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公務員の出世・キャリア

地方公務員で課長になるのは難しい?大変さや業務内容、年収を解説

こんにちは!元公務員のHiroshiです。

今日は「公務員と出世」ということで、公務員で課長になるのはどれくらい難しいのかというテーマで書いていきます。

公務員志望者の中には、

  • 公務員になったら課長くらいまでは出世したい!
  • 課長になるのってどれくらい難しいんだろう?

と考えている方もいらっしゃると思うので、ぜひ参考にしてみてください。

県庁などの地方公務員で課長になるのはどれくらい難しい?

結論からいうと、公務員で本庁の課長になるのは非常に難しいです(自治体の規模にもよりますが)。

僕がいた県庁では、以下のようなイメージで役職が上がっていきます(多くの自治体も大差ないかと)。

  1. 主事(20代)
  2. 主任(30代)
  3. 係長(30代後半〜)
  4. 主査(課長補佐級・40代中盤〜)
  5. 課長補佐(40代中盤〜)
  6. 総括課長補佐(課の実務の総括・40代後半〜)
  7. 課長級(副参事・室長ほか)
  8. 課長
  9. 次長
  10. 部長

⑥の総括課長補佐以上の職員が、以下の図でいうグループから独立した席に座っています(図では課長級と表記されていますが)。

上でいう「課長」には「本庁の課長」や「出先機関の所長」などが該当するのですが、人口の多い一部の都道府県をのぞいて、何千人といる行政組織の中でも、ここまで登りつめることができるのは100名〜200名程度です。

(課長補佐級までは多くの方が到達します)

当然といえば当然ですよね。
課長は「課の数」と「出先機関の数」しかいないわけですから。

つまり、「課長」は全職員のうちで数%しかいない限られたポジションなので、同期の中で課長になれるのはほんの一握りということです。

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課長になるには?

非常に限られたポジションである「課長」になるにはどうすれば良いかについて、どんな人が課長になっていたかという視点で考えると…

  • 仕事が好きで残業・休日出勤もいとわない
  • 仕事のミスが少なく、結果を残してきた
  • 上司に気に入られていた

という感じ。

課長にまで出世する職員の方は、やはり身を粉にして必死に働いて、なおかつ結果を残してきた人です。

出世には上に気に入られる必要があるのですが、頑張っている職員はおのずと気に入られるでしょう。

また、少なからず運も必要です。

できる上司と一緒に仕事をすれば、自分もできるようになるということもありますし、親しい方が出世すれば、自分も引き上げてもらえる可能性もあるので。

https://public-allabout.com/koumuin-advancement





地方公務員の課長の仕事内容は?

課長の仕事というと…

  • 課の業務全般の決裁
  • 議会・委員会などでの説明
  • 会合などでの挨拶

という感じです。

課長は課員を束ねるポジションなので、課の業務は基本的が決裁をしてから遂行されます。(重要事項は部長決裁ですが)

課長が納得してくれないと業務が進められないので、物分かりの悪い課長・細かい課長・面倒くさいタイプの課長だと課員が苦労します(笑)。

 

また、課長になると議員との関わりも増え、議会や委員会で説明する機会も多くなりますね。(説明の草案をつくるのは担当職員ですが)

課長は関係機関の会合などにも招かれることも多く、そこでは来賓として挨拶をすることも。

 

全体として、課長は課の業務全体を把握し、議会や部長・知事といった上位の方々への説明も代表して行う責任ある立場であるため、仕事も大変です。

課員は自分の担当業務だけ理解していれば良いのに対し、課長は全業務を理解していないといけませんからね。

課長になるのは難しいだけあって、仕事のレベルも高いです。





地方公務員の課長になると年収はどれくらい?

多くの場合、課長になれるのは50代になってからです。

50歳で課長になれる方は超エリート、だいたい50代半ば〜後半の課長が多いですね。

なお50代前半で課長になる方は、次長や部長へとさらに出世していく可能性があります。

市役所や県庁の場合、上位機関(市役所ならば県、県ならば国)から課長が派遣される場合もあり、この場合は40代の課長も多いです

50代の地方公務員の年収については、以下にまとめた通りなのですが…

50代地方公務員の年収・給料・ボーナスまとめ【自治体ごとに算出】50代地方公務員の年収が知りたいですか?本記事では50代の地方公務員の年収について、都道府県・政令市・特別区・市・町村ごとに詳しくまとめています。50歳で公務員はどれくらいの給料がもらえるのか気になる方は必見です。...

県庁などで課長になると、年収は800万円台後半〜900万円台になる感じです(自治体や年齢、家族構成にもよります)。

僕の県庁1年目時代の課長は、

課長
課長
課長になっても年収1,000万円ないからね〜割に合わないよね〜

と言っていました。

仕事のレベルや課長になる大変さなどを考えてみると、「もうちょっと年収が高くても良いかな」というのが僕の意見です。

公務員の場合、仕事をほとんどしないような、出先機関の50代係長でも年収700万以上はもらえますので…

まぁ課長まで登りつめると、定年後には県の関係機関の役員として天下りができるのですが、年収的には400万円程度まで下がるので、旨みは少ないかと思われます。

まとめ

今回の記事についてまとめておきます。

  • 地方公務員で課長になるのは非常に大変で、同期の中で一握りしかなれない
  • 課長の仕事は多岐にわたり、課の業務全般の決裁、議会での説明、会合などにおける挨拶がある
  • 課長の仕事は非常に大変でレベルが高いが、年収は1,000万円に満たない

行政機関の場合、「課長」という名誉は手に入る一方で、お金の面はあまり期待できません。

なお、課長という役職につく難しさや仕事内容などに関しては、自治体によるところもありますので、あくまで参考程度という認識がよろしいかと。

とはいえ、おそらく都道府県庁や政令市はこんな感じかと思われますが。

今回は以上になります。ありがとうございました。

 

※課長の上の「部長」について知りたい方は、ぜひこちらもどうぞ。

https://public-allabout.com/bucho