでくれるので、その自信は公務員試験の勉強を進める上でも有利にはたらきます。
学部よりも勉強する習慣の有無が、公務員試験の有利・不利を左右する
大学の学部による有利・不利なんて微々たるもので、それよりも勉強する習慣があるかどうかの方が大事になります。
公務員試験なんて問題集をくりかえし解いていれば受かる試験なので、何学部だろうと大差ありません。
時間をかけて勉強をすれば、ぶっちゃけ誰でも合格できます。
しかし、勉強する習慣がないと長時間の勉強はできません。
公務員試験は合計1,500時間もの学習が必要な試験。
勉強習慣のない方の場合、長時間の勉強・途方もない学習スケジュールに嫌気がさしてしまう可能性もあるでしょう。
つまり勉強の習慣がない方は、1日1時間からというように、まず習慣づくりからスタートする必要があるのです。
一方、もともと勉強の習慣がある方、または大学受験などで1日何時間も勉強した経験がある方だとすんなり勉強ができます。
スタートダッシュもかませますし、また勉強している途中に挫折する可能性も低いでしょう。
したがって、勉強の習慣がある方だと「勉強をする体力」という意味で、アドバンテージが大きいんです。
公務員を考えている高校生は、自分の興味のある学部を選ぼう
これまで書いたとおり、公務員試験に学部はあまり関係ありません。
そのため、「将来的に公務員になろうかな」と考えている高校生は、「公務員に有利っぽいから」という理由で法学部・経済学部を選ぶのではなく、
自分が本当に興味のある勉強ができる学部に進学することをおすすめします。
自分の興味・関心のある学部で勉強をしているうちに、他の仕事に興味が出るかもしれませんし、「公務員になろう」と思っても勉強すればいいだけなので。
ただ、公務員になることを考えても、何か他の仕事をすると考えても、勉強する習慣がある人・成功体験がある人は強いので、第一志望の大学に行けるように必死で勉強しましょう。
まとめ
本記事の内容をまとめます。
- 公務員試験には学部による有利・不利はあまりない
- 教養試験を有利に進められるという意味で、国立大学は若干有利
- 公務員試験において学部よりも大事なのは、勉強する習慣があるかどうか
- 将来的に公務員を考えている高校生は、自分の興味のある学部を選ぶべし
今回は以上になります。ありがとうございました。
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